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スキルハント  作者: 如月上下
8/37

ソノ男、危険因子


22:45


とても月が綺麗だ


灘「ちょっと元町君‼︎あまり芦屋さんに近寄らないで‼︎」


元町「なんでだよっ‼︎俺はなぁ?フレンドリーに・・・」


灘「元町君の場合は下心しか見えないのよっ‼︎」


深江は後ろの騒々しさから離れて窓を見ていた、現実逃避と言う奴だ


雪鳴「あ、あの・・・落ち着いて・・・」


雪鳴はおどおどしながら仲裁に入ろうとしたが・・・


灘「ほら‼︎芦屋さんも困ってるじゃないの‼︎それ以上動くとドアに縛り付けるわよ‼︎」


元町「うぐぐぐ、お前の糸は地味に痛いから苦手なんだよ」


灘「ふん、そう、大人しくしててね」



・・・・・・・・・・・・


深江「で、なんで俺までベッドの上で寝てるんだよ」


元町「それはなぁ‼︎お前はここにおられる灘さんに熱ぅぅぅぅい一撃を貰って気絶しちまったんだ‼︎」


元町は目に炎を宿しながら灘の方を見やる


灘「急に振り向くのが悪いんじゃない、まぁ、いきなりぶつけた私も悪かったけどさ」


一応反省はしているようだ、まぁこれでひと段落かな



雪鳴も落ち着いたのかまたすーすーと眠り始めた



深江「所で、雪鳴は自分が何で保健室にいるのか分かっているのか?」



灘「いえ、芦屋さんが目を覚ました時に聞いてみたけれど、訓練中に倒れたとしか覚えてないみたい」


どうやら記憶が上手く混濁してくれたようだ

深江はホッとする


灘「一応芦屋さんにはさっきシャワールームでお風呂に入って貰って今日は学校で泊まるみたいだけど、あなた達はどうするの?」


元町「俺は朝まで学校にいる予定だったし、何が起こるか分からないから保健室で待機するよ」


灘「それは助かるわ、私と芦屋さんだけだと突然の奇襲に弱いから」


夜行性が一人いるだけでもやはり違うだろう、そう踏まえた深江は


深江「じゃあ、俺は帰るよ、ちょっと調べ物もあるし」


一度帰る事にした、ワーストの危険度について再確認する必要がありそうだ


元町「えー、お前も泊まりかと思ったのに残念だな〜」


灘「調べ物ならわざわざ家に帰らなくても図書室を使えばいいじゃない」


元町と灘が留めようとするが


深江「ワーストについてなんだ・・」


その一言に納得と不安が入り混じった表情を見せ、2人は了承した


深江「でも、何かあって連絡をくれたらすぐに駆けつけるから」


元町「任せとけ、何かあったらお前が来るまでは2人を警護しとくよ」


灘「私だって一応戦闘訓練はあらかた受けてるから大丈夫よ」


頼もしい友人2人の声に深江は笑顔で


深江「ありがとうな、あと、もしもの時の為にこれも」


深江は2人にお守りを渡した


元町「でも、このお守りはお前が近くにいないと発動出来ないんじゃないのか?」


元町は先程使用したばかりなので分かっているつもりでいる


深江「そのお守りはさっきのとは違って俺がいなくてもその紐を引っ張れば発動する様になっている、だから安心していいぞ」


灘「2人は分かっているようだけど、このお守りはそんなに強力なの?」


灘は怪訝そうな顔でお守りを見やる


元町「そりゃあもう‼︎とんでもなく強いぜ‼︎」


元町は興奮しながら答える

先程のお守りの強さに感動した様子だ


灘「ならいいんだけど、使わないまま平穏に過ぎることを祈るわ」



深江「俺もそれが一番望ましいな、じゃあ、また明日な」


深江は保健室を後にする


保健室は3階にあるため、階段をまぁまぁ降りないといけないのがしんどい所だな、と考えながら階段に差し掛かると


??「あの〜、すいません、出口って何処でしょうか?」


背後から女子生徒の声が聞こえた


深江「俺も出口へ向かっている所だ、来るか?」


振り返りながら答えると、そこには黒いラインが3本入った白衣を着た女子生徒が一人、そこにいた


??「本当ですか?わーい、ありがとうございます‼︎」


女子生徒は両手を上げながら深江に付いてきた


深江「君、ここの生徒じゃないね、転校生?」


??「あ、すいません‼︎紹介が遅れましたね私は来月の始めにこちらの学校へ転校予定の霧無(ムナシ)と言います。」


霧無と言う女子生徒はニコニコしながら答える


深江「そうなんだ、俺は二年生の深江って言うんだ、よろしく‼︎」


霧無「おやおや?と言う事は私と同級生になりますね‼︎よろしく‼︎」



霧無は深江の手を掴むとブンブン振り回す


そんな事をしているうちに校舎の出入り口が見えてきた


深江「ほら、ここが出入り口・・・だ?」


出入り口の外側に月明かりに照らされた2人の生徒が見えた

片方はひょろっとした体型の男子

もう片方は身長は片方と変わらないが、眼鏡が怪しく月明かりを反射している


霧無「あ、先輩〜‼︎私ここの学校にします〜‼︎」


霧無は2人の影に向かって走りながら声をかける


??「おぉ‼︎そうかそうか‼︎それは良かった、実は僕もここの学校にしようと思ってたんだ」


??「俺もここは気に入ったよ、強そうな奴がわんさかいるぜ」


霧無「まぁ、来月にでも手続きを済ませましょう‼︎それまでは観光を楽しみましょうね‼︎」


??「まぁ、それもそうだけど霧無ちゃん、案内してくれた彼にまずはお礼を言わないとね」


ひょろっとした方がスタスタとこちらへ向かってくる


??「初めまして、僕は薊野(アザミヤ)、今は高校三年生だよ、霧無ちゃんをここまで案内してくれてありがとうね〜」


薊野と名乗る男は笑顔で握手を求めてきたのでそれに応える


薊野「ほら、君も挨拶しないとね」


そしてもう一人の男もズカズカと来た

近くに立つと意外に身長が高いため驚いた


??「蟻塚だ、よろしくな」


蟻塚と名乗る男は無愛想に乱暴に握手した


薊野「おっと、いけないいけない‼︎こんな時間まで出歩いてたら危ないね、さぁ、帰ろう帰ろう‼︎」


薊野は蟻塚と霧無を引き連れて帰ろうとした


薊野「あぁ、そうだそうだ」


しかし薊野はもう一度深江に向き直る



薊野「君の名前を聞いてもいいかい?」


薊野は興味深そうな顔で深江を見てきた


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