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序章
その昔、天の神々に反旗を翻した者がいた。
とは言っても理由なんてものはない。
「神を倒すのも面白いんじゃないか?」
そんなふざけた考えを持った彼は眷属達を引き連れて天界の神々に戦いを挑んだ。
圧倒的な火力で瞬く間に天界は火の海に包まれ、自体を重く見た神達は熾天使が率いる天界の最高戦力である騎士団を繰り出した。
熾烈な争いが繰り広げられる戦場の中央で熾天使と互角の戦闘力を持つ彼は死闘を繰り広げていた。
彼を人はこう呼ぶ
「死神」
と、
聖なる雷を禍々しい大鎌で弾き返し、鎌の斬撃を光の盾が防ぐ
光の矢と呪詛にまみれた突風がぶつかり合う。
戦闘は果てしなく続いた。
しかし、神々の加護を受けている熾天使に比べ、自らの力にしか頼る物がない死神にも限界が近づいていた。
騎士団に眷属の最後の一人が討ち取られ、遂には死神も炎に包まれていった。
それは反逆者の死
しかし、死神は力尽きる寸前に自らの魂を人の子に宿らせる禁術を使った。
「我は必ず蘇り貴様らの命に終焉をもたらす…我が名を覚えておけ…我が名は死神ユーグレイスだ!」