表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

肉好きニコが真似たもの

作者: ウル

♯2 肉好きニコが真似たモノ



 むかしむかし、お肉を食べることが

大好きな女の子がいました。


 名前はニコ、お肉を食べては

いつもニコニコ。

 普段はボーッとしているけど

可愛い女の子でしたとさ。



 そんなニコにも、一つ悩みができました。


 それはある日の夕御飯。いつものように、

お肉をもくもぐ。

 ニコニコしていると、

 まわりのみんなが楽しそうにお話を

している事に気がつきました。


 みんな、なにをはなしているんだろう?

私も一緒に話したいな。


 しかし、ニコはみんなの話の中に

はいっていけません。



 私もみんなとお話しながら、

お肉が食べたい!


 

 どうやって話に入ればいいのか、

なにを話したらいいのか、

 考えてばかりのニコ。

いつしかお肉を食べても、ニコニコしなくなって

いました。



 ニコは、おばさんと

食事をすることが、たまにありました。


 おばさんは、マナーにうるさい人で、

食器の音をならさない!

お口に食べ物が入ってるときは

しゃべらない。

 食事中、一番しゃべっているようでした。


 そんなおばさんを見て

ニコはおばさんの真似をするようになりました。


 音たてたらいけないんだよ!

食べながらしゃべるのはだめなんだよ!


 ニコは食事中、そんな話をすることが

できるようになりました。


 そして、マナーの話をする

ようになったニコは、

ぼーっとしていた性格も、

しだいにきちんとする子に

なっていきました。



 またまたある日、ニコは

きれいなおねえさんと食事を

することになりました。


 きれいなおねえさんだな、

どんなはなしをするんだろう?


 ニコは気になります。



 食事が始まると、おねえさんは

話すことなく、黙々と食事を進めます。


 がっかりするニコ、


誰かがおねいさんに話かけました。


 お肉たべないの?


おねえさんのお皿を見ると

お肉だけがよけられ、残されていました。


 おねえさんが話はじめます。


私は、生き物がかわいそうだから、

お肉は食べないことにしているの。


 みんなおねえさんの話に興味津々です、

いろんなことをたずねてきます。


 そのたびにおねいさんは、

うれしそうに受け答えをします。


 きれいで、お話の中心にいて、

すごいなー。

 ニコにはおねいさんが

キラキラ光っているように見えました。



 ニコは、おねいさんの真似を

するようになりました。


 だって、生き物がかわいそうだもん。

お野菜食べたらいいでしょ?


 悩みのなくなったニコ?

願いが叶った、ニコ?


 ボーッとしなくなったニコ

お肉を食べなくなったニコ。





 ニコにはニヤという幼なじみの男の子が

いました。


 ニヤはお話の苦手な男の子。

みんなが話していても、ニヤは

そこにいるだけ、

話に入ってくることはあまりありません。


 ニヤはニヤニヤ。

みんなの顔をみて、お話を聞いて

いつもニヤニヤ。



 ニコは思いました。

お話しないニヤ、つまらないな。



 ある日のニコに、ニヤが近づいてきました。


 ニコは言います。 なに?

どうしたの?


 ニヤは何も答えません。

ニヤニヤと、ゆっくりと、さらに近づいてきて

ニコの隣にピタッと座りました。


 ニコが見てる方を見て。

ニヤニヤするニヤ。


 たまにニコを見ては、

ニヤニヤしているニヤ。



 次の日も、また、次の日も。



 二人でお肉を食べるニコとニヤ。

もぐもぐ、もぐもぐ。


 大好きなお肉を食べて、

ニヤを見るニコ。

 ニコニコ、ニコニコ。


 ニコに見られて、ニヤニヤ

しているニヤ。


 二人はいつも、いつまでも、

ニコニコ、ニヤニヤ、

仲良く暮らしましたとさ。




  おしまい。(^ー^)



 


 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ