表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

エピローグ

 ――未明、よく宝物に辿り着きましたね。

 天使は神の光の御元に返り、跪いて礼を示していた。

「しかし宝物は使われてしまいました。わたくしが気付くのが遅かったばかりに」

 内心なんとも思っていなかった。宝物は一つ使われてしまったが、町も一つ世界から消え去った。支えるための世界が少し減ったのだから、宝物が一つ消えてもどうということはなかった。

 ――いいのです。世界の均衡は保たれました。あなたは場所を特定するだけで良かったのだから。

 ふわりと優しい風が天使の頭を撫でた。天使はそれに気を和ませることなく、ただかしずいていた。

 ――ありがとう、私の子。今後東雲のようなことを起こさないよう、よく注意しておいてください。

「心得ました」

 光は消え去り、天使は力を抜いてあぐらをかく。

「……明日は我が身だな」

 光にやかれ白く塗りつぶされた世界の果てを眺めながら、天使は微笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ