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*第28話*

「相変わらず視線が痛いな」

「あぁ・・・」

周りからの視線を気にしながらも

あたしはこの体温が嬉しい。

「そーいや、今日はスキーか」

「うん、そうだよ?」

「音々はスノボだろ?」

「そう。あたしはスノボ。あたしはってか圭吾もだろ?」

「そうだよ。俺もスノボ。俺スキーできねぇ」

「そうだったな?」

クスクス二人で笑う。

「今日・・・一緒に、すべるか?」

「あ、うん!」

おっし・・・!

圭吾と滑れる!うん!


ロビーに集まり、朝食をとって一回部屋に戻った。

10:00にもう一度ロビー集合で

その時はもうスキーウェアたちを着ていく。

現在9:00。

「んじゃ着替えますか」

「そうだな、着替えてからゴロゴロしよう」

あたしはボード用ウェアを取り出して

上の服を脱ごうとした。

「ちょ、ちょ!音々!なんでここで着替えてんの?!」

「は?いや、なんでってここが部屋だろ?えいこー、頭大丈夫か?」

「いや!そういうことじゃなくてだな!えっとーええっと・・・!」

何故首をひねる?

てか何故ここで着替えてはいけない?

いみがわからん・・・

「はぁ・・・音々?お前さ、男しかいないこの部屋で堂々と着替えるつもり?」

りょーが呆れてた感じで言った。

「堂々って、そんな事言われても。着替えたいだけだけど・・・」

「はぁ・・・だから音々はデリカシーがないんだよ。

ほら、寝室いって着替えてこい」

「えー?んー、・・・わかったよ」

あたしは渋々寝室に行って着替えた。

どーしてあたしがわざわざ寝室で着替えなきゃならんのだ。

わけがわからん。本当に。

てかデリカシーって本当になんですか?・・・?


「はぁ・・・いみわかんね・・・。おぃ?男子、着替えたか?」

寝室から出て、リビングに行くと

男子1人がパン一で他3人が上半身裸だった。

「お前らきがえんの遅すぎ・・・」

「あ・・・いや!これは!その!」

「お前はなにをそんなオドオドと。はやく服着ろよ、風邪引くぞ?」

パン一のえいこーにそういうと

即座にズボンをはいた。

「そこ3人も上の服着ろよ。どうしてそんな微妙なんだ。

いやまぁえいこーも上着ろよ。」

変態チックな男子たちを指摘して

あたしはソファに転がった。

「音々ーこれ変じゃない・・・?」

声を掛けてきたのはたーちゃんだった。

これを指してるのはウェア。

「別に変じゃないけど?」

「そっか、ならよかった」

たーちゃんはほっとしたように用意に戻った。

「音々、お前薄着だな?」

りょーがあたしの服装を直視していった。

あたしの服装は長Tにパーカーで、下はスノボ用のズボン。

確かに薄着だ。

「いつもこの格好なんだよ。ウェアでもなんでもないがな・・・(笑)」

「もしかしてのプロ並みか?」

「さぁな?まぁ圭吾の格好もこんなもんだろ?」

「え?なに?」

「服装。ほら、パーカー御そろいだし?」

中学の頃に色違いで買ったパーカーだ。

「あ、本当だ。」

「中学入る前のとき一緒に買ったんだよ」

「だから着てる服ほぼ一緒だよ?」

まぁボードやりはじめたの一緒だしな。

でもまぁ・・・中学以来・・・だけどな。

「ふー・・・楽しみだなー・・・」


いろんな意味でほんとに楽しみ。

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