4 コスプレ大会も恒例だよねっ!
だんっ、だんっ、だんっ
「たっだいまぁぁぁぁぁぁぁぁっっ」
「戻って来ましたよー!」
「......」
シアワセアジトに戻ると、僕は腕にひっついていた弥郷を離し、闇鍋、はじめるんですか?と紅に聞いた。
「ああっ、でもボクも準備しなきゃだし、飾り付けでもして大ッ、闇鍋パーティーとでもしようではないかっ」
成る程。唐突な思いつきでどうなることかと不安だったが...まあ、楽しみだ。
「じゃあ、私も紅の手伝いに行こうかしら。」
「あっ、歌雨が手伝ってくれるらしいし、虹晴達は飾り付けの方行ってー!」
不安だ。激しく不安だ。歌雨さんでしっかりマスターの暴走止められるかも不安だし、マスターがどう暴走するのかが何よりも不安だ。空さんと虹晴さんは真っ青な顔になって、慌てた様子で彼女の行った先に行こうとするが、やめた。どうやら、行っても無駄だと判断したらしい。まあ闇鍋だし...うぅ。
「...ま、まあそれなら私たちは作業を始めましょうか。」
ニッコリと、それでも優しくお姉さんスマイルを見せた虹晴さんには正直感服するばかりだ。
「むー...こんな飾り付けもアリかもですね。」
「...マスターの様子が気になる...」
それぞれ自分なりの飾り付けを考える中、沈んだような声の翔琉。こればかりは賛成だ。女子二人の明るい話し声から、さっきチラッと接着剤、等の単語が出たのは気のせいだろうか。無駄に揃ったパーティーグッズは、今までにもマスターの暴走でしょっちゅうイベントを行った証なんだろうな、となんか他メンバーの付き合いの良さに涙が出るよ、畜生。
「あっ、ねえねえ、コレ、似合うー?」
なんか弥郷が、ゴスロリをひらひらと身体に当て見せて来る。黒地でシックな感じのゴスロリを巫女服の上にそれを当てると、妖艶さは二つあるというのに、カオスだ。また幼児体型の弥郷が着ていることにも問題があるのだろう。って。
「...あれ、コスプレ...?」
弥郷のそのコスプレ用品で、オレは、すぐ目の前に目を落とす。見逃していたが、奥の方に、やけに大きなクローゼットがある。
「紅の趣味で、コスプレ用品を揃えているんだ。」
「全部虹晴達で手入れをして保管してあるから、とっても綺麗だよっ!」
何故そこで弥郷が誇らしくする。まあ、たしかに虹晴さんなら几帳面にとってある事がよく分かるが。
「そーだっ、大コスプレ闇鍋大会だッ」
家中に響く澄んだ声。たまたま手が空いたのだろうか、マスターがいきなり声をあげて来た。僕はその言葉に、嘆息しつつ、思う。やっぱりか。そりゃそうなるよね、この流れ。まだ新人だというのに、ある程度キャラクター性が分かってきましたとも。
「...警察官着たいですっ!」
「ウチなにがいいと思う?ハヤト〜!」
「...私は着なくてもいいわよね...ふわぁ。」
三者三様の声をあげるが、紅が着替えを指示する。
「みんなーっ、ファッションショーだよーっ!」
というわけで。メインメンバーその1とその2。
歌雨さんinメイド服。
楓歌さんinセーラー服。
「おおー...。」
歌雨さんは、真っ白な髪によく似合う青いメイド服のセット。
清楚な様子が伺えて、かなり似合う。
楓歌さんは、ストレートな黒髪が大人っぽいなかの、セーラー服。
彼女にこのチョイスはたしかに良い。
「おー★二人とも似合ってるよーっ!」
「そうですか...?ありがとうございます。」
二人もわりと楽しそうだ。はにかんだ笑顔でぺこりとお辞儀。
メインメンバーその3。
弥郷inゴスロリ
「ふっふー!どうッ!?ハヤト!」
「んー、普段からコスプレしてるから、んー」
「にゃんですと!?」
結局それにしたのか、とか、そんな言葉が出なくなる。なんか、素直になれないのはなんでだろうか。でも実際には大分可愛いと思う。ロリとはいえ、そのつやつやの茶色い髪も、背の低いところだって愛嬌だ。もう一度言う。なんか素直に褒められないが。真っ黒いゴスロリはそのロリ顔に似合ってるし、なんならぬいぐるみでも抱かせたいところだ。
「...素直になりなよ。」
なんか空さんに優しく諭された。不満だ。空さんは何故か大人な表情を見せていた。なんでだよ。
メインメンバーその4。
虹晴さんinバニーガール
一言言おう。そのスタイルに合ってます。マスターグッジョブ。
お姉さんの魅力ってやつですな。優しそうな見た目に反しバニーガール。
軽く衝撃。
「...ぅぅ」
なんか弥郷が自分と見比べてなんか嘆いているけど、主に首よりちょっと下の部位で。無視。
「虹晴ーっ!似合ってるじゃーんっ!!」
「そ、そう...?」
まんざらでもなさそうな様子の虹晴さんのウサミミがゆれる。
メインメンバーその5、その6。
翔琉・和良さんinチャイナ服。
ちょっと待った。
え、なんですって、この二人チャイナ服ですって。
ふるふるふるふるふる.......!
二人とも大分怯えてらっしゃる。そりゃな、男なのに女装されてんだもんな、わっはっは。...別に僕、彼らが嫌いな訳じゃないけどね?...いやぁ、滑稽だ。......まあ、似合ってるけど。ご丁寧にカチューシャまでつけて。似合ってらっしゃるわよ、うふふふ...
「ふふふふ...」
「ふわぁ......キモッ」
たった今起きたらしい柚子に睨まれた。
「あっ、柚子ー!...おはよう?」
マスターの怪しい笑顔に、柚子は、もう一度眠りにつこうとするが、許してもらえなかった。
メインメンバーその7。
柚子in巫女服
なんと、弥郷との直接対決ですな。
正直どっちも可愛いよね、本当。心無しか頬を染めてる、この子案外うぶでした。普段サイドテールの髪を下ろすと、年相応に幼く見える。視線を伏せ、恥ずかしげに震える少女は大分...
「...ハヤト」
なんか弥郷に怖い声出されたので、これ以上はやめよう。
メインメンバーその8、その9。
空さんinタキシード
マスターinウエディングドレス
カーン、カーン。
鐘がなったような、気がした。
「......綺麗」
誰からともなく、そんな声が出た。
空さんは、白い髪を際立たせるような黒いタキシード。緊張した面持ちで、じっと正面を見据える。その正面にいる、マスターは...なんというか、凄く、綺麗だった。
黒髪のポニーテールはおろし、さらさらと髪が靡く。近くを通り過ぎた際のシャンプーの香りがなんか頭に残っていた。純白のウエディングドレスに身を包み、恥ずかしげに視線を落とし。...おめでとう。つい、言いたくなってしまった。実際には、つき合ってすらいない筈なのにな。
おまけ。メインメンバーその10
僕こと隼人inトラ。の着ぐるみ。
「わぁーっ、かぁわぁーいーい!あははははっ」
なんか大爆笑された。
畜生。
キャラクター説明
真神歌雨(15歳)女の子。《蓮様のキャラクター》
物静かな、優しいお姉さん、というイメージの少女。自分の事より人の事を真っ先に心配する、極度の心配性。そして鈍感で、誰もが認める程の鈍さ、そしてその事で呆れられる。けれど妙な所で物凄く鋭い。幼女を可愛がる為、幼女からの評判は良い、かなり良い。(ロリコン?)素直で純粋な心の持ち主。そうして何処か抜けた天然、悪く言えば世間知らず。流行りとかには相当鈍いらしく、スマホの事も最近知ったばかりだと。でも神話とかにはマニアックで何でも知っている、と言っても過言では無い頭は天才並に良いらしく、けれど体は弱い。本人はそのつもりは無いが、たまに凄いものを食べる。ほうきがあったら、掃いてしまうのが、変な癖。歌う事で大体何でも出来る、ただし綺麗な歌声でないとダメなので、風邪などの時は使えない。龍神の力を使える、ただし晴れの日には使えないので、使うのは稀。
哀川楓歌(16歳)女の子。《蓮様のキャラクター》
大人っぽく、上品。いつも笑顔で優しい、毒舌になることも。誰とか関係なくわけへだてなく皆に同じ態度を取り、頼まれごとなどもいつも完璧にこなしている。お菓子作りが得意で、特にチョコをよく作る。推理力が高く、強く、隙が無い。影を操る事が出来る。
神谷柚子(14歳)女の子。《オリジナル》
大人びた毒舌少女。寝るのが好きらしく、あちこちですぅすぅと眠る。人間関係はそこまで興味が無く、マスターである紅の暴走にも、参加しない事が多い。たまに気まぐれで参加。人にからかわれても、理性的な返しや、毒を帯びた言葉、または無言の無機質な重圧でからかった相手をへこませる。賢く、勉強もトップレベル、身体も身軽で、戦闘力も高め...だが、面倒くさがりやが幸いし、あまり戦闘しないため、成績は伸びない。別に無口ではないが、必要を感じない時はとことん喋らず、自分の世界に入り込む。好きな人が出来るとツンデレ状態に陥り、時々見せる笑顔は、女の人相手でも恋に落ちてしまいそうな程魅力的。実は優しく、正義感が強い。間違っている相手には、間違っている、と言いはなる事ができる強さを持つ。隙をあまり見せない。タブーはツンデレ、怒り脅す。
緑和良{えにしかずら}(17歳)男の子。《はる様のキャラクター》
簡潔にまとめれば、捻くれ者。場を掻き乱すような行為が好き。人の不幸は蜜の味、らしい。シアワセなんていらない。ただ楽しくあればいい。そのためには何があろうと構わない。自分が笑っていればいいやという、その非道徳的思考は、何が悪いかなんて知らない。ヒトが嫌いかと問われれば、否。寧ろ友好的で、できることなら穏便に平和的に仲良くしていたいというのが本音なのだそうで。ただ自分の力が及ばないが故の「拒絶」や、本質的な「死」を極度に恐れる。生への執着は人一倍であり、殺しても死なないと皮肉めいて言われることもしばしば。そのせいか、いつも自分の何かをうまく取り繕っているのが特徴。嘘吐きだという一面も。何か胡散臭いと思われる一面も。人より意地が悪いところも。此処に来た初期とは違い隠そうとすることはない。「裏表がある馬鹿」を自分だと信じ込ませ、その裏にある本人でさえ嫌悪する性質を覆い隠す。そんな自己防衛がすでに習慣化して、彼は、それを止める方法を知らない。若干情緒不安定気味で、変な風にそんなところを探って追い詰めると、本格的に壊れる。自己弁護か自虐ネタかわからない、意味不明の戯言を言われてないのに喋り続けたり。最終的に刃物を構えて殺意を抱きだすのだから、性質が悪い。普段は、感情をあらわにしやすい割には本音や本気はわかりにくい。その辺が非常に長けているものの、若干無謀だったり阿呆だったりするところは否めないが。




