防衛戦
サブタイトルが意味を為していない件……
先頭車両が横転したことにより、車列が停止し連中の身動きが取れなくなっている間に運転手とみられる者から正確に狙撃をしていった。
銃声が響き渡るのと共に、各車両の運転手が倒れていくのを間近で目撃しすぐに理解できた者は、何処から発砲しているのか全く分からない狙撃手に対し身を隠そうと遮蔽物の側に駆け込んだ。
しかし俺は、反応が早い(反撃される確率が高い)者の脚を順に撃ち抜いていった。
脚部からの激しい出血をしている仲間を助けようとして駆け寄った者は頭部が一瞬で消し飛んだ。
― 数秒前の車列 ―
Side チンピラ
「なぁ、事務所が攻撃されたってホントなのか?」
「ああ。途中で一般人の乗っている車を襲ったら、反撃されたらしい。で、頭も頭に血が昇ったらしくてホームセンターに立て籠もっていた2人組に壊滅させられて何とか戻ってきたようだが……」
「で?俺たちは何をすればいいんだ?」
「決まってんだろ、取り敢えず事務所に向かって頭達を救助してホームセンターでくたばった連中の職に就くんだろwww」
「そーだよなぁ!」
「さっさと皆殺しにするぞ!」
「そういえば、こんな大量の武器何処にあったんだ?」
「だよなぁ~俺も同じことを思った。 まさかこんな量を港の倉庫の中に隠していたとはなw 抗争の時に使えればよかったのに」
「違いねぇ!」
「もっと速くならないのか?遅すぎて待ちくたびれたぜ」
黙ってろ! もうこのポンコツの限界だ!」 と言うのと同時に、甲高い銃声が聞こえた。
「何だ!?」
「お、おい…後ろを見てみろ!!」
「うわぁ!?」
……何事かと振り返り男が見た物は、頭部の半分以上が欠損している機銃手の亡骸だった。
……ピシッ
男の耳に何かにひびが入るような音が聴こえてきた。
恐る恐る振り返ると、運転手も機銃手と同じような死に方をしていた。
「うわっ!まっまだ死にたくない!死にたくない!!」
そう男が蚊の鳴くような声を上げパニック状態になるのと、シートベルトを締めていなかった為横転した瞬間に投げ出されて地面に叩き付けられ視界が暗転するのはほぼ同時だった。
Sideout
― 事務所 ―
Side秀夫
またあいつが対武装組織マニュアルに則った一方的な戦闘をしている間に施錠されていたロッカーの内部を漁ろうとしてバールで抉じ開けていたわけだが……
まさかこんなところにKord重機関銃があるとは思ってもいなかった。
Kord重機関銃とは、12.7 x 108mm弾を使用する機関銃で、明らかな対物目的の機関銃である。
「重すぎるだろ、これは……何であるんだ? まぁいいかw」
重機関銃と言う事だけはあり、重量は32Kgもある。
威力は、テクニカルや軽トラック更にはブロック塀程度なら貫通する。
通常の小銃では有り得ない幅のスリングを使いKord重機関銃を背負い事務所のテラスに出て無駄にでかい二脚(実際は無駄ではないが。)を立てて車列がいると思われる地点に制圧射撃を開始した。
Sideout
― マンション屋上 ―
スコープの視界のなかで事務所のテラスに秀夫が何かをしているのが映った。
そして秀夫が構えているものに絶句した。
「何だそれは……」
「Kord重機関銃」
「見れば分かる。」
もう一度車列のあった場所にスコープのを向けるとそこには、秀夫が発砲している12.7mm弾の曳光弾と通常弾が綺麗な放物線を描きながらテクニカルや軽トラック関係なく鉄屑へと変化させている光景だった。
あそこまで派手に撃つと反撃されるのでスコープを覗き、遮蔽物から身を乗り出して反撃しようとしてSKSライフルを構えている男の肩を撃ち抜き秀夫を掩護した。
12.7mm弾によって自動車のフレームと共に貫通された人体は、原型を留めずに肉塊に変化した。(腕に掠るだけでも肩まで無くなるレベル)
秀夫が Kord重機関銃の50連装ベルトリンクを3回程再装填しその弾薬すら撃ち切った後には、自動車だった鉄屑と、燃料タンクから流出したガソリンが曳光弾により引火したことによる火と、辺りに立ち込めるタイヤのゴムが燃えている煙と、死体から流れ出ていた血が火に炙られ焼けた鉄の臭いが辺り一面に立ち込めていた。