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「A」  作者: みんと*
53/64

第53章



「たけしのしたい事・・・しようね。」



「・・・ぅん、」・・・しよう、



・・・したい。今にも。



「おまえと・・・・」狭い、ベッドの上で。向かい合わせに、なる。



白衣を脱いだなぎが、おれのベッドに忍び込んだ。



これは夢なのか、現実なのか。・・・・





・・・おまえが。ココでこんな事・・・するはず、ないか。





・・・現実じゃ。



ない事くらい。もう分かっていた。





「おまえと・・・抱き合いたいな、なぎ。」その唇に。指の先で触れて・・・・



「上に。・・・下に。・・・なんでしたっけ・・・」そう言って、おまえが、おれを見つめる。



おれは、・・・おれの指の下で動く、おまえの唇を、見つめながら。



「おまえが下。」



「ふふふ。」



「あーー上もいいな、」





「ぁははは、」



「たがいちがいなのも、・・・いいよな、」



あれ、最高だよな。



「・・・もぅ、えっち。」おまえが、上目でおれを見る。



「おれ。凄ぇえっちだよ?」



「ぁはは、」



「いいの?おまえ・・・あとで。」



「・・・。」



「後悔しない・・・?」



こくんと。可愛く渚がおれを見て、首を縦にする。





あーーーー、最高。



夢最高。・・・・





もぅ最高に、調子に乗る。



おまえの柔らかい唇にまた指先で、触れながら。



「・・・この。口んなか入れてぇな。」



「もぅ、ばか。・・・・・」



そう言う口をおれの口で、塞いだ。夢中で、キスしながら。



それが。例え決して、叶わない夢でも。一瞬でも。夢見ていられる。



そんな今が。・・・・今と、それを。そんなたわごとを、夢でも笑って許してくれるなぎさが。



可愛くて。愛しくて。愛しくて、仕方なかった。




「・・今、する?・・・・」



「え?」



「今でも、いいよ。・・・はぁ、」



「なぎ。・・・・」



おまえが、濡れた唇でそう言うと、おれの下の方にもぐり込む。




夢かと思った。



夢の中で、まるで夢みたいだとも思った。だからそう言うなぎを、渾身の、力を込めてひっぱり上げて、



ぎゅぅっと、その身体を抱き締めた。



「その。気持ちだけで。充分だって。」



・・はぁ、・・・もう肩で、息をする。





「いま、夢でもやられたらほんとに死んじゃうって。」



おれは、笑ってそう言った。




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