005 新たな出会い
前半アイシャ視点
後半は主人公に戻ります。
Side ~アイシャ~
私は暫しの間、白くて可愛い子がやった事を茫然と眺めていました。
ハクちゃんはとても可愛いです。
見た目が、というのも勿論ありますが、考えている事が良く顔に出るんです。
それは、今の姿になる前からそうでした。
この世界を見た時は目をキラキラとさせて、あちこち見ては溜息を漏らしていましたし。脳波を読み取っている話をした時は、嫌そうにしたり楽しそうにしたり胡散臭そうにしたりと……。そのコロコロと変わる表情は、見ているだけで楽しくなってしまい、これが人間なのかと感心もしました。私が『アイちゃん』、と言う度に嫌そうに反応するのもポイントが高いですね。
ついつい余計な事をしたくなって、私があれこれしても一々ツッコんでくれますし。口は悪いですが、私が何かしても嫌そうに怒るだけで、手を出す様な素振りも見せません。根はとても優しい方なんでしょう。今の可愛い姿になってしまったのは、我ながらナイスプレイですね。
そんなハクちゃんが魔法についてあれこれと検証し、それに満足した様に尻尾を振りながら頷いていました。とても可愛いです。そうしていると僅かの間、動きを止めました。何をしているのかな? 悪戯しようかな? と考えていたらハクちゃんが突然動き出します。
まだ何もしてませんよ! と思い体を固くしていると、それからの出来事は瞬く間の事でした。ハクちゃんがやたらと気合の入った動作をしたかと思うと、武技と魔術を複合し、発動したのです。
それは武技と魔術を合わせた、魔技と呼ばれる高等テクニックでした。他にも武技と武技を合わせた高等武技、魔術と魔術を合わせた高等魔術等も高等テクニックと呼ばれます。それら三種を総称して起源技術、何て呼ばれたりもするのです。
確かに、元々仕様として存在するテクニックであり、特段可笑しな事は有りません。そもそも、それを可能とするシステムも後々出て来るので、無理に出来る必要も有りませんが。当然、出来た方が選択肢は増えますし、威力も高いので有用なテクニックなんですけどね。
しかしそれはこの世界で長く過ごし、幾度となくスキルを使う事でスキルに慣れた結果、辿り着く物である筈だったのです。実際、ハクちゃんよりも一か月先行している一期組の人達ですら、漸く使える様になった方達が出て来た始めたばかりです。……それをこの人は、プレイを開始して数時間、……いえ、スキルを使い始めて十数分で辿り着いてしまったのです。
更にそれを、感情とイメージを高める事で強化して撃ち出す始末。そちらも仕様なので、可笑しくは有りません。何なら『折角脳波を読み取れるんだし、感情が高ぶった時に使った技が強くなるのはロマンだよね!』と言って、それを実装してしまう方が可笑しいのです。
ハクちゃんは、あの方と同じタイプの人なのでしょうか。
……近い気はしますね。
そんなテクニックをこの短時間で実行出来るなんて……、最早はっきり言ってアホです。理解出来ません。何故この短時間で最適解に辿り着いてしまうのか……。野生の感という奴なのでしょうか?もしや、ハクちゃんは現実でも獣人族の方なのでは?
この方は直感的に検証し、直感的に答えへと辿り着いた気がします。きっと自身の感覚や直感を、大事にされている方なのでしょう。我々AIでは、まだまだ辿り着けない部分ですね。実際、先程撃ち出した魔技のダメージは、それぞれの技術を合計した数値の凡そ五倍の数値でした。
……何ですか? これ。
それは今ハクちゃんが出せるであろう、最高の数値を余裕で超える値を叩き出したのです。……これ『獣爪術』と『格闘強化』スキルの『素手攻撃時に威力が上がる』効果が、獣爪術を介する事で魔法にまで乗ってますね。
……成程? だから五倍なんですね? ……これ結構ヤバいのでは?
感情豊かなハクちゃんは、この世界のシステムとも相性良いみたいですし……。
ま、まぁ! とはいえ! 実行するのに時間も掛かっていましたし、イメージを固めるのにも時間が掛かるのでしょう。まだまだ成功率も低く、実戦では使い物にはならないでしょうか『強爪! ウィンドスラッシュ!!』……ら、撃ちましたね、しかもさっきよりも早く。確かに一度出来れば二度目は楽でしょうが、もうコツを掴んだのでしょうか? やはり野生に生きてますね。
その後も何度となく練習し、幾度となく成功を繰り返しています。失敗する時も当然有りますが、その都度何か考え込む素振りを見せ、その度に精度が上がっている様に思います。感情の高ぶりによってダメージに振れが有る事にも気付いる様で、『ウィンドスラァァァッシュ!!』と何だか投げ槍気味に言っていたのには少し笑いました。
今では最早、時間を掛ける事無く連発する始末。SPとMPの消費が無い、チュートリアルだからこそ出来る芸当ですね。大抵の方は早くゲームを始めたいらしく、少し動きを確認するとさっさと旅立っていたのですが。今も他の二期組の方はさっさと旅立っていますし。サービス開始直後の一期組では、誰よりも先行したい思いも有ったんでしょうね。それにしてもあの方、この世界への適応率高過ぎじゃないでしょうか?
私は今もなお、楽しそうに笑いながら練習しているハクちゃんを眺めます。その耳はピンと立ち、尻尾はブンブンと勢い良く振られ、とても可愛らしいです。一応上に報告した方が良い様な気もしますが……、まぁ別に良いですね! 可愛いから! 別に何も問題無いです! ワタシハ、ワルクネェ!
私は考えるのを止め、いつまでも練習を続けるハクちゃんを見守る事にします。失敗すれば悔しそうに顔を歪め、成功すれば嬉しそうに喜びを露にする、とても楽しそうにこの世界を満喫しているハクちゃん。そんな、とても人間らしいハクちゃんを、私はいつまでも眺めるのでした。
~Fin~
Side ~ハク~
いや! 終わんねぇから!!
……何の話だ? ……ま、まぁ良いか。
それよりも、何だか凄くアイシャに生暖かい目で見られている気がする……。お母んかな? 練習している途中でSPもMPも消費していない事に気付いたので、せっかくだから納得行くまで練習していたんだが……、気付いたらアイシャが微笑みながらこちらを見ていた。少し気恥ずかしいが、まぁ良い。
お陰で色々な事が解った。
試しに、何も考えずに強爪とウィンドスラッシュを使っても、単純に別々に発動しただけだった。また上手く行った時でも、風の刃によって出来る地面の傷にも差が有った。イメージだけ固めて、普通にやっても傷が浅かったのだ。取り敢えず思い切り叫びながらやった時に、アイシャが吹き出したのは絶対に忘れない。
それでも、その時に出来た傷は最初に撃った物には劣るが、深く太く刻まれていた。ただ、大声で叫べば良い訳でも無く、「やるぞ!」という気合が必要な様だ。最初の時は出来るかどうかワクワクしていたのもあって、かなり気合が入っていたんだろう。
その後も練習を続け、取り敢えず発動させる事は問題無くなったが、威力の上昇については常に維持する事は出来なかった。というか単純に疲れるのだ。強い想い、という物を維持するのは思いの外エネルギーが要るらしい。ここぞと言う時だけにしないと集中力が切れそうだ。因みに、地面の傷は割とすぐに消えている。恐らく見えない壁やSPMPと同じで、キャラメイク中だからだろう。
「ふぅ、取り敢えずはこんなもんかな」
「やっと満足しましたか。結構長かったですね~」
俺が満足して呟くと、それまで黙って見ていたアイシャが話し掛けて来る。
「中々居ませんよ? ここでこんなに練習する方は」
「そうなのか? 折角練習し放題なのに、勿体無いな」
「やっぱり、皆さん早く冒険したいみたいですよ~。今も二期組の人達はどんどんと旅に出てますし。他にも生産活動メインの人や、ただ観光気分で来られる方もいますからね~。かなりリアルな世界なので、戦う以外にも現実で出来ない事をしに来る人は多いみたいですよ~」
「成程、そういう人も居るのか」
これだけリアルな世界なんだから、確かに色々と出来る事も多いだろう。寧ろ魔法が有る分、現実より出来る事は遥かに多い。現実には作れない物だって作れる事だろう。そう考えると、いつか生産スキルに手を出すのも楽しいかもな。
練習に満足し、一息吐きながら尻尾をゆらゆらしているとアイシャが話しを進める。
「じゃあ練習も終わったみたいですし、最後に一つ、大事な話をしましょう」
真面目な雰囲気になったアイシャを見て、俺も居住まいを正し話しを聞く姿勢を整える。
「ハクちゃん、……口調を変えませんか?」
「何言ってんだお前」
真面目な顔して、首を掲げながらアホな事を宣うポンコツAIに、俺の姿勢は一瞬で崩れる。真面目に聞いて損したわ。
「だって! ハクちゃんはこんなにも可愛いのに! 今の口の悪さは似合いませんよ!」
「マジで何言ってんだお前。なんだぁ、やんのかぁ?」
おうおう、喧嘩かぁ? 俺の練習の成果が火を噴くZE!
「それですよ! それ! お前~とか、やんのかぁ~とか! どこのヤンキーですか! 可愛いハクちゃんに謝って下さい! 鏡に向かって謝って! アイちゃんにも謝って!」
「お前には謝らん。って出すな出すな、鏡を出すな。そもそも、演じなくて良いって言ったのはお前だろうに」
「それはそれです!」
「またそれかよ。この自由人が!」
本当に鏡出しやがったよ、こいつ……。
出て来た鏡を俺は何とはなしに眺める。
まぁ確かに? この子が口悪いのは無い気もするけど? それに女の子のアバターでやっているのを、余り知り合いに知られたくは無い。このゲームリアルだし……、色んな意味でヤバい気がするのだ。そういう意味でも口調を変える、というのは身バレを防ぐ効果が期待出来るだろう。
でもなぁ~、女の子の振りはしたく無いしなぁ~。
……いっそネタに走るか? お嬢様口調とか?
ブチのめしますわよぉ~! お~っほっほっほ!♪ とか言うの?
ちょっと楽しそうだけど……、無いな。それをずっと続けるのは無い。
少し考え込みながらアイシャを見ると、期待する様にキラキラとした目でこちらを見ている。……全く。……こいつは。そう思いながらも、俺の尻尾はゆらゆらと揺れていた。
「では、こんな感じならどうじゃ? じじぃ口調なら、大分受ける印象も柔らかくなると思うんじゃが……。それにこれなら、中身が女の子とは思わんじゃろう。周りからも勘違いされ難い筈じゃ」
「良いですね! 大分可愛らしくなったと思います!♪」
下手に中身も女の子と勘違いされると気不味いからな。
「全く……。お主には振り回されっぱなしじゃなぁ」
「お主! 凄く可愛いです!♪」
ああ~、お前って言われるのが嫌だったのか? 嫌がる人も案外居るからなぁ。そこが引っ掛かってたのかもしれん。悪い事したかな? まぁ良いか。別にポンコツだし。
もういっその事ロールプレイを楽しもうじゃないか!
じじぃキャラは強キャラって決まってんだ!
既に少し楽しくなってきた俺は、尻尾をフリフリ胸を張りながらアイシャの賛辞を受け入れる。そんなアホな事をしていると、何か巨大な影が頭上を通り抜けた。それは今居る場所に生えている大木の僅か上空を通った様で、巨体に見合った突風が辺りを駆け抜け、草木を激しく揺らす。
「な、なんじゃあ!?」
突然の事に動揺しつつも、風で乱れる白髪を右手で抑えながら影を視線で追う。それは、白に近い灰色をした巨大な岩の塊だった。その塊は丁度、視界の先に有る山々の尾根辺りで旋回する様に左の方へと飛んでいる所で、僅かの後にこちらへ向かって再度飛んで来る。
正面から見れば、岩の塊に見えたそれは大きな翼で羽搏きながら空を飛ぶ、巨大な一体のドラゴンだった。
「うおぉぉーー! ドラゴンじゃあーーーー!!」
みんな大好き! ドラゴン!
最初に遭遇する不思議生物がドラゴンさんだなんて! サービス良いな!
俺は尻尾を振りながら、テンション高くドラゴンを見ていた。だが兎に角サイズが馬鹿デカい、視界の端に映る家屋なんかは片足で軽く踏み潰せるだろう。その巨大なドラゴンは、こちらに近付くと一つ二つと翼を撃ち、姿勢を変える。それだけで辺りには突風が吹き荒れ、立っているのもやっとな状態だ。
そうして耐えていると、遂にドラゴンはその巨体で重い音を響かせながら地面へと降り立った。余りにも大きなその質量に、体が僅かに浮かび上がる感覚を覚える。そして、その龍はゆっくりとその雄大な体を横たえ、顔をこちらへと向けてきた。
見えない壁の向うに降り立った彼(彼女?)とは距離が有るにも拘わらず、俺の視界はその山の様な体で埋め尽くされていた。俺はそんな彼(両性?)の顔を見上げる。顔だけでちょっとした二階建ての家位は、有るんじゃないだろうか。
俺は今、憧れのその存在を五感で感じる事に、このゲームの魅力を再度実感していた。
ドラゴンらしい鱗なんかは生えていないが、自然その物の様な雄大で巨大な岩の体は呼吸する度に大きく動き、喉の辺りからはコロコロと唸り声の様な音が聞こえ、その振動は地面を伝い体に伝わっていた。肌となる岩同士は擦れ、軋む様な音を立てる。鼻から漏れた息はこちらの肌を撫で髪を乱し、草木は荒ぶり音楽を奏でていた。
それらの情報全てが、今目の前にドラゴンが居る事を伝えて来ている。
「でっっかいのぅ~、流石ドラゴンじゃ。これはイベントか? もしかして、此奴に乗って旅立つんじゃろうか?」
俺はワクワクしながらそう言って、指差しながらアイシャに尋ねるが、アイシャはポカンとした顔で首を振りドラゴンに話し掛けた。
「いえ、そうでは無いんですけど……。何してるんですか? ガイアルドさん」
その問いに、彼(名前的に恐らく)は重く低く、良く響く渋い声で言葉を話す。
「随分と時間が掛かっている上、何か面白い事になっている様なのでな、少し様子を見に来たのだ」
「あなたも物好きですね~」
彼(もう彼で良いや)は泰然とした様子で、アイシャの問いに揚々と答える。その答えに、アイシャは呆れた様子を見せた。
「其処な小さき者は、新たな来訪者であろう? にも拘らず、既に魔技を使い熟すとは、実に面白き存在だ。一度、顔を見ておこうと参ったまでよ。
――新たなる竜よ。我は七天龍が三、天璣龍ガイアルドである」
てんき? てんきって天気か?(×違う)
気候を統べる的な??(×全然違う)
岩の体から地属性だと思っていたが、(〇正解!)
どうやらもっと大いなる存在なのかも知れない。(◎大正解!!)
真っ直ぐにこちらに視線を合わせ、威風堂々名乗りを上げる天気(×天璣)龍ガイアルド。その名乗りを受け、こちらも堂々と胸を張り名乗り返す。尻尾ブンブン。
「うむ、竜とはワシの事かの。地球とはその身に恥じぬ良き名じゃ。ワシに大層な名など無い! ただのハクじゃ! じゃが何れ! 全てを打ち倒す者である!」
言うだけはタダ!
俺は早速ロールプレイを楽しむ事にする。その気持ちを表す様に尻尾はブンブンと振られ続けた。その言葉を受け、彼はニヤリと笑い言葉を口にする。岩で出来た顔なのに、随分と表情豊かな龍だな。
「ほほぅ……。それはつまり、この天璣龍をも打ち倒すという事か。小さき者にしては、大きな事を言う。だが、妄言も度が過ぎれば、ただの愚か者であるぞ?」
「かっかっか! ワシを愚かと言うか! ならば、ワシが真に愚かかどうか、試してみようぞ!」
「ええー……、何か急に始まったんですけど……。あと、ハクちゃんは割と愚かだと思います」
煩いよ! ポンコツAI! 折角、相手が乗ってくれているというのにノリの悪い奴だ!
俺はノリの悪い奴を無視して、ガイアルドへ向けて走り出す。距離はそう遠くない、最早、時間は掛けられない。イメージするのは常に最強の自b……間違えた、最初の一撃。あれが一番強かったはずだ。何度となく練習する中で試していた事があった。だが結局、ただの一度も成功しなかったそれ。この世界ではイメージが鍵になる。出来ると信じれば出来る事はかなり多い筈だ。
言葉にするのも、頭で思い描く事も、脳波を読み取って反映するこの世界ではどちらも同じ筈。そして、多くの作品で『無詠唱』と呼ばれ、数多く存在するそれが、この世界で実装されてないとは思えない!
これで、出来なきゃマジで愚か者だ!
やれば出来る! 絶対出来る! 頼むから出来てくれ!
そう思いながら俺はイメージを強くする。次第に鮮明になるそのイメージと共に、ガイアルドの顔を目掛けて地を踏み空へと飛び上がった。その瞬間、引き絞った俺の右腕には強い光と風を纏った翡翠色の五本の刃がその姿を現す。
「「はぁ!?」」
驚いた様な二つの声を聴き流しながら、俺は更に気合を入れる。目の前に有る巨大な顔には驚き見開いたガイアルドの大きな瞳が見えた。その顔を眺めながら、成功を確信した俺はニヤリと笑いその力に新たな名を与える。
『風刃爪!!!』
その名を受け、刃は更に強く! その輝きで辺りを照らし出す!
刃から放たれる風は、目の前の龍の羽搏きに負けるとも劣らない!
渾身の想いを込めて、全てを断ち切れと刃を振り下ろした!
「オ゛ラ゛ァァァァーー!!!」
そうすれば、2mを超える翡翠色の光の刃はガイアルドへと向かい飛翔する。
それは見えない壁にぶつかっても尚、光と風を撒き散らし彼方に届けと唸りを上げる!
「いけえぇぇぇーー!!!」
着地した俺は力の限り叫んだ!
砲丸投げだって投げた後叫ぶだろ! 気合だーーー!!
まるでその言葉を受け取ったかの様に、刃は一際強く光と風を放ち辺りに暴風が駆け巡る。見えない壁はまるで悲鳴を上げる様に軋みを上げ、景色を歪ませながらも役目を果せと耐え忍ぶ。僅かな均衡の後、結局壁はその暴威に耐え切る事は叶わず、硝子が割れる様な大きな破砕音と共に、刃は遂に壁を砕いた。
壁を砕いた刃は、ピシリという小さな音と共にガイアルドの傍を駆け抜けると、辺りには恐ろしくなる程の静けさが舞い戻る。ガイアルドの顔には驚き見開かれた大きな瞳と、顔の横に小さな一本の真新しい傷が出来ていた。
「いよっっしゃーーーー!」
俺は右手の爪を高らかに掲げ、勝鬨を上げる。
俺は自分に勝ったんだ! 愚か者にならずにすんだ!
俺が一人、ひゃっほぃと喜び燥ぐ様をまたもや茫然と眺めるアイシャ。
しかし今度は一人ではなく、傍らには大きな一体の龍もそこに加わる事になるのだった。
ハ「ひゃっほぃ!♪」
ア「…………( ゜Д゜ )マタカヨ」
ガ「…………( ゜Д゜ )ナニコレ」