28.薬師と薬草
あれから、ノアの冒険者活動は続いている。
とはいえノアの冒険者ランクは最低のE。登録したばかりなのだから当然だ。
受注できる依頼も、街中で完結する比較的簡単なものばかりである。建築現場の人足や荷物の配達、失せ物や人捜し、果てはペットの散歩なんてものもある。報酬のばらつきに目をつぶれば、依頼自体は選り取り見取りだろう。
ただ、6歳のノアができるものは限られている。自然と絞られてくる地味な現実に、ノアがふてくされやしないかと思っていたのだが。
「ランクがあがったらダンジョンにいけるんだよ。そしたらね、杖を買うの」
ノアのやる気は高いまま維持されていた。
ダンジョンへの入場許可が下りるのは、Dランク以上だ。Eランクのままでダンジョンに入場するには、Dランク以上の冒険者の同行が必須となる。つまり毎回『炎の剣』に引率してもらわねばならないということだ。
ジークたちはいつでも声をかけろと言ってくれたが、それに甘える気はあまりないようである。申し訳ないと思っているのか、単純に自分で頑張りたいと思っているのか。
どちらであれ、これといってダンジョンに行く必要性もないので、ノアの自主性に任せている。口を出そうにも、俺もよくわかっていないし。
「今日はこれにしよう。お姉さんに言ってくるから待ってて」
掲示されている依頼書を手に取り、ノアが受付へと駆けて行く。
識字率の関係か、依頼書の内容は単純明快だ。推奨ランクと依頼内容が端的に記されている。冒険者はその依頼書を受付に提出し、そこで詳しい内容を聞くのだ。
絵本くらいならスラスラと読めるようになったノアにとっては問題にもならないよう。
俺の仕事は、ノアが「あれ!」と示した依頼書を取ってやる程度である。
ちなみに俺とノアはパーティーを組んでいる。俺も一応Eランク冒険者だし、ノアと行動するのだから個別に依頼を受ける意味はない。口の利けない俺に、幼さゆえに舐められがちなノア。お互いのデメリットを補い合えるだろうとパーティーを登録することになった。
登録名は『金色の羽』。
ノアの髪色からとって適当に提案した。まあノアが冒険活動になれるまでの短い付き合いである。ノアが単独でダンジョンに入れるようになる頃には、ノアにも気の合った冒険者仲間ができているはずだ。そうなればまた事情が変わるだろう。
それに、パーティー名の出番は依頼の受注と完了報告時くらいである。ダンジョンに入るようになればまた使用頻度も増えるだろうが、街中の依頼を細々と受けているだけなのでこんなものだ。
背伸びをして受付の職員と話をしているノアを眺める。
職員は噛み砕いて説明をしてくれているようだ。幼いこども相手にも丁寧な彼らには頭が下がる。まあその分、俺への対応はかなり塩なのだが。
それもあって距離を取っているのだけれど、それはそれで「子どもに対応させて楽をするなんて」的な視線がびしばし刺さっている。
ノアと共に聞いたところで、俺に受け答えができないので結果は一緒だと思うのだが。
あと単純に、近づきずきると偽装が見破られかねない。
最近は偽装にもだいぶ手を抜いていて、口元は薄い布で覆い隠すようになった。
輪郭は透けているが、口の動きなどはだいぶわかりにくくなっている。土っぽい肌も上手く隠せるし、とても助かっている。
ギルドの職員たちがこの姿になれてきた頃に、手袋も装備しようと目論んでいる。少しずつ露出度を下げていきたいところ。
周囲の視線に耐えて待っていると、戻ってきたノアが依頼書を掲げてにこりと笑った。
「あのね、配達だって。あっちで荷物受け取って、えっとここの……」
職員から受け取ったのだろう地図を見せてくる。わかりやすく印がついている。
この手の依頼は既に何回かこなしているので、手順はわかっている。運ぶ物は手紙のような軽いものから一抱えもある包みだったり、滅多にないが生き物だったりと様々だ。
ノアと手を繋いで荷物を受け取りにいくと、その滅多にない「生き物」の配達だった。
「お、今日はお前らか。ほら、こいつだ。逃げられるなよ」
担当職員と思しき男が、カウンターの奥から鳥籠を出してきた。
大の男が抱える大きさのそれには、瑠璃色の羽をした鳥が一羽入っている。落ち着かない様子でバタバタと狭い籠の中で羽ばたいていた。
「わぁ、かわいい。お目々がルーチェとおなじ」
覗き込んだノアが歓声をあげる。言われてみれば、鳥は金色の目をしていた。俺の目はもう少し黄色が強いようにも思うが、まあ色味は近いだろう。
「ぼうず、指なんか入れるなよ。凶暴だからな、食いちぎられるぞ」
書類を書きながら脅す口調の男に、ノアはぱちりと瞬く。
「噛むの? 鳥なのに?」
「鳥じゃねぇからな。そいつは『金眼鳥』って名の魔物だ。よく見てみな、牙があるだろ」
俺も鳥だとばかり思っていたが、よくみると確かに嘴から鋭い歯が覗いている。顔つきも鋭く、止まり木を掴む足も頑丈で、爪も鋭い。だが、一見するとただの猛禽のようにしか見えない。広い世の中、歯がある鳥くらいいるのではなかろうかと思う。
「足枷は魔法封じだ。絶対に外さないように伝えろ」
聞けば、風の魔法を使うそうだ。そう強いものではないらしいが、網や縄などは簡単に切られてしまうため生け捕りは特に難しいのだとか。腕利きの冒険者パーティーが捕まえたものらしい。
籠に布をかけ、腕に抱える。
金眼鳥が中で散々に暴れているが、金属製の籠は頑丈なようで、びくともしない。それよりも、籠のの隙間からバサバサと当たる羽ばたきが鬱陶しかった。
空いたもう片方の手は当然のようにノアに掴まれ、地図を手にしたノアが「ここだよ」と俺に見せてきた。
そうして向かったのは居住区の一角、路地の奥まった場所に建てられた今にも崩れそうな家だった。
「おとどけものです!」
斜めに傾いだ扉をノックして、ノアが元気に声をかける。廃墟めいた佇まいに怖じ気づく素振りもない。相変わらず謎に度胸がある子どもである。
「……こども? なんの用だい?」
出てきたのは頭に布を巻いた老女だった。不審げに顰めた顔で俺を見た後、思いがけず低い位置にいるノアに驚いた様子で目を瞠る。
お届け物です、と元気に繰り返すノアに、ようやく俺が抱えているモノに気付いたらしい。
「ああ、金眼鳥ね。中にはいってちょうだい」
納得顔になった老女が、扉を大きく開いて手招いた。
家の中は薄暗く、所狭しとモノが積み重なっている。足元の箱を蹴とばさないように注意しつつ、示された机の上に籠をおいた。ぶわりと埃が舞い、思わず口を覆いたくなる。――行動に移す寸前で必要ないことに気付き、上げかけた手をそのまま籠を覆う布へと伸ばした。
布を外すと、金眼鳥は籠の中で小さく身体を縮めていた。暗い場所にきて落ち着いたのだろうか。
そんな金眼鳥をしげしげと見つめ、老女が首を傾げる。
「……ずいぶん大人しいね。暴れもしないなんて。何か薬でも嗅がせたのかね」
「かせをしてるっていってたよ」
「ああ、魔力封じの枷だね。街に入れる魔物には必ずつけるものだからあまり関係ないけど……ぼうや、従魔は見たことないかい?」
「えっ、えと……な、ないです」
ぎくりと音がしそうなほどに動揺したノアが、ぎこちなく首を振る。
老女はその様子を興味がなそうに見遣って、金眼鳥に視線を戻した。
「そうかい。確かこの街にも従魔術を使う冒険者がいたはずだ。機会があったら見てみるといい。手や足に似たようなモノをつけてるからね」
言って、その指が金眼鳥の足環を指差した。
なるほど、スヴェンが寄越してきた魔物専用の拘束具と似たようなものらしい。本来は俺も付けるべきなのだろうが、この場合は仕方ないだろう。何か問題があれば、どちらかのギルマスから連絡があるはずだ。
「特に弱っている様子はないね。……まあいい、確かに商品は受け取ったよ」
ノアが慌てて取り出した書類に、老女が受け取りの署名をする。
「坊やの名前は?」
「ノアだよ!……あっ、ノアです! こっちはルーチェ! ルーチェはね、口がきけないの……です!」
とっちらかった言葉遣いだが、老女はたいして表情も変えず「そうかい」と頷いた。
「パーティー名は?」
「金色の羽!」
もはや敬語もとれてしまったノアが元気に答えるのへ、老女は署名を済ませた書類を渡した。
「あたしはエリアーテ。まあ縁があったらよろしく頼むよ」
それから何度か配達依頼で彼女の元を訪れた。
配達依頼を請け負うのは俺たちばかりではないので、他の冒険者も訪れているだろうが、それにしても頻度が多い。一体どれだけのものを依頼に出しているのか。
運ぶのは大小様々な小包、籠一杯の薬草、小動物、魔物の素材と一貫性はない。個人で使うには量も種類も多すぎるし、商人にしては家は雑然としすぎていて、「店」という感じでもない。
仮に他に店があるならば、あの家の雑然とした惨状も頷けるのだが。
「あたしは薬師だからね、あれもこれも全部薬の材料さ。この鳥だって立派な薬の材料だよ」
俺の疑問を代わりに口にしたノアへ、エリアーテは金眼鳥に餌をやりながら答える。
金眼鳥は雑食の魔物で、果物や花の蜜も口にする。それこそ人には猛毒となるようなものも餌にするため、金眼鳥の多くは体内に毒を蓄えており、そうした毒性を含む”素材”が薬の材料となるらしい。
「巷じゃ魔女なんて呼ばれてるけどね。おかげで必要な材料も碌に集まらなくて困ったもんだよ」
魔女? と首を傾げたノアに、エリアーテは肩を竦めた。
「うちはボロいだろう? 廃墟みたいなボロ屋に得体のしれないものがたくさん溢れてて、得体のしれないばばあが得体のしれない液体を混ぜてる。そりゃあ気味悪く見えるだろうさ」
魔女だなんだと言い出したのは、以前配達に来た冒険者だったらしい。態度の悪い冒険者を追い返したら、腹いせにあることないこと悪評を広められたと。
そのせいで敬遠する冒険者が増え、出した依頼がなかなか受けられなくなったとエリアーテは淡々と言った。
「ギルドでも他に頼んだ方がいいなんて言われてね。嫌がられてるのはわかってるんだけどあたしが一人で集められるはずもないからねぇ。坊やもあれこれ言われたろう?」
そういえばと記憶をたどる。
やたらとエリアーテへの配達依頼ばかりが残っていた。別の依頼を受けに行っても、受付で「こちらを先にお願いしてもいいですか?」と依頼を替えられたこともあった。ただ運ぶだけなので拘りはないし、なんなら「こちらからのお願いなので」と報酬に色を付けて貰うこともあったので、特に気に留めていなかったのだが。
ノアも俺同様、気に留めていなかったらしい。それどころか思い出しもしなかったようで、ふるりと首を振ったあと「エリアーテは気持ち悪くないよ」と言った。
まあ確かに、初見でちょっと腰がひける部分はある。
エリアーテも自覚しているように、視覚での組み合わせがよろしくない。だがそれはそれ。エリアーテは金払いが悪いわけではないし、やや無愛想なだけのごく普通の老婆なのだ。揉め事の詳細はわからないが、悪評をばらまくのはやりすぎだろう。
とはいえノアのほうはそこまで考えての発言ではなさそうだ。
単純に、本気で違和感を覚えていないと思われる。何しろ泥人形相手に「いいひと」とのたまう猛者である。泥人形が平気な子どもに、多少の不気味さが通用するとは思えない。
「ふふ、いいこだね。最近は坊やのおかげで材料が揃うから有り難いよ」
ノアの言葉に嘘がないことを感じ取ったのだろう。エリアーテが優しくノアの頭を撫でる。
厳めしい表情の多い彼女だが、ノアのことはそれなりに気に入っているようで、最近はこうやって穏やかな笑みを浮かべることも多い。ちなみに俺に対してはほぼ空気の扱いである。視線が向くことすら滅多にない。
そんなことを思っていたら、ふと、エリアーテの視線が俺を向いた。珍しいこともあるものだ。
「坊や……いいや、『金色の羽』、だったか。薬草採取はしたことあるかい」
「ううん。えっと町の外には出たことないの」
「そうかい。ならいつか町の外に出ることがあったら、薬草を集めてきておくれ。ギルドよりも高くで買い取るよ」
「でもぼく、まだお外には出ちゃダメって言われてるんだけど……」
「いつか、と言ったろう。期限は設けないよ。半年後でも一年後でも構わないさ」
言って、エリアーテは欲しいという薬草について説明する。
『青天花』と呼ばれる、ごく一般的な薬草。ただ一般に出回るものは品質が落ちるため、もう少し新鮮なものが欲しいというのがエリアーテが依頼した理由だった。
「お互いのためにもギルドを通すべきなんだろうけどね。どれだけ注意書きしても新鮮なものが届いたことがないんだよ。乾燥したものじゃ意味がないと伝えてるんだけどね……」
それで何度か揉めたため、今ではその依頼はださなくなったそうだ。
「あんたたちなら大丈夫かと思ってね。なに、急ぐものじゃないんだ。あたしのちょっとした趣味の材料だからね。機会があって、気が向いたらでいい。どうだい、悪い話じゃないだろ」
ノアは少し首を傾げて聞いていたが、ややあってこくりと頷いた。
「わかった。見つけたら持ってくるね」
「ありがとうね」
恐らく年単位での保留になると思うのだが構わないのだろうか。ノアはまだ6歳になったばかりの子どもである。
まあさほど緊急性はないようだからいいのかもしれない。一年が経過して、無理そうならばノアに再度伝えさせればいいだろう。
依頼品となる青天花の特徴やら採取方法などを懸命に聞いているノアを眺めながら、そんな結論をだしていた俺だったが。
アンジェリカに相談したところ、思いがけず許可が出た。
ノアが精力的に活動している様子から、大丈夫だと判断したらしい。
まだ6歳なのだが。
町中でも子どもの一人歩きは危険なのに、町の外となれば危険度は町の比ではない。大人ですら町の外へ出るのは躊躇う。まして単独ともなれば、冒険者を生業としている者でも気軽にはできないのが、この時代の常識だ。
そんな常識を俺やノアに教授してくれた修道女たちが、アンジェリカに懸念を伝えたのだが、彼女はなんてことないように笑って言った。
「ルーチェがいるから大丈夫」と。
うん、まあ守るけれど。
それはもう、太刀打ちできるかどうかはともかく、土がある場所なら全力で助けるけれども。
俺の内心はともかく、アンジェリカからのその信頼が謎すぎる。
いくら俺がノアの従魔だと知っているとはいえ、俺の外見は普通に魔物なのだ。口も利けなければ生命活動も殆どない、ただ動くだけの土の塊をそこまで信用できるものだろうか。
そしてその説明で、「それもそうか」と納得してしまうここの修道女たちも謎である。
納得できる箇所があっただろうか。
むしろ不安な点しかないのだけれど、本当にここの修道女たちの危機管理は大丈夫なのか。
しかもローレンですら「なら仕方ないか」と頷いているし。元兵士と聞いたが、冗談だったんじゃないかと思い始めている。
「見つからないね……」
しゃがみこんだノアが溜め息をつく。
俺たちは現在、町の外の森に来ている。
一般的な、どこにでも生えている薬草ということで、まずはダンジョンへと向かう道の近辺を探すことにした。冒険者となって初めての町の外、厳密には「初めて」ではないけれど、ノアにとって少しでも見慣れた景色がいいだろうと提案した。
このあたりは樹木が生い茂っているので、正直あまり期待はできなさそうだ。幸い、期限は設けられてないので、気長に探せば良い。
「白いお花はあるけど、青いお花はないなあ……」
目当ての青天花は、その名の通り青い花が咲く。
乾燥させた葉が傷薬の材料になり、花は胃薬の材料になるらしい。ノアも俺も実物はみたことがないが、薬草図鑑に載っていた絵のおかげでなんとなく想像は出来ている。アンジェリカから薬草図鑑を借りたことが役に立った。
ダンジョンへ続く道から逸れ、茂みの中を探しながら歩く。
この辺りの土と同化すればあっさり見つかりそうな気がするが、ノアのためにならない気もして提案を躊躇っているところだ。もう暫く探して、それでもダメそうなら試してみてもいいかもしれない。
「もしかして、今お花咲いていないのかな」
その可能性は高い。そういえばエリアーテは「葉」の説明しかしていなかった気がする。
「うーん……葉っぱ……これ似てる?」
ぷち、と摘んだ一枚の葉を見せてくるノアに、どうだろうと首を傾げた。似ている気もするけれど。
「じゃあちょっとだけ摘んでいこ。先生に聞いてみたらいいよね」
薬草園の管理をしている彼女たちなら、見分け方もわかるだろう。ノアに同意を返し、群生しているそこから摘み取ろうとして、ふと思いついた。
鮮度を保つにはやはり根ごと、或いは周辺の土ごと採取するのがいいだろう。
そう思い、とりあえずローブに隠れた身体に植えてみた。服で隠れるので外からは見えないし、少しわさわさしているのは誤魔化せるだろう。
「何してるの?」
俺がごそごそしていることに気付いたらしいノアが尋ねてきたので、正直に答える。
「あっほんとだ。ちゃんと生えてる」
答えをきいたノアはわざわざ俺の服をめくって、脇腹あたりからにょっきり生えた葉に目を丸くした。
「取り出すときに痛くない?」
引っこ抜いたら痛そう、と眉を下げるノアに、問題ないと答える。
痛覚がないことを言ったつもりでいたが、はっきりと伝えたことはなかった気がする。こちらの思考がダダ漏れだから、何もかも伝わっているつもりでいた。
もしかしたら、俺が思っているよりもずっとノアには伝わっていないのかもしれない。
根ごと採取しようと四苦八苦しているノアを押しとどめ、それとは別に通常の薬草採取のように葉だけを袋に詰めるように伝える。
土に触れている部分なら俺が楽に採取できるので、そのあたりは任せて欲しい。
「ね、ルーチェ。これも似てない?」
暫くすると、少し奥の茂みに顔を突っ込んでいたノアが、一枚の葉を見せてきた。
俺は首を傾げる。こっちも似ている気もするけれど。
「あとね、これ。このギザギザ、絵にも描いてあった」
別の葉を摘まんで、ノアが難しい顔をする。
俺も更に首を傾げる。言われてみればそれもよく似ている気がする。
それぞれを適当に採取して、ひとまず孤児院で修道女たちに確認してもらうことにした。
「全部違うわね。これは薬草だけど後のふたつは薬にならないわよ」
「うーん、なんというか……ノアはともかくルーチェもポンコツだったんですねぇ」
パメラにあっさり両断され、キャロルには呆れられた。
確かにその通りだけれど、俺にかける期待が高すぎないか。
こちとら、見た目はただの魔物だぞ。泥人形、もとい土妖精が薬草に詳しいわけがないと思うのだが。
それとも、土妖精って薬草に詳しかったりするのだろうか。
もう少しお話が進んでから他視点を入れる予定です。
ちなみに今のルーチェのビジュアルは完全に不審者のソレ。
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一言、「面白かった」だけで十分です。長文は更に大歓迎です。
お手数をおかけしますが、作者のメンタル救済のためによろしくお願いします。
こちらでコメントしづらいという方は「ましゅまろ」(Xの固定ツイ)もありますので是非。