第2章33話:通学途中
靴を履いて玄関を開ける。
このとき、ついでに玄関ポストの中身を確認しておく。
うん、何も入ってない。
玄関を出て、エレベーターを利用し、マンションの一階へ。
一階の端にある集合ポストに寄って、ここでも投函がないか確認する。
うん。
何もないね。
集合ポストを去って、マンションの一階入り口を通過して、外に出る。
――――鞘坂市。
長野県にある、人口9万人ほどの市。
人が多すぎず、少なすぎず、住み心地の良い街だ。
マンションを出ると、正面と左の二つの道がある。
このマンションは住宅街の曲がり角の位置にあるのだ。
ルミは正面の道を進んだ。
左右にモダンハウスの民家が立ち並ぶ。
中年の女性が二人、道端で世間話をしている。
そのまま直進すると、横断歩道が見えてくる。
車がぽつぽつと走っていた。
チャリンコに乗ったお兄さんが歩道を渡っている。
ルミは横断歩道を渡らず、右に曲がった。
そのまま直進する。
7分ほど直進を続けると、交差点にたどり着く。
信号待ちの歩行者たちが横断歩道の手前で携帯をいじっている。
交差点の対岸には、通勤途中であろうスーツ姿の男女が、だるそうに立っていた。
さすがにここは車の往来が多い。
ルミは、この交差点も右に曲がった。




