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「なんじゃ、つまらん」
その人がぽそりと言うと、さぁぁぁっと頭の中が何かにぐちゃぐちゃに掻き回されて
そのあまりの苦しさにくらりと布団の中に倒れ込む
気持ち悪い、気持ち悪い
多分時間にしたらほんの少しなんだろうけど私にとっては耐え難い苦痛の責め苦だった――――――――苦しみが止んだ後に残された記憶の方が辛いものだったけど。
「少しぐらい人間を真似て遊びたかったのだが、お前は遊びがいが無いのぉ」
ぼんやりと彼を振り返る
彼はゆったりとした袖が大きな白い服を着ていて、呆れたような眼差しでこちらを見ていた
とても良い表情では無いのに、彼はそれでもとても綺麗だった
「醜い、骨みたいな身体、遊びがいが無い。お前みたいなどうしようも無い贄は初めてじゃ」
彼―――――神様は、私をはっきりと見下してため息をついた
私はその言葉に胸を抉られながらも、何も言い返すことは出来なかった。だって、全部本当の事だから
私は贄に捧げられたと言う名目で、捨てられただけの子供だった―――――