第2章〜転入生、来る〜
諸事情に長らく放置していたのですが、久々に続きを書いてみました。読んで下さっている方
がいらっしゃるのかは存じませんが、せっかくなので完結させたいものです。
「時音 芽亜里です。よろしく。」
入ってきた少女は簡潔な自己紹介文を述べる。
淡々と話を終えた少女を前にしたクラスの連中は皆、絶句していた。
肩までかかる金髪、整った顔立ち、青い瞳、透き通るような白い肌。
どれをとっても平均を遥かに上回るそれらに、異性どころか同性までもが目を奪われていた。
しばし呆然としていた一同だったが、
「よし、ではあの空いている席に着け。みんな仲よくしてやれよ。」
という飯田の言葉によって、はっとしたようにまた騒ぎ始めた。
ほとんどが転入生・時音を称賛するような内容ばかりだったが。
その後くじ引きで席替えとなった。
皆がくじを先に引いていき、最後に、オレ→ヒカリ→山崎→井口→時音さんの順でくじを引く。
結果、オレは窓際から2列目、1番後ろというポジションを獲得した。
そして正面にヒカリ、左前方に山崎、右隣りに井口、そして左隣りに時音さん。
…ちょっと不自然すぎるだろう。
どう考えても何かしらの企みがあるとしか思えない。
飯田の野郎、何考えてんだ?
「いいじゃねえか。知り合いが多い方が楽しいだろ?」
確かにそれは否定しないが…。
「そんなことよりオレは時音さんの隣を独り占めしてるお前が憎くてたまらないぜ。」
ジーっと睨んでくる山崎。あまり見るな。気持ち悪い。
「隣。」
突如左から声が。時音さんだった。
「名前は?」
ああ、オレの名前は…。
「ヨミ!こいつの名前はヨミだ!ちなみにオレは山崎。よろしく!」
山崎、お前は「携帯のアラームを真夜中にセットするの刑」に処す。
「ヨミ…。」
はっ、時音さんが気に入ってしまった!?
「よろしく、ヨミ君。」
ぐはっ、遅かった。…よろしく。
「僕は井口。よろしく、時音さん。」
「私はヒカリ。よろしくね!」
「井口君とヒカリさん…。よろしく。」
どうやら2人の自己紹介も無事終わったらしい。
「ねえ、オレは?オレへの返事は?」
「………。」
華麗に山崎をスルーしている時音さんを見て、なんかうまくやっていけるような気がした。
しかしこの時音さんというのはわりと寡黙なタイプの子のようだが、
こいつらの近くでは疲れてしまうんじゃないか?
「別に問題ない。賑やかなのは嫌いじゃない。」
へえ、ちょっと意外。じゃあ山崎は?
「………。」
やっぱりいい子だった。
HR終了後は案の定、時音さんへの質問攻めだった。
収拾がつかず、なぜか山崎が仕切っていたぐらいだ。
聞こえてきた内容によると、時音さんはその外見通り、アメリカ人の血が流れているらしい。
どうも親の仕事の都合で3年前から日本に住んでいるとか。
その長い間に猛勉強したおかげで日本語は完璧なようだ。
またアメリカにいたころの名前はメアリー・ジョンソン。
なるほど、あの変わった名前はそこから来たわけだ。
そんなこんなでとりあえずその日は下校。
時音さん家は途中まで同じ方向だったので5人で一緒に帰ることにした。
その後、3人とも別れ、家に帰って自分の部屋の布団に倒れこんだオレは、
明日から始まる、これまでとはちょっと違うであろう日常に、少し期待したのだった。
なんだか随分短くなってしまいました。しかも未だに話が始まっていません。遅すぎるのでし
ょうか?他の方の作品で勉強する必要があると思いました。指摘も下さると助かります。




