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世界を〇〇する話。  作者: 綾瀬咲祐
Ⅱ Death Smaile VS シアワセアジト、そして他アジト
21/21

章末 おまけまとめ

【愛情の隣の愛情】

僕は超能力者だ。

今日は大好きな百合ちゃんにアピールをするために、僕の能力を紹介しようと思う。


僕は、温度を調節することが出来る。

人にそれを言うと、嘘だぁ、とか言って笑われるけど、本当のことなのだ。


二つの能力がある。

一つは、世界の気温を、上げたり下げたりすることが出来るのだ。

百合ちゃんはそれを聞くと、すごいねー。と笑ってくれた。


僕の能力のモットーは、「夏はあったかく、冬は涼しく。」だ。

僕の能力はどうやら特別らしく、季節によって能力が違う。

夏は温度を+2度、冬は温度を−2度に出来るのだ。

世界を変えることが出来るなんて、凄いとは思わない?そう聞くと、百合ちゃんは、苦笑いしつつ、ちらっ、と一人の男を眺めていた。

...酷いなぁ、僕はこんなにキミが好きなのに、そんなやって見ているなんて。

ちなみに僕の能力は、有効時間は30分。一回使うとお腹が減るので、一食分のカロリーを接種しないといけない。

まあ、そんなところはさておき。僕は、選ばれているんだよ、百合ちゃん。


そしてね、もう一個能力があるんだ。

もう一つはね、人の体温を、0.1度上げたり下げたり出来るんだ。

百合ちゃんも上げてあげようか?...いや、そんなことしたら、百合ちゃんが可哀想だもんね、そうだ。あの男に使ってあげようか。

それをつかうと、人に誰彼構わず嫌われてしまう、なんていうのは百合ちゃんに酷だもん、あの男で試してみよう。


つかってみたよ、百合ちゃん。

それなのに、なんで百合ちゃんは振り向いてくれないの?なんであの男のことをずっと見てるの?

なんであの男のタオルを隠し持っているの?


...酷いなあ。

百合ちゃんもむしろ喜んでネットで嫌われるよう工作なんてして...その狂おしい愛情、どうして僕にくれないの?

僕なら喜んで受け取るよ。




...ねえ、なんで死んじゃったの?

あの男が消えて、ようやく僕と二人で話せるね、って思ってたのに。

あの男の何処がいいの?僕は能力が使えるんだよ?

ねえ、ねえ、ねえ。

どうして、僕に振り向いてくれなかったの?...僕、すごく悲しいよ。


嗚呼。

とうとう、腕の傷が隠しきれなくなって来たよ。

ねえ、永遠を誓おうね。百合ちゃん。


【ボカロ×せかまる企画】


*悪ノ召使、悪ノ娘×月輝&満月


君は王女、僕は召使い。

「月輝!月輝!ねぇねぇ、あの本買って来てーっ!」

楽しそうに笑う、双子の片割れに、はいはい、と微笑みかける。

「...今すぐ、購入させますね。」

「月輝!月輝!暇だよ〜」

「分かりました、適当に人つれてきて処刑台に回しますね」


彼女は、人には傲慢、と呼ばれる。彼女は、人にはわがまま、と呼ばれる。彼女は、人には鬼畜、と呼ばれる。

そんな双子の片割れ。彼女は、僕が双子の片割れなんて、知らない。彼女にとっては、僕は、ただの、一人の召使いでしかなく。

でも。僕は、守ってあげようと思っている。たとえね、世界の全てが、貴女の敵になろうとも、僕が、貴女を守るから。

「はふぅ...月輝!コ◯ン×ハカセっていいよねぇ...あ、でもねー、満月は◯ナン×しんいちも好きだよ!」

貴女は、いつものように、そうやって笑顔でいてくれればいいのです。出来る事ならボーイズラブという趣味は止めて欲しいですけど。


「わぁーっ、ほら、命乞いしてるよ!あんなに生意気だと有名だったのにね〜!」

「そうですね、王女様。」


彼女の好きなものは、全て知っている。人の死んで行く姿。そして、ボーイズラブ。


「ねぇねぇっ!あのイケメンさんと、イケメンさん、カップルにして欲しいなーっ!」

「仰せの通りに。」

君は王女で、僕は召使い。運命わかつ、哀れ(?)な双子だから。そんな君を、そんな無邪気な君を守る。その為ならば。僕は、悪にだって、なってやる。


「ねー!聞いてよー!向こうの国で面白そうな乙女小説が出来たんだって!読みたいなー、読みたいなー!」

「...じゃあ、買って来ますね。」

「わーいっ!」

隣の国へ出かけた時の、ことだった。

「...ほわぁ...」

花を眺め、目を細めたその少女に僕は見とれる。綺麗な銀髪。深紅の瞳。


「...どうしましたか?」

暫く見とれていると、視線に気付いたのであろう、その少女は僕の近くへやってくる。

「......えと...いえ...」

「ふふふっ、面白い人ですね。」

僕の反応に彼女は微笑む。ふわり、と微笑むその姿に。

「私は、柊椿です。...貴方は?」

「僕は...朝霧月輝...です。」

「あら、何処へ...?」


その優しさに、声に、笑顔に。 僕は、恋に、落ちました。


「...只今帰りました」

「あっ、月輝ぃー、おかえりぃー!...んぅ?...くんくん。」

「...むぅ」

「ど、どうしたのですか?」

「...他の女の子の、匂いがする...」

此処まで王女様は鼻が効いたでしょうか...。野生動物じゃないかと疑ってしまいそうです。

「...実は、僕は椿という少女に恋を...」

「分かった、今すぐ処刑しようねっ?」

「え!」

だけど、王女があの子のこと。消して欲しいと願うなら。

僕はそれに...

「嫌です、それだけは勘弁してくださいっ!」

「...むー」

逆らうに決まっているじゃないですか。満月は、良い子だから、それはやめようね?と諭します。

「...分かった!じゃあ、その代わりっ!」

「?」


玖生雅さんという人と、零さんという人を拉致ることになりました。それくらいなら全然問題ないです。


めでたしめでたし?



*地球最後の告白を&ヘッドフォンアクター×紅&空

*世界寿命と最後の一日×結葉


ゆいは、色々な話を知ってるよ!信じてないのー?ねーさまは。あ、じゃあじゃあ、そんなお馬鹿さんのねーさまの為に、ひとつ、話をしてあげる。


今日は、世界が寿命を迎える一日前の話をしようよ。寿命を迎える一日前で、二人の少年少女の悲劇の話。


    ***

「ボク...大人になりたくないよっ」

幼少時代、ボクはそういっていた。大人ぶったその言葉に、空は苦笑して、頭を撫でてくれた。でも、ボクはわりと本気なんだ。だって、空とこうしていられるのは、もしかしたら今だけかもしれないんだから。でも、今も思うんだ。

「大人に、なりたく、ない...よ。」

大人になんて。空は、昔みたいに、くしゃっと頭を撫でてくれたんだ。気付いたのは2年後くらい。いっこうに身長も伸びないで、全く成長しない身体。

「なん...で...?」

ボクは気付いちゃったんだ。成長出来なくなってしまったんだって。ある日間違ってカッターで指を切ってしまったこともある。けれど、ボクは...傷などつかなかった。

怖かった。ボクは、不老不死、ってヤツになっちゃったんだって、

気付いちゃったんだ。

どうやらボクに訪れた、悪戯は、相当タチが悪いらしい。でも、ボクは心配してくれる空と虹晴にいったんだ。

「神様、素敵なプレゼント、ありがとっ!って感じだなー!」


そんな心配しないでよって。空を見る。ボクをあっという間に追い越して、大人っぽくなった空を。そんな、幼い冗談の奥に、大事に隠していた。

“   ”はきっと、空のことだから、察してくれないんだ。

...“   ”って、なんだろう?子供のボクにはまだ、気付けない、大人の感情だったのかもしれない。


     ***

ボクは14歳のまま、空は26歳となっていた。空は、立派な社会人になって、サラリーマンとなっていた。そんなある日、ボクは耳にしたコトがあったんだ。


「____明日は、『世界最後』の誕生日です。」


随分と平凡で、日記をつけることが難しいくらい、当たり障りの無い日常が、壊される声だった。

いきなりの話だった。もはや全てのチャンネルで取り上げられるその事実に人は慌てふためいていた。

でも、きっと、ボクは、

生きているんだろうなあ。なんて思って、駄目だと思っても溜め息を漏らした。

机の上を見た。やりかけていたゲームはセーブなんてしないまま、知らないうちに電源が切れていた。殆ど手を付けていない参考書もあった。日常の風景。そこに、何処か異彩を放つもの...

カレンダーを見た。

すぅっとなぞっていく。

Monday Tuesday Wednesday Thursday Friday

次の土曜日...明日には、空とお出かけに行く約束をしていた。土曜日を見る。

.........

「weekday?」

ウィークデイ、それは、なに?ボクは思っていた。いつもみたいに、吸って、吐いて。泣いて、笑って。

愚痴ったり、駄弁ったり、「もう死にたい」って、言っても、さ。終わらない、ゲームのようなものだって、思っていたんだ。

他の人達ですら、実感のないことなんだから、不老不死になってしまったボクには到底実感なんてなくて。

人は言った。

「どうせまた、偉い奴がさ、考えてたドッキリ、じゃないの?」

って。

「紅さん!貴方だけを見ます!ずっと守ります!つきあって!」

噓吐き。この前他の女の子に告白した後でしょ?

「公約は〜〜」

噓吐き。守られた事なんて無いでしょ?


嘘に包まれた、この世界では...庶民のボクらに、知る権利なんて、まるでないじゃないか。


窓の外には、大きな鳥。危機を察したのだろうか、何処かへと向かっている。窓の中、此処まで、赤子の声が聞こえる。わめく声を、大人達は当然のように踏みつぶした。

「お前どけよ!俺は逃げるんだ!」

「お前こそどけよ!」

「俺はもう死んでやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

「ちょっと!暴れないでよ!」

「俺、無事に家に帰ったら、結婚するんだ!」

「誰だよやけになって死亡フラグたてた奴!」

「うわああああああああんっっっ!おかあさああああん!」


ボクも外に出ると、かけだした。一人、逆方向...「空」のもとへと。上を見る。空は、夕暮れに染まっていた。いつもは綺麗に見える夕焼けが、「空」の命に思えて、嫌だった。

暫く走ると、ようやく空の勤めている会社についた。息絶え絶えたどり着いた、そしたら。


「灰」

になってしまった人達の姿があった。

「.........」

絶句をしたまま、虚ろに階段をのぼる。空の勤める、2階の、空のいる筈の席へと。


「.................空?」

席に座っていたと思われる、椅子の上の。


灰の塊。

ボクは、ようやく、本当の悪戯の。意味を知ったよ。ねえ、キミは、シアワセだったのかな?

もしかしたら、醜いことを見ないままだったんだもん、シアワセな灰、なのかもしれないね。

「空.......ボク、やっぱり、」

もう、動かない、ただの灰の山。その灰に、一言呟いた。

「キミが“好き”だったんだよ。」

ボクは、今更、気付いたんだ。


窓の外を見る。綺麗な夕焼け。下の砂に反射して、輝いている。でも、思い出すんだ。


いつかの日の夕焼けを。

「空、綺麗だねーっ!」

「ほらほら、綺麗だけど、見ていたら帰れないよ」

「だって、こんなに赤いよっ!ねえねえ!」

「早く帰らないと、お母さんに怒られちゃうよ?」

「いいもん、空がなかなか帰してくれなかったっていうもん」

「怒るよ紅」


いつかみた、夕焼けは、あんなに綺麗だったのに。“恋”なんて呼ぶには、遠回りしすぎたよ。


誰もいなくなった。

みんな、みんな、灰になってしまっていた。

ボクは一人、その日その日をなにも的確な希望をもたないまま暮らしている。


でもね、時々、ふいに空を思い出すんだ。臆病でも、今なら言えるよ?

地球で、最後の、”告白”を。


「キミが好きだったよ。」



なーんてねっ!

実際には、世界は何事も無く、朝を迎えたんだよ?ねーさまびっくりしたー?

でも、本性を晒したみんなは、大変だったんだろうね?

今日くらいはさ、ねーさまも素直に、正直に生きたらどうかなぁ。


「空ぁっ!見て見て夕焼け!」

「ほら、帰るよ?紅。」

「なんかさ、これ見ると、すごく寂しくなるんだよ。」

「...どうして?」

「わかんないっ!」

「まあ、とにかく帰ろう。紫が迎えにこないって泣いちゃうよ?」

「あはは、そうだねっ」


「おとーさん、おかーさん、おそいよ!むらさき、ようちえんにまっているの、さいごだったんだよ!」

「ごめんごめんっ、あまりにも夕焼けが綺麗だったからさー。」

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