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家神ちゃんはそっとトビラを閉じる  作者: 豆腐王
序章:新しい世界のトビラを開けて
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プロローグ

異世界ファンタジーを舞台にホームコメディー!

TSネタも使いたくて無理やり主人公にぶっこんだ。

基本はショートショートの連続。偶にそこそこ長文の予定。

お暇な時間に気楽に読んで頂ければ幸いです。

 如何にもお屋敷です!と主張する白亜の壁やら、赤い絨毯が敷かれた床やら、辺りを柔らかく照らす壁掛けランプやらが並ぶ廊下を、目的地に向けてひた歩く、俺は所謂異世界転生者である。


 大丈夫だ。頭がおかしいとかそう言うツッコミはテンプレだから省いても良い筈だ。好ッ!


 生前の俺は、地球の日本在住の非モテ男子高校生軍団構成員だった。醜い男の嫉妬で結ばれた仲間達と青春してたから、ぼっちでは無かったが。うん。冷静に考えると空しい。

 死因は同好の趣味がきっかけでクラスの女子と良く話す様になった結果、裏切り者認定されて祝福されたからだ。祝福と言う名のシェイクした1.5ℓコーラのシャワーによる集中砲火。窒息死でした。アホか。


 そして、俺は気が付いたら、この異世界<チャンポン>に有る、大陸最大の国家<ホツマ神国>のデカイ屋敷の中で目を覚ました。この世界作ったやつ絶対日本人だろ。

 目覚めた俺は、特に状況説明はされなかったが、現状と自分に関する情報がしっかり頭に入って居たので、多少慌てはしたが直ぐに受け入れる事が出来た。

 

 俺、 照山紅葉(てるやまもみじ)の第二の人生は、以下の様な状態である。


 見た目はおかっぱの黒髪にくりくりの黒目、黄色に赤や橙色の椛が描かれた着物姿の10歳前後の少女。ぶっちゃけ座敷童っぽい。

 種族は一応、神らしい。『家神』とか言う、屋敷の守り神だそうだ。

 目覚めたそのお屋敷の守り神として、家を守り、住人を守るのが存在意義・・・らしい。

 屋敷の外観は3階だての西洋風の洋館らしい。なんで家神の俺が純和風なんだよ。

 この屋敷は、個人の所有物では無く、国の所有物(正確には、神が宿るので聖域扱い・・・らしい。)で、住人は、国に認められて賃貸契約を結んだうえで割り当てられた部屋に住んでる・・・ようはアパートらしい。

 さっきから、『らしい。』ばかりなのは、俺は基本的に、この屋敷の外に出られないので、色々と自分の目で確認が出来ないからである。強制ニート。


 うん、異世界転生でTS物は、生前好んで読んだけどさ。実際我が身になるとあれだね。思ったよりパニックになったり初めての・・・みたいなドキワク展開が起こらなくて正直申し訳なく思う。

 だが、私は謝らない。


 さて、そんなこんなで現状を振り返ったところで、俺は当初の目的を思い出す。

 我が屋敷に、住人の皆さんがやって来たそうです。

 家神として、是非挨拶に伺わねばなりますまい。近隣住民とのコミュニケーションは大事。初めましてのご挨拶は、円滑な人間関係の基本。

 

 ぶっちゃけ、数日前に、屋敷の扱いに付いての提案とお伺いと言う名目で訪れた、何かゴテゴテした法衣に袈裟を纏った、坊主なのか神官なのか分からん爺さんと義務的な会話しただけだから、人恋しいと言うか、会話に飢えている。独り言を延々続けてる自分に気が付いた時はぶっちゃけ、転生した事とか、性別変わった以上にショックだった。


 さぁ、と言う訳で2階に有る住人用の個室第一号、ワックスが塗ってあるのか艶の有る木目美しいトビラに金色で『1号室』の文字。こんにちは住人さん!俺は元気よくドアノブを回すとトビラを開いた。

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