表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

131/170

第5章131話:旅館

一時間ほどで岐阜県。


さらに三時間も経てば、滋賀県に到達していた。


速すぎて笑ってしまう。


ここでいったん昼食にしたいと思った。


時辻町ときつじちょうという、小さな町。


山に近い町で、丘の上の道路から見下ろすと、3分の1ほどが田畑であることがわかる。


携帯で調べてみると、オムレツの名店があるそうなので、立ち寄ることにした。


素朴な洋食店。


カウンター席に座る。


オムレツを注文して、食べる。


美味しい……!


とろとろふわふわのオムレツであり、ケチャップも自家製なのか、めちゃくちゃ美味しい。


大満足だった。


さて……お腹も膨れたところで、サイクリング再開。


ふたたび道路を走り始める。





一時間後には琵琶湖にたどり着いた。


「わぁ……っ!」


人生ではじめて見る琵琶湖。


いったん自転車を停める。


砂浜のような岸辺に立つ。


琵琶湖は海のような湖だ、と言われるが……


意外と、対岸が見えている。


水平線の奥に横たわる緑の山々が、うっすらと。


けれど、めちゃくちゃ広いのはよくわかる。


ルミは、おもむろに砂浜に座って、湖を眺めることにした。


ぼうっとする。


のんびりと雲が流れる。


波のない穏やかな湖面。


時間がゆっくりと感じられるような風景。


はぁ……。


風が心地いい。


しばらく、何をするともなく湖を眺め、風を感じた。






夕方。


滋賀県をある程度進んだところで、日が沈んできた。


今日のライドはこのあたりで終了しよう。


適当に、旅館を探す。


飛び込みでも入れる旅館があったので、宿泊させてもらうことにした。


琵琶湖のそばの、小高い丘の上にある和風旅館『みちりんみちりんてい』である。


チェックインをして、仲居さんに部屋に通してもらう。


小綺麗な3階の和室。


手前の部屋と、奥の部屋の二つに分かれている。


手前の部屋には、中央にテーブルと座布団が置かれていた。


奥の部屋にもテーブルと椅子が置かれており、琵琶湖の広大な景色を眺められるようだ。


「綺麗ですね」


ふと、窓際に立って、琵琶湖を眺める。


夕焼けに、夜のとばりが下り始めた時刻。


琵琶湖の湖面は、夕陽と夜の色に染まり、宝石を溶かしたような色をたたえている。


ルミは、自転車に乗って一日中走ったことで、多少汗をかいていた。


なので、食事の前にお風呂に入ることにした。


個室にお風呂がついているタイプの宿である。


さっそく入り、汗を流し、身体を洗う。


さっぱりした状態でお風呂を出る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者は他にもいくつか作品を書いております!

以下は追放ざまぁ系の最強チート作品です。よろしければこちらもお読みください↓

悪役貴族に転生した俺は、最強の『念力』使いになる

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ