表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

101/170

第3章101話:竜人


そのとき竜人王(りゅうじんおう)が言った。


「なるほど、そこそこやるようだ。最下層(さいかそう)まで来ただけはある。しかし残念だったな。その程度の実力ならば、数の暴力で()(つぶ)せる。それとも、後ろの女が本命だったりするのか?」


竜人王が来花に視線を送る。


鋭い眼光に見つめられ、来花はビクっとする。


ルミは答えた。


「……いいえ。彼女は見学です。できれば手出(てだ)しは無用(むよう)に願いますね」


「ふむ。本来なら断る相談だが、まあいいだろう。貴様を殺すまでは、そちらの女に攻撃はしないでやろう」


「ありがとうございます。では、私も少し本気でいかせていただきますね」


ルミはアイテムバッグを外した。


それからコートを脱いで、アイテムバッグへと収納する。


アイテムバッグから剣を取り出した。


愛剣(あいけん)【リーンソード】である。


アイテムバッグをふたたび腰へと取り付ける。


剣を右手に持って、構えた。


「では、いきます!」


床を蹴る。


地面すれすれを滑空(かっくう)しながら、竜人兵(りゅうじんへい)へと瞬時(しゅんじ)(せま)る。


そして斬撃。


華麗な剣閃(けんせん)が竜人兵の首をとらえ、切り裂いた。


血しぶきが舞う。


さらにワンステップで地面をふたたび蹴って、横向(よこむ)きへ飛び、滑空しながら宙で回転する。


その回転斬(かいてんぎ)りで二体の竜人兵がまとめて死んだ。


さらに。


ルミは地を蹴って、宙を舞う。


「はやイ……!?」


「なんだ、この動きハ!?」


「ぐぬぬヌ……!」


ルミはムーンサルトのような動きをしながら、空中で回転斬りを放った。


血の花を咲かせたのち、着地。


地に足をついた瞬間には、もう次のモーションに入っている。


音もしないほどなめらかに床を蹴る。


滑るように敵に近づき、剣を()いだ。


流麗(りゅうれい)で、技の()()がなく、次々と繰り出される剣撃(けんげき)(あらし)


まるで床を滑りまわるフィギュアスケーターのように、走り、回転しながら、剣を振るう。


誰もが釘付(くぎづ)けになるような美しきブレイドアーツ。


それは斬撃という名の(まい)であり、剣撃という名の芸術であった。





『うおおおおおおおおおおおおおおお!』


『やべえwwwwwwwww』


『かっけえなオイww』


()せる剣技』


『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』


『パルクール(けん)wwwwww』


『これはすげーわ』


『めちゃくちゃ美しい』


『どうやったらこんなふうに動けるんだw』


『舞うような戦い方』


『これでちゃんと強いのがすげえwww』


『なんだよ。格好いいじゃないか、ルミ!!』


『普通に見惚れる』


『俺もやってみたいwww』



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者は他にもいくつか作品を書いております!

以下は追放ざまぁ系の最強チート作品です。よろしければこちらもお読みください↓

悪役貴族に転生した俺は、最強の『念力』使いになる

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ