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現在過去未来

過去の半分は妄想の過去ですが

昼休みの教室。

自分の席で何か勉強している ゆたかの隣に椅子を並べ、肩にもたれると言うか、脇の下に挟まるようにして若葉が寝ている。


「邪魔じゃ無いの?」

エリナが問いかける。

「いや、手持ち無沙汰だから勉強してるだけなんで…」


「若葉ちゃんってけっこうよく寝てるよね」

机の影から覗くように もかが話しかける。

「本人曰く小学三年生で成長が止まったから、小学三年生の体力しかない、だそうだ」

「私とそんなに変わらない気もするけど…」

「御手洗さんは身長もだけど薄いと思いますわ」

椎名が指摘する。


「薄い…」


「それはそうと、随分と懐いてるよね。どうやって手懐けたの?」

「猫か」


「きっと前世は護国の聖女と、呪われた魔女だったのですわ」

「なろう系かぁ」

「それだったら、2人とも前世は男だったに一票」

「…否定できないのが悔しい」

「普通に前世で恋人だったとか言うのは出ないんだ」

「自分で言うのもなんだけど、なさそう」


「ん?」

若葉が目を覚ました。

「おはよう」

「おはようございます」

「おは」

「起きた? はいお水」

「ん」

ゆたかがどこからか出したペットボトルを渡す。

両手で持って飲む姿が意外と可愛い。


「若葉ちゃんはなんでこんなに ゆたかちゃんに懐いてるのかなって話をしてました」

「そりゃもう、この適度に引き締まった身体とやわらかおっぱいが気持ち良いから」

「身体目当てか〜」

「ゆたかだって常にお持ち帰りを狙ってるじゃん」

「私は別に一緒にいたいだけですが」

そう言いつつも距離が変に近い。

「これはやっぱ魔法とか呪いの類なのでは」

「そんな気がしますわ」


「もううちの子になろうって言ってるんだけど、承諾してくれなくて」

「普通しない」

「そうかなぁ」

「まあ、これから受験ですし、それ終わってからの方が良いんじゃ無いですか? 女の子同士なら別にシェアルームとか言い張れば世間体も悪く無いですし」


「受験?」


「そう言う話し、した覚えがないけど…」

「私はしないよ。高卒」

「え?」

「ゆたかの受験の手伝いとか必要ならするけど、どのみち同じ大学は無理だろ、私には」

「ゆたかさんですと、体育系か教育学部ですかね。スポーツ万能で教えるのも上手いですし」

「え? あれ?」

「若葉ちゃんに誘導されている ゆたかであった」

エリナがナレーション風に呟く。


「別に誘導した覚えはないけど、なんかしら道筋はできた方が良いかなとは思ってた」

「そんな担任教師みたいなことを言う女子高生も珍しいよ…」

「え?え?え? じゃ、大学行っている間はどうなっちゃうの?」

「ん〜、別に何かする予定もないし、学校行っている間以外はずっと一緒に居れるようにしても良いし」

「じゃそれで」

「早いな」

「即解決」



進路の話とか私には分からんので、想像以上に広がらなかった

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