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称する少女  作者: 怜<れい>
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第四話 不穏

こんばんは。こっちに頭を回しすぎて再生の方を更新サボってます。すみませんすぐ出すんで、今日のところはこれで勘弁してくだせえ。と思う私です。

 この時代の高校には不釣り合いなこの空間に、驚くほど自然に溶け込んで、あるいはこの趣深い空間が少女に似合っているのか。とにかく言葉で言い表せないような少し近づき難い雰囲気を持った人だった。

「ああ、よかったよかった。しっかり言った時間に来てくれて。」

先生がその少女を見ながら言った。まあ一人しか部員がいないのだから当然と言えば当然なわけなのだが、あの子が先生の言っていた文学部唯一の部員さんだ。

「あれ、先生どうしたんですか。今日は何か御用でしょうか。」

おや、これはなんだかおかしなことになりそうではないか。どうも話が噛み合っていない。

「先週伝えておいたことだよ。ほら、一年生の新入部員君。」

「天鬼です。よろしくお願いします。」

無難な挨拶。間違いではないが別に気の利いた言葉でもない。ここはもう少し攻めの姿勢でクスッと笑える小粋な冗談でも混ぜれば良かったかもしれない。名前に鬼が入っているからと言って豆なんて投げないでくださいよぉ。なんてどうだろうか。

「そんな話されていましたっけ。」

「しっかり言ったよ。」

おやおやおやおや、これはなかなか気難しいというか、変った方なのではないのだろうか。先生のこの自信たっぷりな口振り方してほぼ間違いなくこのことは伝えてあったのだろう。

「そうですか、なら私が聞き逃していたんでしょう。ですが部員は必要ありません。むしろ迷惑です。」

なんというか、前途多難だ。部室の好条件に釣られて入部したが歓迎されるどころか必要ないときている。もちろん部員が一人になってしまった原因があるであろうことは心の準備をしていたつもりだったが、この一連の会話をする間一度もこちらをしっかり見ていない。横目でチラッと見た後すぐに先生に目線を向けていた。つまりこの人にとって僕は初めから眼中にもないわけである。

「まあそう言わずにさ、廃部になったら寂しいじゃない。」

「廃部になるとしても私の卒業した後ですから、その時に入れればいいかと思いますが。まだ二年生ですし、時間は

まだまだありますよ。」

なるほど、かなり無茶苦茶なことを言ってはいるが確かにそうだ。存続させるだけでいいのなら一人で三年間文学部に所属し続けて卒業する時に一年生に託せば続くには続く。


読んでいただきありがとうございました。これで物語の主役が揃いましたね。次回もぜひ読んでください。

ではまた!

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