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若葉ちゃんと洋服

高校での5人組を想定して書いたので高2の夏くらいかな。

あえて誰が喋ってるのかよく分からん感じにしたので、5人居るか分からんくても平気です(オ

セミがジクジク鳴いている。

日本では夏といえばセミが鳴いているイメージがあるが、セミが生息しているエリアはそんなに広くないらしく、外国人が日本のアニメを見て、このノイズは何かと問合せしたりするらしい。


ネット配信の雨の音とかノイズにしか聞こえない時があるから、必ずしもセミの声がどうとかではないかもしれない。

そんな事を考えつつ、ゆたかは夏の日差しに皮膚がチリチリするのを感じながら住宅街を歩いてとある邸宅にたどり着く。


かなりの豪邸だが ゆたかの家もそうとうデカいので、特に気にせず呼び鈴を押す。

「入って入って〜」

インターフォンからエリナの声。


玄関まで行くとエリナが出迎えた。

「いらっしゃーい。ってあからさまに不機嫌ね」

そう言いつつ嬉しそうにしている。

「別に…」


ゆたかは若葉と小学校からの付き合い、いわゆる幼なじみであるエリナの事がちょっと面白くない。

ではなぜ、エリナのうちまで遊びに来ているかといえば。


「ういー」


後から来た若葉が後ろにいた。

ダボダボのチュニックに七分丈のパンツ、に見えるがサイズが有ってないだけ、と言うラフな格好だ。

もともと衣服には頓着しない方だとは思っていたが、明らかに自分の服ですらなさそうだ。


「若葉ちゃんもおいすー」



「今日はなんでここなの?」

「ゆたかやエリナの家にはエアコンがあるから快適かなーて」

「あー、若葉ちゃんの部屋はウォークインクローゼットだもんね」

「いや、部屋だから」

「ゆうて、うちのクローゼットにはエアコンあるけどな」

「マジか」

「私の家は和風建築平屋建てなので、洋風の家は緊張しますわ」

「うちはアパートだから広くてびっくりした」

「あ、狭い家仲間居た」


 若葉ちゃんの家は広いとか狭いとか以前の問題が、とか言わないけど


「んで、今日は何すんの?」

「あれ? 若葉ちゃんが集めたんじゃないの?」


急にエリナが立ち上がる。

「本日は若葉ちゃん着せ替え大会します」

「何?」

とっさに逃げようとする若葉を ゆたかがガッチリホールドする。

普段クールなイメージのある ゆたかの目がキラキラ輝いている。

「と言うか、言ってくれれば持ってきたのに」

「いや、良いから、そう言うの」

若葉がもがくがびくともしない。


「私の着れなくなった服だけでも相当あるのよ」

今着ている服も、胸のあたりがはち切れそうだ。

「…」「…」


「とりあえずどの辺?」

「こっちにまとめてあるやつ」

「色々ございますね」

「たぶん、小学生の頃に着てたやつもいけるんじゃないかと思うんだけどどうかな」

「サイズ的には余裕じゃね?」


「…」

諦めたのか若葉がおとなしくなってしまった。

服を脱ぐと結構えぐい傷跡とかあるし、右腕は肩から手首の辺りまでマダラなシミになっているので一瞬静かになる。


「うん、このぐらいならごまかせるから、ノースリーブとかも挑戦してみない?」

「まじか…」


可愛い系を中心に、大人しめなものまで様々なものを、まさに着せ替えさせられる。

「もっとコスプレっぽいのはないの?」

「いや、ほんと勘弁して」



帰り道、服がたくさん入った紙袋を抱えてホクホク顔で歩く。ゆたかが。

「こんど、これ着て出かけようね」

「暑いのはヤダ」

「早く涼しくならないかなぁ」

「まだ、夏は始まったばかりだよ」

ひぐらしが鳴いている。


「てゆーか、涼しくなったら涼しくなった時期っぽい服を用意しないと」

ゆたかの鼻息が荒くて怖い。


「次は ゆたかのファッションショーな」

「えっ」

書いた本人がファッションに興味ないので、他人に服を着せる喜びとか分からんのですが、たぶん楽しい。たぶん

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