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第32章
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あれからおれに、なぎが言った。ごめんなさいと、前置きして。
いつものなぎに、戻って。
「水族館で。・・・魚を、見たでしょう。」
「・・・・。」
「ね、見たでしょ。・・・?」
「それが?」
「一匹、一匹、みんな誰かの子供で。」
「・・・。」
「それぞれが、与えられた命があって。みんな、同じでしょ?この世に生を受けて産まれたら、みんな同じ。」
「・・・。」
「神様の。子供なんだよ。」
「・・・・・。」
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「じゃぁなんで。死んだんだよ。あんなに、いっぱい、いっぺんに。」
「・・・。」
「神様の。気まぐれか?」
「・・・。」
「いたずらか?」
「たけし。」
「・・・。」
「・・・天命を待つと言う言葉、知ってる?」
「知らねぇよ。」
「神様の考えることは、誰にも、わからない。自分の運命は自分では誰も。・・・わからない、」
「・・・。」
「だけど、でも、それでも。」
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「それを、感じながら、ただ生きる。」
「・・・・。」
「生きるの。」
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「生きなくちゃ、・・・いけないの。」
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