5号室住人と
勝負に置いて、先手必勝以上に重要な事を失念していた。敵を知り、己を知れば百戦危うからず。そう、情報である。相手を知らない。故に今までは勝負にならなかったのだ。
ならば、どうすべきか?当然、情報収集だ。
と、言う訳で次はスニーキングミッションである。先ずは相手をじっくり観察し、それから対策を立てて挑むのだ。
さて、ここまでなるべく忍び足で5号室の前まで辿り着いた。
待たせたな!(ドヤァ)
こちら家神、これよりスニーキングミッションを開始する。
先ずはトビラに張り付き耳を当て、中の様子を・・・。
「ンフフフフ・・・・。」
なんか笑ってらっしゃる。これ、ダメなパターンや。
しかし、ここで撤退する訳には行かない。何の成果も得られませんとは叫べないのだ。
ゆっくり、音を立てない様にドアノブを回し、数センチだけトビラを開けて隙間から部屋の中を・・・
(ッ??!)
危な・・・、変な声上げそうだった。
うん、いや、部屋の様子を端的に言うならカラフルでした。
具体的に言うと、綺麗に額縁に入れられた、色とりどりの女性用下着、それもパンツオンリーが壁中に飾られてるの。
その部屋の真ん中で、渋いおじさんが、パンツを目の前に掲げて笑ってるの。
警察に通報しなければ。使命感を抱いて、俺はトビラをそっと閉じた。