表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/25

無人偵察機

― 基地内 航空偵察部隊 無人航空機操縦室 ―

15:02


航空偵察部隊 部隊編成

・司令部

  ・無人偵察航空機部隊

    ―― 無人機をメインとする部隊

       ・MQ-9 偵察班

        武装解説

        ・AGM-114P ヘルファイアⅡ        ×4発

         ―― 主目的:対戦車・対装甲車両 射程:9km

        ・ペイブウェイIIレーザー誘導爆弾     ×2発

         ―― GBU-12: Mk 82 500ポンド爆弾


        ・MQ-8B 航空支援班

         武装解説

         ・ヘルファイアⅡ対戦車ミサイル

         ・ヴァイパーストライク誘導爆弾

         ・APKWS 70mmレーザー誘導ロケット弾


  ・有人観測ヘリ部隊

    ―― 有人観測ヘリをメインとする部隊

       ・OH-6  砲撃観測部隊

  ・整備班




「システムオールグリーン、マスターアームオン繰り返すマスターアームオン」

「了解。」


《こちら無人航空部隊、車両内の職員この無線が聞こえていたらそちらの所属名を名乗れ》

少し間を置いた後


《ん?ああこちらイーグル-2 もしかして俺の車の上空を行ったり来たりしているのはうちの無人機か?》


《そうだ。 只今より貴官等のエスコートを行う。》

《了解した。》


「繋がりましたね」

「そのようだな」

「っ!? 車両前方3.2Km前方に感染者と見られる群れがあります!」


各司令部と共有されている操縦技官のモニターには、モノクロの赤外線画像に白く映っている大量の熱源がうごめいているのが見えた。

IRカメラの映像から高解像度の監視用カメラに映像が切り替わった瞬間管制室の中でざわめきが起こった。


数分間の沈黙の後「これが感染者達か……と管制官が呟いた。


《貴官らの前方2.1Kmに感染者達とみられる群れを確認した。》

映像を見て衝撃を受けながらも管制官は次に行うべき命令を下した。


《何だと?》 俺は双眼鏡を覗き込んで絶句した。

《CASを要請する。》


※CASとは、Close Air Supportの略称で近接航空支援のことである。


「……了解しました。 兵装の使用許可を」

「攻撃を許可する」

「了解」


MQ-9操縦技官は手元のコントロールパネルにあるAGM-114P ヘルファイアⅡミサイルのセーフティーを解除しレーザー誘導装置の電源を入れた。


モノクロで画面に表示された緑色のHUD上で近赤外線レーザーが感染者達の群れの中心部に照射された。


「目標ロック完了! ヘルファイア対戦車ミサイル発射!!」


その宣言と共に発射トリガーを引いた。


固体推進ロケットに引火して目標まで数秒で到達し目標地点の赤外線映像がHEAT弾頭の炸裂した膨大な熱により一瞬画像が見えなくなり画像が復帰した時には、着弾点を中心とするクレーターが出来ていた。


《目標へのCAS命中を確認。》

《了解。》


15:05

Side MQ-9操縦技官


ヘルファイアを発射した後に僕は、自分がやったことに対する実感があまり持てずにいた。

「すげぇ命中したじゃねーか。よくやったな!」と同僚が言ったが、訓練の時にあった高揚感も、そして罪悪感も感じなかった。


僕は、本当は航空自衛隊に入隊してF15-Jのパイロットを目指していたはずだったのに……


「よくやった。このまま任務を続行しろ」観測部隊管制官が言った。


この言葉で過去のことを考えていた頭が急激に冴えてきた。


「了解」そして僕は、車両|(彼等)のエスコートを再開した。


Side out


― 基地 ―

15:32


周辺に何もない見晴らしの良い高台の坂を上りきったところで目的地が見えて来た。

「お、見えて来たぞ。ようやく着いた」

「ぅん? おおようやくかw ここまで来るのに結構時間が掛かったなwww」


守衛が居るだけの筈の正面ゲートが、守衛室の屋根に土嚢を積み上げてその上に重機関銃を設置してあり常にこちらへと照準してきている。

普段の職場では無く高度に武装した前哨作戦基地へと変化していた。


ゲート前のバリケードで停止させられて守衛室の中からM4A1を構えた警備兵が出て来た。


「IDカードの提示をお願いします。」

そう言われて俺は、首に掛けてあるIDカードを出した。


それを受け取った警備兵は、IDを確認しそれに乗っている写真と見比べたのちカードを返してきて「ご苦労様です。」と声を掛けながら敬礼をしてきたので、こちらも敬礼を返しながら彼の同僚が開けたゲートを通過していった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ