*第20話*
ホテルはすごい豪華で
目がチカチカした。
こう・・・お嬢様とかが泊まりそうなホテルで・・・
てか、こんなところむっちゃ高いだろ?!
「ここ、絶対かなり値段高いよな・・・」
「んー、そうでもないらしいけど?ここのホテル
もうすぐ潰れるらしいしな」
「え?!」
「ほら、結構山奥じゃん?ここ。この辺の人らは
この豪華さで値段がかなり安いから
よく来るらしいけど、他からはほっとんど客こねぇから
儲からないんだとよ」
「へぇ・・・まぁ、ご愁傷様ってとこだな。」
「だな。もうちょい手前に立てれば
他の客も来るかもしんないのに、もったいない」
「だな」
そんな話をしてると
自分たちの自室に案内された。
「井上様達のお部屋は305号室になります。」
「あ・・・はい」
「お鍵をどうぞ」
「ありがとうございます・・・」
「小倉様が自室に荷物を置いてすぐロビーに来るようにと
伝言を頼まれましたので、お行きください。
それではごゆっくり、失礼します」
案内してくれたお姉さんは
スタタタとエレベーターに戻って
すぐ見えなくなった。
「・・・なんか、すげぇ丁寧だったな・・・」
「まぁ・・・ホテルだし・・・な?」
「と、とりあえず入るか・・・!」
こんなところにきたことない
たーちゃんとえいこーとあたしは
オドオドと部屋に入っていった。
多分りょーと圭吾はこうゆうのに慣れているのだろう。
(ちなみにりょーの親父さんは大手企業の社長さん。)
部屋はかなり広かった。
あたしの家のリビングより広いのは気のせい・・・?
「広すぎ・・・」
「俺んちのリビングより広いだろ・・・」
「・・・広いくせにベットは2つしかない、と。
ダブルベットとトリプルベットね。」
「へぇ、そこはけちけちしてんだな」
寝室をのぞいてるりょーの隣に行くと
寝室も体外広く、それでもベットはそれが限界ぐらいだった。
「そんじゃ、荷物は寝室に置くか」
りょーが声をかけると
各自荷物を置いた。
と、そこでえいこーが口を開いた。
「なぁ、ベットで寝る組み合わせってどうすんの?」
あぁ、そういえば。
まぁべつに誰でもいいけどなぁ・・・。
「んじゃグッパで行くか」
とたーちゃん。
「よーし、グッパグッパッグッパでホィ!」
結果は、えいこーとたーちゃんと圭吾がグーで
あたしとりょーがパー。
「んじゃトリプルが英斗と裕真と圭吾な。
はぁ。そんじゃロビーいくか」
「うぃーす」
「もうこのまま寝たい。」
「・・・・あぁ」
りょーとか。
まぁ結局さっき思ったように誰でもいいわけだけど。
・・・でも
気のせいかもしれないが
圭吾の表情が曇ったように思えた・・・。
「・・・ってなわけないか」
そう口に出すと
前にいたりょーが振り返って
なぜか呆れた表情をしたのだった。




