プロローグというか前回までのあらすじ
ある日、俺の最愛のオウム・グリが、異世界に転移してしまった。
何の前触れもなく、ベランダから落ちたと思ったら、姿を消していた。
気づけば目の前には謎のモニターが浮かび、その中に映し出されたのは、異世界の光景。そして、そこには俺のオウムであるグリがいた。
しかし、異世界の人々は彼をただの鳥とは思わず——
「神獣様!」「伝説の聖獣が現れた!」
などと大騒ぎ。こうして、グリは「神獣」として召喚されたことになってしまった。
そして、グリとともに旅をすることになったのが、一人の見習い召喚士の少女・セリア。彼女は勇者召喚の儀式を執り行うはずだったのだが、なぜか召喚されたのは勇者ではなく、俺のオウム——。
セリアは最初こそ困惑したものの、神獣の威光にすがるしかなく、グリとともに魔王討伐の旅へと出発することになった。
とはいえ、グリはただのオウムであり、魔王討伐など到底無理な話。セリアもまた、見習い召喚士であり、戦闘能力は低い。だが、彼女は旅の中で少しずつ成長し、仲間と協力しながら、知恵と工夫で困難を乗り越えていく。
そんな中、リューゲン王国にて、魔王幹部の一人・黒樹のエルゴードと対峙。セリア単独では勝てなかったものの、仲間である女騎士フィオナの助力もあり、エルゴードを討つことに成功した。
この戦いを経て、セリアはさらに前へ進むことを決意。神獣として崇められながらも、実際はただのオウムであるグリを連れ、次なる目的地へ向かう——。
魔王幹部はまだ八人もいる。
戦いはまだ終わらない。
それでも、セリアとグリの旅は続いていく——。