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隣人に恋した9ヶ月  作者: 桜ノ音
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おせっかいだけど仲良くなれそう?



3月4日、昨日は隣人の松田さんと少しだけお話ができました。

私の気づかな過ぎなミスでいただき物のお菓子を押し付ける形になってしまいましたが、松田さんは嫌な顔一つせず優しく受け取ってくださいました。

そして今日も私は、いつも通り仕事をして

帰りは夕方。今日は特別デーの日なのでお客さんが多くて疲れてしまいました…


仕事帰りにコンビニに寄って、棚を見ると

昨日話していた時に、松田さんは何がお好きかと聞いた話があったのを思い出した。



私「確か、トマトジュースだったよね。

でも、食べ物じゃなくて飲み物の方がお好きだなんて、、、、変わってるって言ったら失礼よね。人それぞれ違うんですもんね!私本当最低だわ…。


飲み物ばかりとってるからなのかな?

細いのよね。何か食べものとか持って行ってあげた方がいいかな?」



なんだかんだ悩んだ末に、おせっかいだとわかっていながら、一人用の土鍋にたまごうどんを作って隣人に持って行った。



ピーンポーン…ピーンポーン…ピン…


ガチャ!



松「はい?」



私「あ!こんばんは。となりの森野です!

実は松田さんにお話がありまして、伺ったんですが…」



松「あぁ…そうでしたか。とりあえず中に入りますか?」



私「え!?あ…あ…よろしいのですか?」



松「だって、お話があるとおっしゃいましたから、中の方がいいかと思いまして…

嫌でしたか?」



私「いえ!とんでもないです!では…お邪魔いたします…」



中に入ると、本当に何もなくて

余裕があるというか、何か事情があるのだろうか?

金銭面とか?



松「すみません何もなくて…そちらの座布団でよければおかけください。


それでお話とは?」



私「あ!ありがとうございます。失礼します。


あの、これ差し入れを持ってきまして…

この前お話しした時に松田さんはトマトジュースがお好きだと聞いたので、差し入れを…それと何も食べてないんじゃないかと心配になり、たまごうどんを作って持ってきたのですが…松田さんがお好きかどうかわかりませんが…お腹にも優しいですし、その、ご迷惑じゃなければ召し上がりますか?」



数秒停止した後、しばらく考え込んでしまったようで、やはり困らせてしまったと

また脳内反省会がさやかの中ではじまっていたのだった。


私「すみません!やはりご迷惑ですよね!

私は本当空気が読めないといいますか…

申し訳ありません…持って帰りますので!」


松「いえ!せっかく作って持ってきていただいたのでいただきます!

すみません、僕のせいで逆に困らせてしまいましたね(´・∀・`)

今までこうして人に優しくされた経験があまりなかったもので、感動してしまって…


たまごうどんいただきます^_^」



私「あ!そう…でしたか(^◇^;)それはそれは…なんといいますか…とにかく良かった、です。どうぞお召し上がりになってください^ ^」



松「とても美味しいです^_^あたたかくて優しい味がします。森野さんはお料理がお上手なんですね^_^」


なんだこの空間は…青春?

いや、なんかほっとあたたかくなって…

料理した事を褒められたから?

いや多分これは…



私「そう言ってもらえて嬉しいです^_^

料理にはあまり自信がないもので…

松田さんが食べてる姿を見て安心しました。あの、最初は何もない部屋と暗い空間だったので、お好きな食べものとかもあまりなかったみたいですし、もしかしたらあまりお食事を取られてない方なのではと…心配になりまして…あ!あの!(゜o゜;;けして覗いたわけではなくてですね!見えてしまったといいますか…その…」


松「いいんですよ^_^ほんとこうして人に心配されたのは何十年ぶりなんでしょうね

森野さんみたいにお優しい人がいらっしゃるので、僕は幸せものですね。


ご心配をおかけしまして、申し訳ありませんでした。


僕、実は…一人暮らしが夢でして、

フラフラとこちらに上京してきました。

ここは山が見えますし、家賃も安いし、

自由になれる気がしたので…。」



私「そうだったんですか…。

おっしゃる通りですね^_^

ここは見晴らしのいい場所ですし、

金銭面にもお優しいですし、

「自由になれる気がする」とても共感いたします。^_^私も自由になりたくてこの場所に来たので、お話は少し違いますがお気持ちは同じなのかもしれませんね^_^


松田さんが嫌でなければ、私でよろしければお力になりたいので、頼ってくださいね!私も色々大変ではありますが、人は支え合って、助け合って生きてくものなので。困った時は助け合いましょう!」



なんだか都合のいいような発言をしてしまったけれど、言っている言葉に嘘はなかった。


松「ありがとうございます。

あ!たまごうどんごちそうさまでした。

とてもおいしかったです。

僕が自由を求めてここに来たのにも、甲斐はあったのかもしれませんね。

森野さんみたいにお優しくて、人柄がまっすぐな方に出会えましたから、」



私「本当にもったいないくらいのお言葉ですよ松田さん^_^でも、嬉しいです!


あの…よろしければ連絡先を聞いてもよろしいですか?またお力になれたら嬉しいですし…(……ん?…もしかしてまたやった?

流れでいつもやっちゃうやつだ…

連絡先を聞いてもいいですか?…何言ってんのよ私!まだ出会ってそんなたってないでしょう!どうしよう…)」



困惑中のさやかに、キョトン顔でみていた松田さんは、嫌な顔一つせず対応してくれた、


松「あ…お気持ちは嬉しいのですが…

僕、携帯を持っていなくて、

でも、お隣なら、また会えます^_^

なので、また今度よろしくお願いします。

次は僕から会いに行けたらご挨拶にいきますね。僕ばかりなところにくるのは大変ですしご迷惑おかけしますと思いますので、」



私「はい!ぜひ、これからもよろしくお願いします^ ^

てば、また^ ^失礼いたします」



帰る時も、ごちそうさまでしたと、

笑顔で対応してくださって、

また、胸の奥で何かがほっとあたたかい

このドキドキした気持ちは何なのか?

まださやかは気づいていなかった。



その日も日記に書き込む。


3月4日から5日。

遅くになってしまい日付が変わってしまった…。今日?昨日?は、隣人の松田さんとたくさんお話ができましたし、

次は、こちらからお伺いしますとのことで

隣人さんと無事仲良くなれたので、

本当によかったです。

最初は馴染めないのでは?仲良くなれないのでは?と心配もありましたが、本当によかったです。


来月の4月にはお花見シーズンがあるので、勇気を持ってお誘いしてみようと思います。



       森野さやか

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