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種まき  作者: 山葵からし
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季節

 どうなってるんだと文句を言いたい。地球に。

 暑くなったり寒くなったり。おかげで毎日のように半袖長袖を行ったり来たりだ。落ち着いて衣替えも出来ない。

 外では長袖を着てるくせして、家に帰れば冷房を点けている。ちぐはぐもいいところだ。

 もうさっさと冬になってくれ!

 と、去年も今頃は同じことを言っていた。結局毎年こうなんだから、いい加減に学習しろよ私。

 夏服の半分と秋服の半分を交換して、より寒くなったら残しておいた夏服を冬服と交換すればいい。うん、天才。

 家訓として清書して壁に飾りたいところだが、生憎我が家は家賃4万6千円のワンルーム。和書の厳かな雰囲気がぶち壊しである。

 どうせなら和室庭付き一戸建てに引っ越したいな。その為にはたくさん働いてたくさん稼ぐか、さもなくば玉の輿を狙うしかない。

 20代後半にもなると段々と周りからの扱いが変わってくる。数年前まで優しかった課長は、今では新卒の女の子たちに夢中だ。退勤後の食事も誘われる回数がどんどん減ってきて、寂しくて最近は私から誘うばかりである。

 もうどうにもまともに恋愛できる気がしない。もし次に相手ができたとしたら、きっとその人と一生添い遂げることになりそう。

 だから相手を慎重に選ばないといけないのに、選べるほど相手がいなくなってしまった。おかしい。

 来年には三十路。もういよいよ後がない。

 頬を伝う一雫は、果たして焦りの冷や汗か。それとも己を憐れむ涙なのか。

 水滴と一緒に幸せまで零れ落ちてなきゃいいんだけど。

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