第7話 『成長』
島を脱出するための船をかけて、レイ達3人と組織の戦いがほぼ同時に始まった。
大きく後方に吹き飛ばされていたメープルは、小柄な男との戦闘で徐々に押され始めていた。
メープルは距離をとりながら『風の一族』の真空魔法、『風刃』を放った。
10の小さな刃が男のコートを切り裂いた。
「!?」
すると、中からは全身金属の身体が剝き出しになった。
その肘や足首の部分にはジェット機のような噴射口が付いている。
真空の刃によるダメージはほとんどないようだった。
(まさかとは思ったけど、この人、『人造人間』……ッ!?)
『人造人間』は噴射口をうまく利用しながら、『疾風』で逃げようとするメープルとの距離を着実に詰めていった。
そして、噴射口の付いた腕で彼女を殴りつけようとする。
彼女は何とかそれを素手で受け流してはいるが、徐々に捌き切れなくなっていた。
(速さは『疾風』と同じくらいだけど……力は相手の方が上……このままじゃ……ッ!)
「!?」
メープルは『人造人間』の猛攻に耐えきれなくなり、両腕を外側に弾かれてしまった。
彼女の身体は、両腕を開いた状態、つまり万歳をした体勢で完全に無防備になっている。
「やば……ッ!」
『人造人間』は右腕でメープルの頭を掴み、地面に思い切り叩き付けた。
そして、その勢いのまま、仰向けの彼女の上に乗りマウントポジションをとった。
「ぐ……ううッ!」
「『神族』は頭をやられたら終わりだと聞いている。このまま頭を握りつぶしてやる」
『人造人間』はメープルの頭を両手で掴み、機械の力に任せて思い切り握り始めた。
ただ殴りつけるだけではガードをされる可能性がある。
さらに相手は『神族』。
『脳』が直接的に傷つかない限り死ぬことが無い。
だから、ガードされずに確実に相手の息の根を止める方法。
その方法として、人間離れしたその握力で彼女の頭を握りつぶす方法をコンピュータは選択した。
「う……ああ……あぐ……ッ!」
メープルは抵抗を試みるが、『人造人間』を退かせることができない。
ただひたすら耐えるだけで精一杯だった。
一方、ソドムは短剣1本で大柄な男の鋼の剣と渡り合っていた。
男はソドムの武器を見て嘲笑する。
「ふん! 笑わせる! そんな玩具で俺に勝てるつもりでいるとはな!」
「ただの玩具じゃねえぜ? 兄貴との『絆の短剣』だ。コイツでも十分お前に勝てる」
「……ッ! 舐めるな小僧ォッ!!」
男はソドムに対し袈裟斬りを放った。
その瞬間、ソドムは左に体を捻ってその太刀をかわし、左拳で男の右拳を殴って粉砕し、右に持った短剣で男の左小指を器用に切り落とした。
「ぐッ!? くそッ!」
男は左手で『鋼の剣』を握り直して横なぎにソドムに斬りつけた。
ソドムは冷静にその太刀を打ち払い、男の持っている『鋼の剣』を弾き飛ばした。
「知ってっか? ヤクザが小指を切り落とす理由」
(俺の『鋼の剣』が奴の『短剣』に力負けした!?)
男は驚愕の表情を見せる。
「小指なくなると『握力』が格段に落ちるんだってよ。それこそ『鉈』も持てなくなるぐらいにな」
「……ッ!?」
「今のお前の右手は粉砕骨折、左手も握力無い状態。勝負あったな」
「ぐ……ッ!」
ソドムはニッと笑いながら言った。
「お前の『鋼の剣』、俺がもらってやるよ」
「畜生ッ!」
男は弾かれた『鋼の剣』に向かって走り出した。
「行かせねえよ」
ソドムが短剣で制止させようとした瞬間、男は突然Uターンし、ソドムに体当たりを仕掛けてきた。
「!?」
ソドムは意表を突かれて突き飛ばされた。
同時にその全身には無数の切り傷が生じた。
(切り傷だと!? 今、何が……ッ!?)
ソドムは顔を上げて男を見た。
男が着ていたフード付きコートが破れ、中から全身刃が付いた鎧が姿を現した。
ソドムにはその鎧に見覚えがあった。
それは『金の王国・ロッド』でのみ製造されている鎧であり、世に出ている鎧の中で最も硬いものの1つで、唯一、『殺傷能力』をも兼ね備えている鎧である。
「『刃の鎧』……ッ!?」
「ふははははッ! 『世界最強』とも謳われている鎧だ! 貴様の短剣じゃあ傷1つ付けることも不可能! 両腕使えなくともこのまま体当たりで嬲り殺してやる!」
(……さっきの『人造人間』といい、『金の国』も組織に関わってるってことかよ。どうなってんだ一体……、)
『鋼の剣』は男の後方にあって取りに行けそうもない。
圧倒的不利な状況に、ソドムはグッと歯を食いしばった。
レイは鬼の猛攻を真正面から『鉄の槍』で受け続けていた。
『制限解除』を使って脳のリミッターを強制的にはずし、力を普段の5倍近くまで強化しているため、『力』では『鬼』とほぼ互角に渡り合えている。
しかし、体重で圧倒的に負けているため、打ち合った後体勢を崩し、それを立て直すまでに大きなタイムラグが生じている。
そのため、次の一撃を出すタイミングがわずかに遅れている。
『動作の速さ』でもほとんど優位に立てる状態ではなかった。
それは、『制限解除』のみでは『鬼』を倒せないことを意味していた。
しかし、レイの中に焦りは生じていなかった。
自分がどう戦うべきかの方向性がわかっていたから。
時は少々遡る。
旅に出発する前、レイは『強さ』についてのアドバイスを2人に求めていた。
『神力』をもっとうまく使えれば、自分は強くなれるのではないか。
そう考えていたレイは、『神力』の扱いについてメープルに訊ねた。
彼女は頼られたことが嬉しいといった様子で、満面の笑みでレイに説明した。
「『神力』をグンと外に出してビュッと変化させます。それで変化させた『神力』をヒュンと相手にぶつけたりヒュオーッて自分の周りにまとわせたり。大体こんな感じです♪」
……だめだ、彼女、『天才型感覚派』だ。
こっちから訊いておいてなんだけど、全然わからない。
レイは彼女をあきらめてソドムに話を聞こうとしたが、
「『人間』の俺が『神力』なんてわかるわけねえだろ!」
と彼には一蹴された。
レイが頭を悩ませていると、見かねたソドムは1つだけアドバイスを送った。
「……まあ『神力』についてはわからねえけどよ、『制限解除』使えるってことはお前、自分の神経の電気信号を感じ取って操れるってことだよな?」
「ああ……、」
「神経は何も『運動神経』だけじゃねえぜ?」
「!」
ソドムはニッとレイに笑いかけた。
「無理に新しいこと探そうとしねえでも『今できることを少しだけ応用させる』。これも立派な『成長』になるんじゃねえか?」
レイは『鬼』の攻撃を正面から受けながら、『ソレ』を使うタイミングを見極めていた。
決定打を見出せない『鬼』の攻撃は徐々に大振りになっていた。
『鬼』は棍棒を大きく振りかぶった。
(今だ!)
レイはその瞬間を狙っていた。
その一瞬に全神経を集中させる。
レイはある魔法を唱えた。
「『超速伝導』!」
「オカシイ……、」
メープルの頭を握りつぶそうとしていた『人造人間』はある違和感を覚えていた。
(握力は既に500kgwを超えている。普通ならもうとっくに頭がつぶれているはず。なのにこの女の頭はつぶれる気配すらない……、)
メープルは両手を下ろし、真空魔法を唱えて真空の刃を2つ放った。
「『鎌風』!」
真空の刃は『人造人間』の両腕を肩口から切り落とした。
「ぐッ!?」
さらに、両手で十の小さな真空の刃を作り上げてそれを相手にぶつけた。
「『風刃』!」
両腕の支えを失った『人造人間』は後方に吹き飛ばされていった。
「馬鹿な……ッ!?」
驚く『人造人間』の眼前で、メープルは若干頭を押さえながらスクッと立ち上がった。
「いたたた……、あ~、頭から血が出てるじゃないですか。も~危ないなあ」
メープルはクルードに敗北して以来、必死に磨いていた魔法がある。
かつて彼女が得意としていた魔法。
周囲の空気を圧縮して自分の身に纏わせる、『風の一族』に伝わる『風鎧』と呼ばれる魔法である。
彼女の魔法によって圧縮された空気は至近距離からの銃弾を通さない程の強度を誇る。
彼女はその魔法を、アイアンクローを受ける直前に頭に纏わせていたのである。
彼女はニコッと笑顔を見せながら言った。
「それじゃあ……お返しに私の『新しい魔法』、受けてもらいますね♪」
『鬼』はレイに棍棒を振り下ろした。
彼はその場から動かず、棍棒が『自分の頭に触れるその瞬間』に『鬼』の懐に一歩飛び込んだ。
攻撃直後の『鬼』は全く反応できておらず、彼を完全に見失っていた。
彼の魔法は、自身の神経の電気信号を操る『制限解除』の応用魔法で、彼が操ったのは『感覚神経』である。
視覚情報が脳に伝達され、運動を起こすまで本来約0.2秒のタイムラグが生じる。
『雷の一族』は神経の電気信号を意図的に早め、そのタイムラグを極限まで縮めることができるのである。
その魔法によって、彼の視覚からの『身体反応速度』はほぼ0秒と言っても過言ではない状態だった。
「喰らえッ!」
レイは無防備になった『鬼』の腹部に、カウンターで『鉄の槍』を刺し貫いた。
腹部の痛みにより『鬼』の身体は前かがみになり、『後頭部』が手に届く位置まで下がって来た。
「終わりだ」
レイは背中の『檜の棒』を手に取り、『制限解除』で強化した身体で、『鬼』の後頭部を思い切り殴りつけた。
『鬼』はうつ伏せに倒れて動かなくなった。
自分は確実に強くなっている。
レイは倒れた鬼を見ながら決意する。
(いつか……2人を守れるぐらい、もっともっと強くなってやる!)
男の幾度にも渡る体当たりで、ソドムの身体は切り傷だらけとなっていた。
男は高笑いを浮かべる。
「ふははははッ! どうやら手も足も出ないようだなッ! この鎧を身につけてる限り俺は最強ッ! 貴様に勝ち目はないのだッ! このままくたばっちまえッ!」
男は再び『刃の鎧』で体当たりを食らわせようとする。
「……、確かに『鎧』は最強かもしれねえが……、」
ソドムは静かに右手に短剣を構え、男を睨み付けた。
「『お前』は最強じゃねえ」
2人は激しくぶつかり合い、ソドムは大きく吹き飛ばされた。
全身から血液が流れる。
彼はすぐに体勢を立て直すことができなかったが、男はその彼に対し追い打ちをかけなかった。
というよりもかけられなかった。
何故ならその身体はもう朽ち果てていたから。
男の左眼にはソドムの短剣が根元まで刺さっていた。
衝突の瞬間にソドムが放ったものである。
「視神経を介して目と脳は繋がってる。誰だって『脳をやられりゃ終わり』なんだよ」
男は仰向けに倒れ、ソドムは男を見下しながら最後にこう告げた。
「道具に頼り過ぎて努力しねえ奴に、『最強』を名乗る資格はねえ」
メープルの周りに風が巻き起こる。
彼女は『疾風』を再び唱えていた。
『人造人間』は両足のつま先部分から刃を出した。
(『疾風』のスピードはもう見切っている。両腕は無くしたが、この刃で女の首を切り落とす)
「無駄ですよ。私から距離を置いた時点でもう、貴方の負けです」
メープルは右腕に『鎌風』の刃を作りながら、ここに来る途中の森の中で何度も練習していたある魔法を唱えた。
それは『疾風』の応用魔法。
『風の一族』の『真のスピード』を引き出す、高難度の上級魔法である。
『疾風』で自らの体重を軽くした上で、更に自分の進行方向に常に追い風を吹かせる。
「『隼風』」
(馬鹿な……、)
次の瞬間、メープルの姿は消えていた。
それは、『人造人間』の探知レーダーをもってしても捉えることのできない速さだった。
消えたと同時に、後方の壁で激突音が聞こえた。
『人造人間』が振り向くと、そこにはメープルが頭を抱えて蹲っていた。
「いたたたた……、やっぱり着地が上手にできませんね……あはは……、」
(チ、ハッタリだったか……、)
『人造人間』はすかさずメープルに攻撃を仕掛けようとする。
「あ、動かない方が良いですよ。もう勝負はついてますから」
「!?」
次の瞬間、『人造人間』の首が身体からずり落ちた。
すれ違いざま、『鎌風』の刃で切り落としていたのである。
「ごめんなさい。貴方が『人』ならここまでしないんですけど……、」
メープルはゆっくりと立ち上がって、倒れゆく『人造人間』を見つめながら言った。
「『人殺しの機械』なら、容赦は要りませんよね」
「何だ。もう終わってたのか」
ソドムはレイの元に駆け寄っていた。
レイはドヤ顔でソドムにVサインを見せつける。
「案外楽勝だったぜ! 俺、確実に強くなってる!」
「ホッとして腰が抜けてる奴が言うセリフかよ。わりい。こっちは奴を生け捕りにする余裕が無かった。『組織』について何も聞けてねえ」
ソドムはレイに頭を下げる。
「謝んなよ。俺は2人が生きてればそれで十分だ」
レイはニッと笑顔で応じた。
ソドムの表情も、レイが無事だったことにどこかホッとしている様子だった。
「2人とも~ッ!」
そんな中、メープルが2人に駆け寄って来た。
「何とか『生け捕り』に成功しました! 『組織』について色々聞きましょうッ♪」
2人はメープルの方を振り向いた。
彼女は笑顔で『人造人間』の生首を持って走って来ていた。
2人は口を揃えて叫んだ。
「怖えよッ!?」
(グ……、組織のことを吐くぐらいならいっそここで……ッ!)
観念した『人造人間』は奥歯にあるスイッチを噛みしめた。
「自爆で貴様ら全員道連れにしてやるッ!」
「え!?」
レイとソドムはもちろんのこと、持ち運んでいるメープルでさえも完全に意表を突かれており、なす術もない状態だった。
スイッチは押された。
それはすぐには爆発しなかった。
代わりに、ピ、ピ、と音が鳴り始めた。
(なん……だと……!?)
スイッチが押されてから爆発までのタイムラグがあったのである。
「わあッ!!」
慌てたメープルは反射的に目を瞑ってその首を放り投げた。
放り投げた先は、2隻ある船のうちの大きな船の中だった。
「……は?」
レイとソドムは唖然としながらその行方を見届ける。
(畜生……畜生……ッ!)
生首は宙を舞いながら悔しさを滲ませる。
「タイムラグがあるなんて聞いてないぞォッ!」
スイッチが押されてから5秒後、生首は大きな船の中で盛大に爆発した。
2人の前で、メープルは土下座していた。
しかし、ソドムは特に意に介していない様子だった。
「……かえって良かったかもしれないぜ?」
「へ?」
レイとメープルは目を丸くする。
ソドムは自らの仮説を説明する。
「考えてもみろ。大きい船は『ディーン』のものだったが、この小さい船は恐らく奴らが乗って来た船。船を2隻も残しておく必要がどこにある?」
「あ!」
2人はポンと手を叩いた。
「恐らく1隻は奴らの脱出用。わざわざ奴らの船に乗ろうとする奴なんていねえだろ? とするともう1隻は俺たちをおびき寄せる罠、そう考えるのが自然じゃねえか? 例えば『大きい船に爆発物を仕掛けとく』とかな」
「確かにそうですね……、良かった……、」
メープルはホッと胸を撫で下ろした。
「でもお前は反省しろよ? 次やったら拳骨だからな」
「いやホント……すみませんでした……、」
メープルは深々と頭を下げた。
階段の上で待機していたはずの神父がいつの間にか降りてきており、そんなメープルに駆け寄って耳打ちした。
「『母艦が爆発した。ボカーン』なんつって」
メープルはそのままお腹を抱えて蹲った。
必死に笑いをこらえて小刻みに震えている。
その2人の様子を眺めながら、ソドムは思った。
(この2人……海に蹴り落としてえ)
「で? これからどうする? 『金の王国・ロッド』が組織に通じてる可能性が出てきた今、神父様を『ロッド』に置いて行くのは危険過ぎるぜ?」
ソドムは腕を組みながら頭を悩ませている。
レイは何かを提案したかったが、記憶喪失で地理に疎い彼にはどうすることもできなかった。
「『リール』はどうですか?」
しばらくの沈黙の後、メープルが口を開いた。
『森の里・リール』。
そこは『ロッド』の北の『迷いの森』に位置すると言われている隠れ里で、迷い込んで無事に帰って来たという報告がないため、その存在すら世間一般に認められていない里である。
ソドムは呆れたように溜息をつく。
「は~、あんなあるかどうかもわからねえ里、どうせ探しても……、」
「ありますよ。だって私、毎日『薬草』もらいに行ってるんですから」
ソドムと神父は目を丸くする。
「『迷いの森』普通に毎日行き来してたのかよ……ってか船、あったのか?」
「1人用のイカダと風で何とか……、いつも沈まないように必死でしたけど」
(……、会話に入っていけないなあ……、)
2人の会話を聞きながら、地理の知識が全く無いレイは黄昏ていた。
神父はそのレイの肩をポンと叩き、一言こう言った。
「『トイレに行っといれ』、なんつって」
「……行ってくる」
レイはトボトボと歩き出した。
(ダジャレが……通じんじゃと!?)
神父は驚愕の表情でその場に立ち尽くしていた。
神父も含めた4人は組織の手先が乗って来たボロ船に乗り込んだ。
「こう見ると、奴らってホントに組織の下っ端だったみてえだな」
「多分、いくら拷問しても何もわからなかったかもしれませんね」
「お前どんな拷問考えてたんだよ?」
「それはもう色々ですよ♪ 目をくり抜……、」
「やめてくれッ!夜も眠れなくなるッ!」
久々に2人の会話に入っていけたレイの第一声は、まさかのツッコミだった。
メープルは目を輝かせていた。
コイツ、本当にシスターか?
最近の彼女の言動を聞いていると、レイには特にそう思えてくる。
神父はそんなレイの肩を叩き、耳元で呟いた。
「『眼鏡をとったら目がねえ』、なんつって」
レイは有無を言わせず神父をタコ殴りにした。
先が思いやられる。
レイはそう思ったが不安は無かった。
自分もある程度は強くなっているし、自分にはこんなに信用出来て頼りになる仲間がいる。
今、世界は謎の組織によって不穏な空気に包まれている。
世界を救うなんて大層なことは言わないが、この仲間とともに、組織を打ち倒してやる。
組織の暴走を止めてやる。
出港するボロ船の先を見据えながら、レイは決意を固めていた。
『灯台下暗し』。
そのようなことわざがあるが、まさにその通り。
この時レイは、自分たちの中に生じ始めている変化に気づいていなかったのである。
『神族』を読んでいただき、本当にありがとうございます。
これで第1章は終了となりますが、いかがでしたでしょうか。
文章が素人レベルで、不快感を与えてしまったのではないかと心配になっていますが、とりあえず区切りがついたことにホッとしております。
今回のテーマは『成長』でした。私も『執筆』という『無謀な挑戦』を行ったわけですが、そもそも『無謀な挑戦』そのものが大きな『成長』に繋がるのではないかと思います。
本当に出来なくてもその挑戦は決して無駄にはならないと私は考えています。
とうとうストックが無くなりました。
私生活が予想以上に忙しいので、本当に申し訳ありませんが、次の『番外編』を投稿した後、落ち着くまで充電期間に入ろうと考えています。
私生活が落ち着き次第、再度執筆しようと思いますので、よろしければまた『神族』を宜しくお願いします。