若葉ちゃん
若葉ちゃんサイド。
エリナの苗字や他の子の名前が思いつきません…
「若葉ちゃんはレズなの?」
授業が終わり荷物を片付けていると机の前からちょっと頭を出して尋ねられる。
「ちょっ、ばか」
姫カットの狐っぽい子が、最初に話しかけてきた狸っぽいボブカットの子を羽交い締めにする。
「ご、ごめんなさいね」
「えっと、どの話かな?」
えー、否定しないんですかー!
狐っぽい子がニヤニヤしている気がする。
そう、気がする、なのだ。おそらく他の人には違いが分からないだろう。
「昨日、バスケ部の人を振ったと言う噂を聞いたんだけど」
「…それでレズ?」
「あー、あれなー」
「御手洗さん、好きです、俺と付き合ってください」
相手は180cm超えてるのでは無いかと言う長身で細マッチョだ。
対する若葉は痩せ気味の140cm、見上げるのがしんどいほどの身長差だった。
0.00秒
えーと、誰だっけ、こいつ。会ったことあったかな。つか罰ゲームか何かかなぁ。下手な対応して面倒なことになったら嫌だなぁ。ガチだったとして、こんなのとセックスしたらしにそうだなぁ。つか告られただけでいきなりセックスの心配とか欲求不満かよって話か。いやでも、こんな元気そうな男子高校生が女と付き合ってセックスしないってあり得るんだろうか。…そもそも男と付き合うとかめんどくさいな。付き合うなら、ゆたかみたいな全部分かってくれてるやつが良いなぁ。どうしてるかな。この学校も受かってたはずなのに家の事情とかで別の学校に行っちゃうとか…
0.02秒
「ごめん、私、彼女いるから」
「え?彼女、ですか? もしかして女の人しか好きにならないタイプですか?」
「あー、気にしてなかった。別にそう言うことでも無いと思うわ」
「なんか、カッコいいですね、やっぱり」
「やっぱり?」
「分かりました、俺もいつか御手洗さんに選ばれる様な人間に成れる様に頑張ります」
「ん? 良く分からないけど、まあ、がんばれ」
「どうした、若葉ちゃん。ゆたかちゃん居なくて寂しい?」
金髪碧眼の少女が後ろから頭を抱く様に絡んできた。
「あ、金星人」
「ちょっ」
またヘッドロックされている。
「おい、金星人、正体がバレてるぞ」
「まって、いつから私金星人になったの?」
エリナは、まあなんだ、漫画とかに良く出てくるスーパー女子高生だ(雑)
母方の祖母以外ヨーロッパのどこだかの国の人らしく、都合のいいところだけ日本人っぽい西洋人だ。
「つい、めんどくさくて彼女とか言っちゃったが」
「んー、ゆたかちゃんが若葉ちゃんの彼女なのは間違いじゃ無いと思うけど」
なんか楽しそうに笑っている。本気なのか冗談なのか。
「…」
余談
それは入部届を出そうかどうしようか迷っていたある日の事だった。
廊下を歩いているとある教室から声が聞こえてきた。
「部活の見学付き合ってよ」
「えー、やだよー」
みたいなやりとりをしている様だったのでついつい聞いてしまった。
すると後からもう1人が話しかけてた。
「漫画やアニメでは定番だけど、興味ない人を部活に引き込むのは辞めた方が良い」
「え?っと、御手洗さん?」
「君はこれから同じ趣味の人間と好きなことをするために部活に入るよね?」
「うん」
「それでもし、君が他の部員と意気投合したら、それで、自分たちにしか分からない話で盛り上がってたら、あまり興味ない人はどうなると思う?」
「え、えっと、でも、教えるよ。うん」
「初めから同じ趣味の子と話す方が楽しいと思うよ」
「それは、うーん」
「ほら、もたもたしてると時間がもったいないよ。学生の3年とかあっという間だ。部活の人たちにグループが出来ちゃったら入りにくくなるし」
「う、うん、そうかな」
「部活が忙しくなったからって仲間外れにしたりしないから、な」
はじめに誘われていた子に同意を求める。
「うん、大丈夫、仲間外れとかしないよ」
「せ、せめて部室の前まで付き合って〜」
「へいへい」
「なんか、かっこいいな。めっちゃ小さいけど…」
なんかこう、若葉ちゃんが良いこと言う様な話にしたかったけど、私の頭ではこんなもんしか出てこなかった