松田リオという人
前回は、松田さんにお花見楽しかったとのお礼のお手紙をいただきました。
そこで、2枚目があることに気づき
読むと、もっと仲良くなりたいのもあって、ちゃんとお話ししたいとのことで、
伝えたいことがあります、次は自分の部屋に来てくださいとありました。
そして、今日…隣人を伺い、
松田さんのお部屋へ。
森「こんばんは、お邪魔します!
昨日はお手紙ありがとうございました^_^
私も松田さんとお話しするのが楽しいので、もっと仲良くなれたらなぁ…と思ってました。でも、図々しいのはわかってまして…あまりそういうことはあったばかりの人に言うのはさすがにと思いまして…」
松「大丈夫ですよ。僕は仲良くなりたくてお手紙を書いたんですから^_^
図々しいなんて思いません。
今の僕は、森野さんになら話してもいいかなって思えるくらい、前向きになれましたから^_^今日は来てくださってありがとうございます」
さやかは男の人のお部屋に入るのが人生でそうないため、ドキドキしていた。
しかも、これで二度目だと言うことをわすれている…たまごうどんいらいの家の中で
緊張のせいか、完全に忘れている…
森「それで、お話とは?」
松「はい。お話というのはですね…
僕…森野さんに隠してることがあります。
僕、普段は夜活動してるんですが…
それには理由がありまして…
驚かれるとは思いますが…
森野さんを信頼しているので、お話しすることを決意したんです。」
森「それは(^◇^;)そう思ってくださるのはとても嬉しいです。こんな私でよければ
誰かのお役に立てれば…まぁ、多分ありがた迷惑だと思われてると思いますが( ̄▽ ̄)」
松「そんなことないですよ!
僕は、本当に信頼してるんです。
森野さんのおかげで、前を向くことができたんです。」
こんなにも感謝されて、信頼されて、
まっすぐな目で、丁寧に言われると
さやかも照れを通り越して、困惑してしまった…なんとか話を切り替えてみる。
森「ありがとうございます…
あ!それでお話を続けて下さい!
すみません、お話を中断してしまって…。」
松「はい…
実は僕…吸血鬼………なんです。」
森「????…えっ…?
きゅう…け…つ………き?
ってあの…漫画やアニメに出てくるような
血を吸うあの?…え?」
松「驚かれましたよね…。
本当に今まで隠していてすみませんでした。最近になって親しくなってきたので、
森野さんの優しさに甘える形になって、
自分を偽るようになりました。
人間なら、森野さんもお話ししてくださる
僕を心配してまた、家に来るって思って…」
森「いったん整理させてもらってもいいですか?…え?松田さんが?
あの吸血鬼?ということはヴァンパイア?
あれ同じ?あれ?
確認ですけど、吸血鬼って…
あの吸血鬼ですか?」
松「はい…漫画やアニメに登場するような
人の血を吸って生きる、あの吸血鬼です…」
頭の中が真っ白になってしまったさやかは、とりあえずいったん持ち帰って、
落ち着かせることにした。
松田さんも、すみませんでしたと謝り、
二人の距離は、最初の頃よりも少し遠くなってしまった。
森「あの松田さんが…
吸血鬼…
でも、吸血鬼って血を吸って生きていくのよね?…これだけ人間がそばにいて、
漫画やアニメで見るような苦しそうな姿はなかったわけで…あくまであれは空想の世界?それとも、松田さんは吸血鬼だと思っているだけ?いやいや…わからなくなったわ…。とりあえず、今は手紙でやりとりしてみて、お話しを聞いてみるしかないわね。」
「拝啓
松田リオ さんへ
昨日は、とても驚きました。
お話しがあると聞き、松田さんは吸血鬼だとおっしゃいました。
部屋に帰ってあれから考えました。
私は、松田さんがどうしても
そんな風には見えず、とてもお優しい青年だと思っていますし、ちゃんと人を想う心もお持ちですし、描いてる物語のようなものだとは到底思えませんでした。
それでも、今回一旦会うことをやめ、
きちんとお話をしたく、お手紙を書かせていただきました。
松田さんが今までどう生きてきたか、
吸血鬼の事を含め、お話ししていただけると嬉しいです。やはり、ここに来てからのお友達は松田さんだけですし、仲良くなれたのに寂しいです。どうか教えてください。 森野さやか」
そして、次の日すぐに返事が届いた。
松「森野さんへ
お手紙ありがとうございました。
そう思っていただけてとても嬉しいです。
僕も、生きてきてお友達は…
森野さんが初めてでした。
ちゃんと、僕の今まで過ごしてきた事と
どう生きてきたかについて、吸血鬼についてお話ししたいと思います。」
次回へつづく