↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「A」  作者: みんと*
PR
16/64

第16章

・



ゆっくりと。意識が覚醒。・・・してゆく。



「おはよう。」事もなげに。おまえが言う。


「・・・はよ。」・・・朝じゃ。ないことくらい。おれにもわかる。


ほんの、十分か二十分、うたた寝してた、だけだろう。



「さっきは、ごめんなさい。」


「・・・・?なにが?」


「・・・・。」


・


「わからないなら、いいです。」


「・・・・。」


・・・何か、大事な事を。


聞き忘れたような気がしたけれど。



「・・。おれさ、」気になってた事を先に言う。


「・・・。」


「おれ。あの、話の続き、あいつにするべきか。・・・・わかんなくて。」


「・・・・。」ただ黙って。なぎがおれの、話に耳を傾ける。


「なんか、どういう話しようと思って、あんな話したのか。よく、わかんなくなっちった。」


「ふふ。」


「・・・。」


「話の。着地点を見失っちゃったってところですね。」


「・・・ぅん、そんな感じ。」


自分で。自分の話に振り回されて。・・・・もう。その先の事は。いまは。


思い出したくもない。


「じゃぁ、・・・一緒に。」


「・・・。」


「・・・考え、ましょうか。」


「・・・・。ぅん。おまえ、考えて。」


「はぃ。ふふ。」


おれはもう。・・・いや、また。か。


こいつに。・・・なぎに。


甘えて、甘え切って。全てを、委ねて。・・・そうやって、今はただ。・・・もう、頭と、身体を。まだ、静かに。休めたかった。




「だいたいの。・・・事は知っています。」


そんなおれを見て。落ち着いた声で、なぎが言う。


その神秘的な瞳は、今は。潤んだ宝石みたいに。綺麗に少しだけ、涙を湛えて、いるようにも見える。


「・・・。だいたいって?」おれはベッドに、横たわったまま。首だけを、おまえに向けてその瞳をじっと、見つめた。


「ご両親が。発見された。・・・経緯や。そのあとの。・・・事について。」


「・・・・。あ、そう。」おれは目線を外して、そう、つぶやいて。


・


「なら、話は早いわ。」


「・・・・。」


「だからさ、あいつに。・・・毅に、おれ。もう。・・・家族もいねぇし。一回、死んだよーな、もんだし。だからおれは。死ぬのは怖くない。逆に。早く死にたいくらいだって。」


「・・・。」


「言おうと、思ったんだけどさ。・・・・それじゃさ。あいつを、救う、事にはならない。」


「救ってあげたいんですか?」


「・・・。」


「どうなんですか?」


「・・・・・。」


なぎがおれを、じっと見つめる。



「・・・わかんねぇよ。」


「・・・。」


「だから、おまえ考えてって。言ったじゃん。」


「正直に、言います。」


「・・・。え?」


「僕たちは。あるプログラムに基づく、相乗効果を、狙っています。」



「・・・は?」


おれは、間抜けな声を、上げた。



・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。