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魅惑の星のアロマテリア  作者: 一人記


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15/15

2605/08/1??? 〼?!:err✧?『label???︰セカイ』


《茨木 響子 視点》


→ to Enter. Enemy Area engage.

→y,Enter.


『エネミーエリアに侵入しました。可及的速やかにBOSSを討伐して下さい。制限時間︰2時間30分50秒……』


「……チッ!ほんといけ好かないわッあのN〼C共ッ!

散々と私をコケにしやがって、絶対いつか殺してやるんだから……ッ!」


『その発言は検閲対象内です。規制が施されます。』


「五月蝿いわねッ、分かってるわよ!?この時代だと"この発言"はダメなんでしょ!?

生体AIに対する意志差別だかなんだかで!ッもう、だからイライラするのよッ、この世界はッ!!!」


 目の前に吹雪く大きな雪の塊。

その巨大な怪物ずらしたS級の魔物に対して、私たち『高潔なる焰の杯(ノブリス=エンカリス)』は魔法の詠唱を準備し始めながら愚痴を零す。

私の名前は茨木 響子……いや、違ったわね。


 この世界では『ロレイナ・レイベルフォード=マシュレイラ』。レイベルフォード家のご令嬢で由緒正しい跡取り娘、の筈なんだけどね?


もう、ほんとにもう、本当に……!!!


 私の周囲を飛んでいる小さなロボット。

私にしか見えない『プレイヤー』専用の警告機。気が付いたらいつの間にか隣に居たそれを、私は横目で睨みながら、自らのクランのメンバー連中に首尾を伝える。


『曰く、あの悪魔を殺せ。粉微塵になるまで』


そして、その後は"あの伝説の彼"のサポートをする為に魔法の詠唱をし始めた。癪だったけど仕方がないわ。だって彼が死んだらまたこの世界も終わりだもの。

それは少々面倒臭いし、規約に反する。よって、私は渋々ながらも立ち上がってスキルの発動を意識によって操作していく。


「ッ、あぁもう、嫌だわッ……!

なんでこんな世界に連れてこられたのよ、私はッ!」


 突然だが、この世界はゲームの世界だ。

しかしゲームではない。よくある転生モノ……と言ったらいいんだろうか。いや、どちらかと言うと違うかも。


……だって、転生してきてるのは"世界"の方なんだもの。


私たちの世界が崩壊して、その時に、この謎のゲームの世界が私たちの世界に上書きされたのだ。


 だから私は知っている。

この世界にいる住民の過半数がNPCで、でも決して少なくない割合で"プレイヤー"と呼ばれる元の世界の記憶をもった人間が多数混じっていることに。私もその一人だ。


そして、プレイヤーには『クエスト』を閲覧する権利があり、それによって世界に大きな影響が及んだりする。


そして今回のも、恐らく重大なクエストだ。

……だって、かの『|狂わしき獣の宴団《フィス・イル=ビーストル》』の団長が出てきているんだもの。


恐らくメインストーリーに関わる物なのだろう。

私としては正直な所、あまり関わりたくはなかった。


「(だってこの世界、プレイヤーとかが死ぬと結構なペナルティーが発生するんだもの……ッ!

私はさっさと誰かにストーリー終わらせて貰ってお家に帰りたいのよ!あぁ、ぬくぬくとした布団が恋しい……!)」


 しかし、それでもこのクエストに参加せざる負えなかった理由は、二つある。

その一つは『プレイヤー』間での協定によるもので、"自動発生したクエストは拒否する事を禁ずる"という『ステータスのプレイヤー掲示板』の一番初めに書かれたものを遵守しなければ、彼らのコミュニティから排斥されてしまうからだ。


そうなれば、この世界ではもう生きていけない。

様々な実力者達に反感を買い、路頭に迷わずとも何処かの牢屋の中で暮らすことになるだけだ。恐らく軟禁されるのだろう。だって、プレイヤーが死ぬと不味いから。ストーリーが終わるまで軟禁され続けるのだ。そんなの、味わいたくない。


そしてもうひとつは……。

立場によって、私たちがこの世界に"ロールプレイ"を強要されていることだ。つまり、覚えている、いや、覚えさせられている"記憶"を元に私たちはそれっぽい行動を取らなければならないのだ。これが最も厄介だった。


「だって、N─Cに変に喧嘩ふっかけて、挙句殴られなきゃいけないんだものねッ!?あぁもうイライラするッ!死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!」


 私だって本当は殴り合いの喧嘩なんてしたくなかった。

しかし、この体は"腹違いの妹"の事になるとどうにもならないらしく、なんというか、こう、自分の中にもう一人いる───みたいな感じで、やらざる負えなかったのだ。

 優先されるのは内側にいるもう一人のソイツの感情だし、酷い時はわたしの意思に関係なく体が動き出すし、本当にイライラするのである。


 それがロールプレイの強要。

強制的にこの世界の住民目線で、私たちは生活しなければならないのだ。恐らく、NPC達に悟られないためだろう。

この世界はNPCに『プレイヤー』の情報が伝わるのを嫌がっているきらいがある。辻褄合わせのために私たちは動かされているのだ。本当に気持ちが悪い。


「……そもそも、あの論破厨のガキとの試合だって、私が体を動かせてたら負けるわけなかったのに!

勝手にオートで動きやがって……イライラするッ!」


 最前線で走り回っているA隊。

『|狂わしき獣の宴団《フィス・イル=ビーストル》』の団長に攻撃しようとした悪魔の吹雪でできた腕を魔法で撃ち抜く。

 さっきのガキに使って負けた弱っちい炎なんかじゃなくて白い炎の光線としてうち放たれる私の本領を発揮した一撃だ。この魔法は相当痛い。


「このぐらいの"魔法"、オートじゃなきゃ撃てるんだからッ!舐めないでよねッ!!!」


『準検閲対象です。お気をつけ下さい。』


……あー、なんだっけ。正式名称は異能だっけ?

まぁめんどいからいいわ。魔法の方がわかりやすいし。


───ドカンッ!ドカンッ!!!


「ッて、ヤバッ!アレ魔導砲のバカクソ高いやつじゃない!

あんなん撃ったら一発何円飛ぶと思ってんのよ……!金持ちクランが……!!!」


 思わず舌打ちをする。だって私のクランだってあそこまで連発できないのに、何?


 さっきは臨界砲も使ってたし。

NPC如きのクランが現代知識持ってる私たちより上手く偵察隊やってるって本当やんなっちゃうんだけど?!

フィスイルの資金力どうなってんのよ、不公平だわこんなの……!


「まぁ……でも、そういう所が"主要NPC"たる所以なんだろうけどさぁ!フィスイル大隊のモグリに掲示板で聞いた話でも、『あいつはヤバい』って再三言われてるし……」


 日本でも教科書で幾人か教えられたような、歴史に名を残すタイプの人間達の一人。

きっと"天才"とか"英傑"って言われる存在が、たぶんこの世界ではあの団長さんがなんでしょうよ。


そう、だから幾ら喧嘩売られても買わない。

てか買いたくないぐらいには強いって掲示板で知ってるし。藪に突っ込む気はサラサラないわ。私はね。


……でも───。


「そういえば、あの論破厨のNP〼の女のガキ……。

あの子だけは見回ったどの掲示板でも見たことないわね。まぁ割と強かったけど。優良モブ?」


『検閲対象内です。規制が施されます。』


「あぁはいはい人間ね。人間の女のガキが、意外と強かった。オートの方なら割とって話だけど」


『改善を確認しました。ありがとうございます。』


「はいはい……はぁ、こいつ、たまにやり直さないと面倒な絡み方してくるから嫌なのよね。消えて欲しいわ」


そう、ほんと、私の自我が芽生え始めた頃なんてコイツのせいで酷い目にあったわ。


 だって、この世界のことも元の世界のこともロレイナという役の記憶と元の茨木響子という女の記憶で覚えていて、それでどっちがホンモノなの……?!って。

不安と困惑で頭がおかしくなりそうになって、周囲の"ニンゲン"に検閲対象の言葉を吐きまくったのよ。そしたら……


「そしたら、まさか初日から1週間オート操作だものね。普通に病むわよ。起き上がりにあれされたら」


 次の魔法を準備しながらため息を吐く。

この体が自分のものであるという自我を持ちながらの謎の他人の操作によって体を動かされるという状態は、ほんと、拷問に近かった。


格式高い家の中で使用人をこき使って贅沢をする謎の自分。

しかし、そのお家も格式も経歴も全てが有頂天というわけではなく、同じく記憶には存在する謎の身内の不祥事によって全体的に落ち目であるという。


私ではない誰かの記憶によって作られた焦燥感。


そして、その焦燥の昂りをぶつけるように、目の前で殴られるのは腹違いの妹だった。


「記憶も感情も変にリンクしてるから止められないし、止まらないし。何よりオートだと前の世界の私を認識してないあっち側の主導だしね。怖いわ普通に」


 まぁでもそのお陰で自殺とかもできなくて、冷静になる沢山の暇な時間を使ってステータスの隅にあるチャット機能とかも見つけられたし、まさにそのチャットによって現状把握もすることが出来たし。

一概に悪いとは言いきれない処置ではあったけれど。


 それでも───この世界が異常な世界だとは、その一件で何となく認識できたから。それが一番の有益情報だったかもしれないわね。もしかしたらだけど。


「えー、佐川へ。あの女の子、私の所に誘うから、唾つけるなよ……あと、間取りもて……と」


《チャットを送信しました!》


『了解です。フリーランスの子ですね。なんか良い感じに印象操作しときます。そっち進捗どうですか?』


「えーーー、進捗……ボスエリアに突入したわ。

制限時間2時間ぐらい。フィスイル団長戦闘中。援護もとまい……」


『ういっす。じゃあ回復うち込みします。適当に合わせて下さいm(_ _)m』


……こいつ、意外と古い系の顔文字とか絵文字とか使って来るから中の人はおっさんだと思ってるのよね。

まぁ私も現世OLだったし人のことは言えないけど、翠のこいつほど返信早いやついないし、無駄話した時とかの趣味が一世代ぐらい違うし。


「しかも本名佐川六五郎ってw 今のイケメンショタ顔面と合って無さすぎておもろいww」


 おっといけないいけない。現世でツイオタやってた時の引き笑い出ちゃってたわ。


ツイニデット・アンダーワールド。

同担拒否だからあれだけど、響子やってた時の推しはリトルね。それでこの世界で魔法使えてテンション上がって今まぁまぁの気分で生きてられてるし。

推しは作っておくものね。こういう時心の支えになるもの!


「はぁ〜、久しぶりにリトルきゅんに会いたいわぁ……。

給料つぎ込んで手に入れた限定完凸のリトルきゅん、寂しがってないかしら……?!心配だわぁ……!!!」


 私のスマホ、ここに来る時に消えちゃったし。

まぁ、なんか別人になってこの世界で生きてるわけだから当然っちゃ当然だけど……なまじ最後の記憶が天井三回で完凸終了直後だったから落差すごいのよね。

こう、幸せと絶望の記憶の継ぎ目の落差がさ?あんまり思い出したくないわ。なんの為に働いて課金してたのって……う、頭が……。


「はぁーーーーー、もう良いわ!

この気持ちも萎え感も全部あいつにぶつけてやるわよ!

白き炎よ、えー、首を!首を撥ねろ、ふふw 爆炎パイロキネシス───!」


いやその詠唱ツイニデのリトルのユニーク魔法の文言www

お前は何処ぞのハートの女王か!wwwwww 相手魔法使えなくなっちゃうwwwwwwwwwwww


そんなことを1人考えながら、私は団員たちに背を預けて(ほくそ笑んでいるのを見られたくないため)かの吹雪の怪物に白き爆炎を撃ち込んでいたのだ。

はー、帰ったらツイニデのストーリー書き起こそ。SSとか考えよw マジリト萌え不可避過ぎる。同担マジ絶許〜wwww


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「おぉ、アイツの攻撃マジですげぇな。良い異能だ」


 耳から吹き出していた血を拭き取り、その下に傷が無いことを確認する。翠のとこの副団長も爆炎もやはり大隊のメイン張ってるだけあって強いな。


 俺は心の中で二人の評価を上げながら、ゆっくりと吹雪の腕を振り上げ対峙している化け物の胴体に向けて魔導銃をうち放つ。


「ちょっと隊長〜!?効いてないよアレぇー!なんの反応も退きもしないじゃウチら死んじゃうよぉ?!」


「うるせぇそんなの分かってるわ!だから撃ち込みしながら未来みてんだろうが!!!黙っとけマリィー!」


 近距離用の散弾が空を穿つが、しかしそのダメージを受けた様子はない。


……もしかして、こいつガチで非物質系の悪魔なのか?

だとしたらクソめんどくせぇぞ。いや、さっきの臨界砲は効いていたから、核だけ吹雪の中のどっかに存在してそれ以外はただの異能なのかもしれないな。


しかし、その場合、本当に勝てる気がしないぞ。


仮に核のある物質系だったとしても、常に発生している吹雪の異能を取っ払ってどこかに有るはずの核を壊すとか、どんな無理ゲーだよ。死ぬだろ吹雪に塗れてよ。


───しかもだ、その直感を裏ずけるように、マリーやらスゥハやら俺の死ぬ未来が消えないのだ。


ちょっとでも道を間違えば次の瞬間には死んでいる。

周囲の人間が飛来物によって死ぬ未来、俺が氷塊に押しつぶされて死ぬ未来、マリーが吹き飛ばされ動かなくなっている未来、臨界砲の誤爆によってスゥハ共々爆散し、更に最悪な事にあちらだけが生き残る未来。


どれも、今のところ既でで回避した失敗ルートだった。


『たいちょー、次の臨界砲どうしますー?一応あと二発ありますけどー』


「『使うな!!!お前さっき俺ら殺しかけただろうが!!危なかったんだからな!?マリー担いで走ってなかったら死んでたぞ!!!?飛来物に当たって!!!』」


「『あたし、盾みたいに吹っ飛んできた氷塊とぶつかったんすけど……痛かった……』」


『ははははは、おつっすー。

でも、ここに来る前の部隊会議の中で、予め臨界砲撃つ算段は話してたんでー。それを寸前まで予知出来なかった隊長が大体悪いっすよねー?はい論破〜。』


 クソッ、こいつ、まじで機関員として優秀じゃなかったらさっさと首切ってたのに……!!!

なんでこんなチャランポランな奴が、兵器の扱いのスペシャリストやってんだ!?第一保護区の科学学会の野郎共はほんとうにキショすぎるッ……!!!


「っ、とッ……!そんな事考えてる場合じゃねぇ!!

マリー、盾構えろ!次来るぞ次!」


「ふぇえええ……!?もう無理、マジ無理!!!?盾もボロボロで体もぐちゃぐちゃだよ!?心もね!?」


「そんな事言えてる間は余裕あるってこった!

ほら、大人しく俺の前に出て、盾構えて攻撃防いで───……ッ、は……?」




そんな時だった。


俺の未来予知のビジョンに有り得ない光景が浮かび上がった。




「……マリー。逃げるぞ!撤退だ!急げッ!

『これより本隊A、撤退戦に移行するッ!援護求むッ!撤退戦の援護を!!』」



内心、爆焦りながら震える手で無線を入れた。


もはや聞こえてるか分からない。


『えー、たいちょー。どういうことっすかー?撤退は聞こえましたけどガビガビして な ───』


「え、隊長、何言ってんの!?

いきなり撤退戦って、何が見えて───?」


「吹雪ん奥みろっ!走りながらな!

それ見て残りたいなら残るといいッ!行くぞ!」


「吹雪の奥って………何が───……。

………ッ……!??」




そこに居たのは、大量の悪魔の群れだった。


それも10や20程度ではない。


100匹以上の犬の形をした悪魔の群れが、俺たち目掛けて一挙に走って来ていたのだ。



「ヒッ、た、隊長、なに、あッ……!?」


「見えたかマリー!?見えたなら走るぞッ!

まだ死にたくねぇだろうが!!俺も、お前も!!」


 マリーの手を引きながら走る。


考えていたのは早急な撤退と死にたくないという理想、そしてあれらをどうすればいなし、生きて帰れるのかという計画だけだった。


「『撤退、撤退……ッ!

全軍、A隊をカバーした後に全力で撤退ッ!この情報を持ち帰るぞッ!戦力が足りない!足りなさすぎるッ!』」


……もはや、討伐の文字は浮かばなかった。


甘く見ていたのだ。

俺も、翠も、爆炎も。


爆炎の言った通り、中隊規模の偵察隊が帰って来れている時点で、大隊三隊合同であれば相手方が大悪魔だったとしても勝てるだろうと高を括っていたのだ。


それが、ビジョンも直前まで見えない一寸先が死路だらけの大悪魔と交戦する理由を作って、あまつさえ他の悪魔───。

いや、恐らくは吹雪の大悪魔の罠であろう大群との撤退戦にまでもつれ込ませてしまったのだ。


中隊規模でも良いから、あと動ける駒が五隊は欲しい。


その位いないと、まず配下の犬悪魔の大群すら退けることは出来ないだろうと理解させられる凄惨な光景がそこには広がっていたのだ。


「隊長、これッ、あたしたち、逃げッ……」


「考えるな!今は逃げることと、その後のことだけ考えとけッ!道は俺が選ぶッ!安心しろッ!」


 もはや自分と近くにいるマリー以外の未来を読み取ることは出来なくなっていた。時間が足りなかった。


俺たちと、最前線で戦ってくれていた同隊のメンバー。

狂わしき獣達の数人の初期面子ですら、生きているかも分からない。


……クソッ、クソ、クソくそクソがッ!

肝心なところで役に立たねぇ異能なんて、持ってても意味ねぇよッ!!


「逃げる、げるぞ、絶対ッ……!俺は、俺たちは……!」


 そんなことを呟きながら手を引く俺の表情は、少しでも余裕があっただろうか。分からない。


ただ、マリーの他の隊のメンバーを思うような仕草やより迫ってくる死に対する緊張感が、その、手汗の滲んだ冷たい手のひらから伝わってきていたのだけは覚えていた。


過去にも、現在にも、未来にもこびり付くような感覚だった。


この記憶は、これから先の未来でも一生忘れることがないのだろう。この、足の絡まるような冷えていく手の温もりは、一生思い出として浮かび上がり首を絞めてくるのだろう。


俺は内心で自らの無力さに後悔しながら、そう、歯を食いしばりながら走っていたのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《キャラクター概要︰リャン=ロウ 》


『|狂わしき獣の宴団《フィス・イル=ビーストル》』の隊長であり、偵察隊結成から若くして大隊として成り上がった第一保護区期待の新風のエースである。


しかし、その出身はというと第一保護区外の中央大陸内の僻地であり、年端もいかない頃から斥候として強制的に雇われ整備されていない領域を駆けずり回っていた《身売り孤児》であったらしい。


自らを捨てた親の顔は知らない。

毎日毎夜、生きるために必死で走った。


そして彼はその過程で異能を得、同じく生き残っていた当時の同僚達と共に狂わしき獣の宴団を作り上げ、第一保護区へと奇跡の栄転を果たしたのだ。


《未来を観る生存本能》は、文字通り自分と仲間たちのために必死に危険地帯を走り回っていた、彼の生き残るという理想を体現した能力であるのかもしれない。


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