第2章49話:学食
券売機でチケットを買い、それを給食係に渡してランチを受け取る形式なのだが、その券売機に長蛇の列ができている。
待っていたら、それだけで昼休憩が終わってしまうのではないか?
「他の食堂もいってみますか?」
ルミは尋ねた。
この大学には食堂が五つも存在する。
4000人も在学生がいる大学だ。
学生を分散するための処置であろう。
「そうだね。せっかくだし、いってみよっか」
コトリが答える。
しかし、他の食堂にいってみても、状況はほとんど変わらなかった。
結局、食堂でお昼をとることは諦める。
大学の売店でサンドイッチを買うことにした。
コトリはトマトサンド、ルミはタマゴサンドである。
「食堂のご飯にありつくなら、いろいろ考えないといけないね!」
売店を出て、外を歩きながらコトリはそう言った。
ルミは尋ねる。
「そうですね。でも具体的にどうすればいいんでしょう?」
「昼休憩だから混むんだよね。時間をズラせば、空いているんじゃないかな?」
「時間をズラす……ですか」
「たとえば2限をフリーにして、昼休憩より早くいくとか」
「なるほど! あ……じゃあ逆に、3限をあけて、昼休憩より遅くいくこともできますね」
昼休憩さえ避ければ混雑が少ないはずだ。
2限か3限をフリーにしておけば、食堂のランチにありつけるという寸法である。
大学だからこそできるやり方だ。




