第3章85話:壁
ルミは尋ねる。
「隠し部屋の場所がわかるんですか?」
「ええ。あたしには探知スキルがあるの。で……ここの壁に反応があって」
来花が指をさす。
一見して、何もない壁である。
しかし隠し部屋がこの先にあるという。
そのとき、ルミのリスナーたちは盛り上がった。
『隠し部屋wwwwwwwwww』
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
『壁パンチの時が来た』
『壁パンチいけwwwwwww』
『これは壁パンチしかありませんねw』
『いけええええええええええええ!壁パアアアアアアアアアアアアンッチ!!』
『今日の配信はこのときのためにあった!!!!』
『まさかの壁パンチ回wwwwww』
『来花さんナイスwwwwwwwwwwww』
『来花は見せ場を作ってくれたんだなw』
『これは殴るしかないぞルミwwwwwwwwwwww』
『壁パンチ! 壁パンチ! 壁パンチ! 壁パンチ!』
今回の配信が始まって以来の盛り上がりだった。
やはり、皆、壁パンチが好きなのだ。
ルミといえばスキプラ。
ルミといえば星石。
そう答える者もいるだろう。
しかし、統計を取ることがあれば、圧倒的に【壁パンチ】が人気なのは間違いない。
コメントを読んでいないルミでも、さすがにリスナーの空気を感じた。
ここはぶん殴るしかない……!
グランチューバーとしての芸人魂が、ルミの背中を押す。
「では、私がこじ開けます」
そうルミは主張した。




