老人ハ目ヲ細メ語ル
・・・・・あれ、ここは?
真っ暗で何もない、能力も・・・使えない
一旦落ち着こう、落ち着いて考えれば分かるはずだ
まず俺はさっきまでなにをしていた?
図書室で復習兼調べ物をしていて、その時に何かあったのか?
いや違う、確か網干先生が入ってきてコーヒーを啜りながら話をしていた筈だ・・・その後・・・そうだ、俺は雪鳴の潜在能力に当てられて気絶したんだ、でもあの能力はまるで
その時、鋭い感触が体内から体外へかけのぼっていく・・・・
ガバッ‼︎‼︎
深江「げほっ、がほっ、あぁぁぁぁぁァァァァァァ‼︎‼︎‼︎苦い‼︎」
そう、鋭い苦味が身体中を駆け巡ってきたのだ
網干「やっと目が覚めたかね」
網干は額に汗をかきながら心底ホッとした声で言った
深江「先生、一体俺は・・・」
よく見ればここは医務室の様だ、どうやら網干は気付け薬を飲ませてくれたらしい
ふと、視線を一周させていると
雪鳴「ご、ごめんなさい‼︎私のせいで‼︎」
網干の白衣に隠れて見えなかった雪鳴が急に飛び出してきて謝る
深江「雪鳴が?先生、説明して貰っていいですか?」
網干「・・・・・分かった、教えよう、何故君が倒れたのが、そして・・・」
『何故雪鳴がワーストなのかを』
網干は淡々と語り始めた・・・・・・・
分かりやすくまとめると
【Q何故俺は倒れたのか?】
A知らない人と握手すると言う緊張感から防衛本能が働き始めたが、握手すると安心し、緊張がほぐれた、この時に防衛本能が発したスキルが一時的に暴走してしまい、俺は直接それを受けてしまったらしい
【Q何故雪鳴はワーストなのか?】
A詳しくはわからないが、雪鳴が保有するスキルの中に日本を脅かす程凶悪なスキルがあり、日を追うごとにどんどん凶悪さを増していってるとの事
それが原因でワーストとなった
網干「と、まぁこんなもんかな」
話し疲れたのか網干はコーヒーを飲み干して一息つく
雪鳴は・・・話が難しかったのかスースーと眠っている
こんなに幸せそうに眠っている女の子が凶悪だって?
神様は残酷だな、もし会うことがあれば説教をしてやろう
網干「深江君、君にお願いしたい事があるんだ」
突然網干が神妙な顔でこちらを見る
そして口を開く
網干「君がこの子の教官になってはくれないだろうか?」
断る理由もない為承諾した
これから俺は純粋で凶悪な女の子の教官になった訳だ