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称する少女  作者: 怜<れい>
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第五話 物語の様な場所

こんばんは。今日は前回から間をあけずに投稿して私偉い!という気持ちです。まあもう一本の方をサボっているのでトントンなんですけどね。

「ーー天鬼くん、こちらは一つ先輩で二年生の辻さん。まあこんなことは言っているけど、もう書類は受理してあるわけだから、君は正式な文学部の部員なわけだ。もちろんこの部室も自由に使ってくれて良い。先輩が怖かったら仕方ないけどね」

 辻先輩と言うのか、なんと言うかこの言動とお名前の相性が良い感じだ。

 それにしても先生はこんな態度にも臆することなく淡々と話している。きっと普段から今の様なやりとりをしているんだろう。

 他の先生が顧問だったらなら、恐らく先輩に気後れして文学部を存続させようともしなければ、先輩の反対を思い切り無視して僕に優しく語りかけることもしないと思う。

「はぁ……。もう紹介は終わりましたか、終わったなら私はやることがあるので」

 どうやら辻先輩も佐々木先生がそもそも聞く気がないということがわかったらしく、あきらめて読書に戻ることにしたみたいだ。

 一応文学部の部員として認知はしてもらえたみたいだから今日の目的は達成したと言える。

 結局一度もまともに目が合ってないことは気がかりではあるが。

 それにしても聞いていたよりここは魅力的な場所だ。有名で名前は知ってるけど読んだことがなかった本とかつい興味を引かれてしまう様なタイトルとか、豪華な背表紙の綺麗な本も。

 あのソファも柔らかそうだし、小さめの冷蔵庫も電子レンジもある。まさに物語の様な部室ではないか。

 先輩はちょっと怖いけど今度ぜひとも活用させていただくつもりだ。

 顔合わせを終え、部室棟をちょっと見て回ることにした。

 第一部室棟は古くからある部室のものだと思っていたのだがどうやらそういう訳でもないらしい。文学部と同様に歴史がある野球部は他の部室棟にあるみたいだ。

 ここは他の棟よりも校庭から離れているからどこか近い所にあるんだろう。

 第一には屋内で活動する部が集まっているようだ。途中でオカルト部を見つけたが、外装からしっかり凝っていて、ドアが付け替えられていた。

 新しい校舎なら浮いてしまいそうな物も、ここなら初めからそうだったかの様に馴染んでいる。

 その日の帰り道、いつもこんな時間まで残っていないから久しぶりに夕日を見た。

 それは絵や写真のように真っ赤な光が差していて、なんとなく懐かしい気持ちになりながら、目を細めて歩いた。

読んでいただきありがとうございました。私の高校生の頃の部室には楽器とスピーカー、マイクなんかがたくさん合ったなと自分で懐かしい気持ちになりました。

ではまた次回!

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