第3章84話:隠し部屋、発見
『来花も結構強いじゃん!』
『さすがにルミほどじゃないけど、Bランクを無傷で倒せるのは凄い』
『デキるツインテール』
『戦闘よりトークが上手い』
『戦闘力のルミ、トーク力の来花』
『案外、良いコンビじゃね?』
『でも来花はAランク層になるとついていけないだろ』
『Bランクダンジョン限定のコンビだなw』
『二人で雑談配信とかやったら盛り上がるかもな』
『来花のチャンネルページ見てきたけど、ここ長野県の此間ダンジョンって書いてあるな』
ルミのリスナーたちも、来花にはおおむね好意的であった。
配信の反応は好調であり、来花のリスナーがルミのチャンネル登録を行うこともあった。
もちろん、逆もしかりである。
ルミと来花のリスナーが互いに行き来をするパーティー配信。
こういった配信は、場合によっては相手のリスナーを奪う形にもなる。
しかし、今回の場合は、リスナーを取り合うというよりはシェアを広げるといった形で、ルミ・来花、両名の知名度を上げることにつながっていた。
ルミの滅茶苦茶な戦闘力は、来花のリスナーたちにも鮮烈に見えたし……
来花の気持ちいい性格とトーク力は、ルミのリスナーたちを楽しませた。
配信は順調だった。
同接も順調に伸び、コメントも絶え間なく書きこまれた。
そして。
「ん……ここ、隠し部屋があるわね?」
12階奥の通路を歩いていたとき、来花がふいに立ち止まって言った。




