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<EP_007>

<EP_007>


ルージュが去って数日が経った。

哲也がいつものように、アパートの部屋で寝そべりながらTVを見ていると、インターホンが鳴った。

居留守を使おうとしたが、しつこくインターホンが鳴るため、根負けした哲也はのそりと立ち上がりドアを開けた。

目の前にはルージュが立っており、そのすぐ後ろにはベルゼスの姿もあった。

「ハーイ、テツヤ。元気してた?」

ルージュは手を開いて、気さくな雰囲気で挨拶をしてくる。

「なんだよ、帰ったんじゃないのかよ」

哲也はげんなりした顔をした。

「私は<つくば>の堕女神様なのよ。<つくば>を見捨てるわけが無いじゃない」

ルージュは得意げな顔で胸を張る。

「そうか、じゃ、しっかりやってくれ」

そう言うと、哲也はドアを閉めようとするが、それをルージュは押し止める。

「私の目的はあなたに嫌がらせをすることよ。私、気づいちゃったのよね。あなたへの嫌がらせは『仕事を奪うこと』じゃなくて『仕事を与え続けること』だってことにね。だから、あなたの元に患者をじゃんじゃん連れてきてあげる」

そう言うと、哲也のアパートに雄大たちが入ってくる。

「ルージュちゃん、お帰り。今度はここでやってくれるんだって?」

「そうよ。今度からはちゃんと、魔晶医師の秋月哲也様が直々に治療してくれるわ」

「え〜っ、金取られるじゃん」

「いいのいいの。治療費はベルゼスが稼いできてくれるからタダよ、タダ」

「なら、いっか」

そんな会話が哲也の耳に入ってくる。

「おいおい、そんな話、聞いてねぇぞ」

哲也はさらに顔をしかめた。

「師匠!急患です!」

そんな中、鎖で縛られ完全に獣人化した住人を士郎が連れてきた。

「あ、士郎、その人はこっちに連れてきて。そんな人を治したらテツヤが獣人化しちゃうから。私が治すわ」

そう言ったルージュの手には哲也が以前使っていたのと同じマナ吸収の杖が握られていた。

「えー、じゃあ、俺もルージュちゃんに治療して貰いてぇよ」

雄大が声をあげた。

「うふふ、たまにはやってあげるわよ。それより、ちゃんと秋月センセに治して貰ってね〜」

そう言うと、士郎はルージュたちの部屋へ獣人を連れ込んでいく。

「テツヤ、ちゃんと仕事するのよ!これからずっと、あなたに嫌がらせし続けてやるんだから!」

そう高々と宣言すると、ルージュはベルゼスを連れて部屋へと入っていった。

「うるせぇぇぇ!俺はダラダラしてぇんだよぉぉ!!」

哲也の悲痛な叫びが、平和を取り戻した<つくば>の空に、響き渡っていった。

もうすぐ、冬を迎えようとする<つくば>の空は高く晴れ上がり、遠くの筑波山が良く見えた。


【魔晶都市ラプソディ <つくば>に堕女神様がやってきた 〜完〜】


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