隣の席は
軽い気持ちで投稿していますので、軽い気持ちで読んでいただければと思います。
ふと、教室の入り口に目が行った。
ちょうどそこに、登校してきたばかりであろう男子生徒が現れた。教室内の女子がワッと声を上げる。私も声こそ上げなかったものの、驚きで固まる。
高校に入って一週間経たない程度だがやはり彼に慣れることは無さそうだ。
彼の名前は田中優斗。イケメン、その一言では言い表せないほどのイケメン...言い表せちゃった。
少なくとも、テレビで見る芸能人などと遜色ないほどだ。
しかも入学テストの点数は学年一位。
私の様な一般人とは住む世界が違うとさえ錯覚する。
そんな彼が...何で私の隣の席なんだろうか。
「おはよう、七瀬さん、佐藤さん。」彼は私の隣に来て、私と栞に軽い挨拶をする。
周囲の女子からは、羨ましいやら妬ましいやらの視線が私に刺さる。
「う、うん。おはよう。」田中君とは言えない。
「...おはよー田中君」ここに勇者がおった。
死ぬぞ栞ー!と思ったが、女子からの視線は冷たいものではない。
...そういえば栞は可愛らしいが男だった。
男同士なら嫉妬の対象にはならないのか?
そんな疑問を抱きつつ、私はホームルームの準備を始めたのだった。
ご閲覧ありがとうございました。これからもゆっくりやっていくつもりです。