第3章98話:ボス部屋
『おつwwwwww』
『大部屋制圧おつかれさま!』
『今回も暴れたなw』
『なんだかんだルミはすげーわ』
『おつかれwwwwwww』
『またドラゴンウルフの群れを壊滅かw』
『ルミってさ、国内で最強の探索者なんじゃねーの?』
『来花もビックリだろ』
『ルミまじで強すぎる』
「ふう……」
ルミはひと息つく。
足音がした。
振り向くと、来花が近づいてきていた。
「あ、相変わらず無茶苦茶ね……これはもう、言葉が出ないわ」
「あはは」
「ただ、ルミさんが無事で良かった。怪我はないのよね?」
「はい。心配してくださってありがとうございます」
無傷での制圧。
異常すぎる戦果であったが、もはや来花は驚かなかった。
「さあ、素材を回収してから奥にいきましょうか。そろそろ上への階段に辿り着けるといいのだけど」
「そうですね」
ドラゴンウルフの死骸から回収できるだけの素材を回収する。
そして、奥の通路へと入った。
通路を歩く。
すると正面に、左右に道があるT字路が現れた。
T字路の真ん中に立って、右の通路を見ると、階段があった。
「階段よ! やっとこの階層を出られるわね!」
来花が歓喜する。
しかし、ルミは、逆の通路を見つめていた。
彼女はつぶやく。
「あちらに、ボス部屋がありますね」
「え……?」
来花が振り向く。
ルミの視線の先を見つめると、確かに、そこにボス部屋の扉があった。
扉の前に、ボス部屋を開ける台座がある。
さらに台座の横には、さきほどの大部屋から避難してきたドラゴンウルフの姿があった。
ルミは尋ねた。
「せっかくですし、ボス部屋を攻略していってもいいですか?」