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第1話 王太子からの手紙
ただもう少しで4ヶ月というところで、1つ動きがあった。王太子からであった。封蝋がしてあり、恐らく王太子の印章であろうか、それが押されてあった。お詫びの手紙であった。
その内容はおおよそ次のようなものであった。
今年はいつもの如く、友人たちと、そちらに猟に行けない。祖母の体調がすぐれず、ここを離れられそうにない。とはいえ、猟を心待ちにしておる友人たちの楽しみを奪う訳には行かない。
雪が降り出す前に、友人たちは、そちらに赴く予定だ。申し訳ないが、相手をしてやってくれないか。
そして文末に『我が最愛の婚約者たるエリザベトへ。汝の下僕より至上の愛を込めて』とあり、王太子の名がサインしてあった。




