表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼と歩む追憶の道。  作者: テテココ
769/790

第769話 無装飾。

注意・この作品はフィクションです。実在の人物や団体、事象などとは関係ありません。

また作中の登場人物達の価値観なども同様ですのでご了承ください。




 『大樹の森』へと帰ってきた私達は、それから暫くのんびりとした日々を過ごし始めた。


 『風竜くん』と『水竜ちゃん』にとっては初めて訪れる場所でもあるし、これからは一緒に住む予定でもある為、『大樹の森』に住む者達との顔合わせも時間を使って確りとしたのである。



 『精霊』や『ゴーレム君軍団』、『白い兎さん達』、そして『赤竜親子』。



 ……特に、『派閥』がそれぞれ『水流派』、『天動派』、『地動派』と異なっている事から、何かしらの敵対関係が『赤竜親子』との間で出来てしまうかもと、最初は少し心配していたのだが『大樹の森』の中でまでその『派閥関係』を持ち込もうとする者達はおらず、『ドラゴン達』は直ぐに仲良くなれそうな雰囲気になって、正直私は安心したのだった。



 『赤竜ちゃん』と『水竜ちゃん』も、同性と言う事も影響したのか直ぐに色々と話すようになっていたし、『バウ』と『風竜くん』においてはバウの方が色々な面で大人であるという事も相まってか、『風竜くん』の話を受け止めて上手く相談にも乗っていた様子である。



 ……まあ、その相談内容にまで深くは言及しないでおくものの──ざっくりと言えば、『赤竜ちゃん』という奥さんがいる『バウ』に対して、『風竜くん』が『もっと異性と仲良しになるにはどうしたらいいのか……?』みたいな話を訪ねていた様子であった。



 だからまあ、そっとしておこうと思う……。



「…………」



 ……それに、『ドラゴン達』は最初から喧嘩したりする事はなかったのだが、やはり『住処』に対する『拘り』においては異なりがあった為、幼竜二人が『赤竜親子』と一緒に暮らすという風には結局ならなかったのだ。


 同じ『ドラゴン』でも、『火竜』と『水竜』と『風竜』では『視点』が異なるのは今更言うまでもなく仕方がない話なのだと。



 ……ただ、『水竜ちゃん』との『仲』を考える『風竜くん』にとっては、正直『住処が別々』である事は少々思うところがあったのか──私達に『出来るだけ近い場所に住みたいんです!』とお願いしてきたのである。



 それ故、私達はそれに応じて幼竜二人には『空飛ぶ大地』こと『第五の大樹の森』にある『里』の周辺を『住処』にするのはどうかとお勧めしてみたのだった。



 ……因みに、密かにエアから『水竜ちゃん』へと、気持ちの確認もして貰っており、『うん!わたしも一緒でいいよ!』と了承を取った上での話ではある。無論、ここだけの秘密だ。



「…………」



 実際、風をよく感じられる場所であり、『白い大樹』の傍には大きな泉もあって、水場も確りと整っている『第五の大樹の森』は幼竜二人にとっても直ぐに気に入る程に良い環境だったらしい。



 『赤竜親子』や『バウ』とも、会おうと思えば直ぐに飛んで会いに行ける距離でもあった為、何かしらの相談があれば訊きに行き易くもあるだろう。



 それに、その場所はある意味で『大樹の森』という『領域』の中において最も『賑やかな場所』でもあり──大きな『お城』と沢山の『ゴーレム君軍団』が二人に寂しさを感じさせなかったのも……理由としては大きかったのだとは思う。



 寧ろ、新しい住人となる幼竜二人を甲斐甲斐しくお世話したいのか『ゴーレム君軍団』も凄く嬉しそうだったのだ……。



「…………」



 まあ、幼竜二人が『赤竜親子』や『バウ』と、もっと近い距離で一緒に暮らさないのか?と最初は少しだけ疑問には思った……。


 ただ、『他の家族が仲良くしている光景』は──二人からすれば上手くは言えない『不快さ』を感じざるを得なかったのだろうと気づき、途中で私は余計な口を挟むことを止めたのだ。



 仕方がない話ではあると思うから。……それに、二人が互いを大事に思えるようになったり、『ゴーレム君軍団』の賑やかさで色々な気持ちが満たされるようになればいいなと個人的には思った。



 私には『大したことはできない』けれども、そんな彼らの様子を静かに見守りたいと思うのである……。



「──いや!なんでよバウっ!わたしはそうは思わないっ!絶対に違うと思うっ!!」


「──ばう!?ばうっ……ばう!ばうっ!」



 ……ただその一方で、帰還時は抱きしめ合って涙を流しながら『感動的な再会』をしたはずの『エア』と『バウ』だったのだが──こちらはこちらで、どうやら今日は雲行きが少々怪しい様子ではあった。



 それも何やら、初めての『親子喧嘩』をしている様な雰囲気で──両者ともに『引けない想い』があるらしく、珍しくも強い言い合いをしているのである。



「…………」



 ……でも『聖竜()』としては、その間に入って言い合いを止める事も少々難しくて、これまた見守る事しか出来ずにいたのだ。



 ──と言うのも、二人の論争の原点となっているのが『ロムは元の姿へと戻るべきか、否か』という、そんな正直ドキリとする話題だったからだ……。





またのお越しをお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ