氷ノ女神
ゴォン・・・ゴォン・・・・
この建物は教会だったのだろう、中から鐘の音が聞こえる
しかし、今は教会と言う名に相応しくない程のランスの様な何本もの触手が建物を貫いていた
元町「これが、雪鳴ちゃんの能力?」
元町は震える膝を抑える様に両手を膝に付いていた
深江「あぁ、なんとしてでも食い止めないと雪鳴が・・・世界が危ない」
薊野「なら僕も行くよ」
ボロボロになった薊野が元町の背中から降りながら言う
深江「薊野さん、もちろんあなたも一緒に来て頂ければ嬉しいんですが、今のあなたでは太刀打ち出来ないと思います。」
霧無「そうですよ薊野先輩、蟻塚先輩と灘さんが来るまで待ちましょう」
霧無は危うい足取りの薊野を支えながら説得する
深江「二人はこっちに来ているのか?」
霧無「蟻塚先輩は能力を解除して灘さんとこちらへ向かって来ている様です」
元町「あと10分位で着くらしいぜ」
元町はスマホを耳に当てながら灘と連絡を取っている
なら自分のすることは一つ
深江「分かった、先に俺が行くから灘と蟻塚先輩と合流して治療を受け次第参戦してくれ」
深江は教会の扉に手をかける
「「待てよ」」
その声に振り向くと灘をお姫様だっこした状態の息を切らした蟻塚が立っていた
そしてその横には決心を決めた元町と言う男の凛々しい顔がそこにはあった
蟻塚「もう赤の他人じゃねーんだ、俺にも手伝わせろよ」
蟻塚は灘をそっと下ろすとこちらへ歩み寄る
元町「俺は弱い、分かっているさ、でもお前の力になりたい・・・・戦わせてくれ」
元町は自分の顔をパンッと叩くと蟻塚の横へ並ぶ
深江「・・・・戦闘能力は未知数、殺さない、死なないと約束出来るのなら来て頂きたい」
蟻塚「おう、任せとけ」
蟻塚はニッと笑いながら応える
元町「俺は防衛戦術には長けている・・・つもりだ、尽力する」
深江「・・・・ありがとう」
三人が扉の前で合致していた頃には灘は薊野の治療に取り掛かっていた
灘「私はここで薊野さんがすぐに戦闘復帰出来る様に努力するわ」
霧無「私は治療中に敵が来るといけないのでここで見張りをしますが、いいですよね?」
灘と霧無も各々の持ち場を見つけている様だ
薊野「ごめんね、良くなればすぐに行くから」
薊野は灘に輸血して貰いながら言う
深江「はい、待ってます」
蟻塚「じゃあ」
元町「行こうか」
扉に手をかけ開くと中は薄暗い
割れたステンドグラスからほのかに月明かりで内部が照らされていた
深江「・・・・雪鳴、ここにいたのか」
月明かりの下に雪鳴はいた、しかしその姿は女神を彷彿とさせる程眩い
凍っているのだ
その姿も、周りの物体も
雪鳴の肩から羽の様に生える氷は、辺りの物と連結していた
外に出ていた触手も暗くて分からなかったが、あれも氷なのだろう
元町「寒いな、どうやって助け出すよ?」
蟻塚「幸い敵と言う敵も見当たらない、本体に近付いてみるか」
蟻塚は警戒する2人をそっちのけでずかずかと歩いて行く
すると蟻塚の足元が盛り上がる
深江「蟻塚先輩‼︎走って‼︎」
深江は叫ぶが蟻塚は足元から現れた氷の蛇に上へ弾き飛ばされる
蟻塚「ん⁉︎おぉぉぉぉ‼︎」
蟻塚は宙に浮き
蛇の口へと落ちていく
その時、深江の横から蛇へ突進する影があった
元町「だっるぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」
元町は体全体を硬化させ、蛇へと突っ込む
ガシャン・・・
蛇は脆く崩れ去る
蟻塚は無事着地し、元町は周囲を警戒する
と、その時
雪鳴「イヤァァァァァァァァァァァァ‼︎‼︎‼︎」
氷漬けの雪鳴が甲高い叫び声を上げる
すると、そこには
蟻塚「おいおい、これは笑えないな」
蟻塚は額に汗を滲ませる
元町「こんなの、どう倒せばいいんだよ⁉︎」
元町は弱気になる
そこには氷で出来た、元町、灘、薊野、蟻塚、霧無、深江・・・・そして伊丹がいた
深江「しかも、これはオリジナルと同じ能力を持っているぞ‼︎」
氷元町は硬化し、氷蟻塚は氷のシロアリの軍勢を出現させていた
と、言う事は
深江は自分の氷塊に目を向ける
深江「ごめん、これはオリジナル以上だ」
氷深江は全身が異形と化していた
深江がなりたくてもなれないフォルムだ
氷深江「ココニイル全員デ君タチヲ倒スノハ大人気ナイ、一体一デ戦オウジャナイカ」
氷深江はたどたどしく話し終えると、こちらへ氷元町と氷蟻塚を引き連れて歩み寄る
深江「いいぜ、お前ら喋れるのかよ」
深江は右腕をムカデの胴体へと変化させる
蟻塚「話は通じそうだが、戦おうぜ」
蟻塚はシロアリの軍勢と大きなアゴの蟻の軍勢を出す
元町「オリジナルより強いから何だってんだ、俺の方が強いに決まってるだろうこの偽物め‼︎」
元町は体を硬化させながら爪を鋭く尖らせる、戦闘モードだ
氷の軍勢
『我ラ女神ニ生ミ出サ、れし者・・・・』
氷深江「君たちは弱い、弱いよ」
ゴォン・・・・ ゴォン・・・・
ステンドグラスから強い風が吹く、鐘が鳴り響き、3対3で動き出す‼︎‼︎
如月 上下です
氷ノ女神を読んで下さりありがとうございます
最近は寒いですね、しかしそんな寒い夜に飲むコーヒーが凄く美味しい
ベランダで缶コーヒーとタバコを片手に内容を考えるのが楽しいですね
おっと喋り過ぎですかね、では次回もお楽しみに




