1/8
終末
「はぁっ・・はぁっ・・」
「おい!!日下部はまだ戻って来ないのか!?廻!!」
男にも勝る、堂々たる体躯を持った褐色の女性が息を切らし、そう叫ぶ。
「はぁ!?環・・お前っ、まだそんなこと・・」
「最初っからあんな無能、あてにするのが間違ってんだよっ!!このドム女!!」
先の女性よりもさらに背が高く、細身で不健康そうな色白の男が下劣な言葉で応じる。
「そんな事はないと思います、廻さん。元さんは必ず、必ず帰ってきます」
「だから、私達がここで諦める訳にはいきません!」
小柄だが恰幅の良い体つきをした女性が淡々と、そして強い意志を持ってそう言い放つ。
環「はぁっ・・はぁっ・・ゴクッ・・」
環「その通りだな、円」
環「諦めろ、廻。これもきっと、初めから決まっていた事なのだろう」
廻「・・また運命様ってやつか?ふざけんなよ!!何で俺がこんな目に・・」
円「廻さん、きっと大丈夫ですよ。神様はいつも私達を見ています。」
________彼らの目の前に巨大な闇が広がる。
廻「・・その神様に呪われてなけりゃあ良いけどなぁ!!」