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魔法少女の好敵手

作者: ハイル

「天がさけぶ、地がさけぶ、悪をくじけとワタシを呼ぶ!!」

遥か上空、月を背にナントカライダーの様にポーズを決めている様だ。

「月より来たれし月の使者!!」

どうやら月から来た人らしい。異界じみているのはそういうことなのだろう。

そしてナントカ戦隊の様にポーズを決めなおしてる様だ。

「仮面の騎士マスカレードが!!」

仮面の騎士”仮面舞踏会”って意味被ってない?おかしくない?

そしてまたポーズ変えるのか。

「月に変わって成敗致す!!」

セーラーナントカの様に決めポーズ。まあ月の使者だからだろう。

「月の無い晩だけでは無いわよ!!」

そう言った後、銀髪なナイスバディのお姉さん(多分20歳は超えてる)が遥か上空から、








敵の近くの岩へと








華麗に









頭から突っ込んだ。



土煙がモウモウと上がっている。

「なあマリモ。私は帰っちゃ駄目かな?」

私は緑色で球体の生物なまものな相棒マリモに話しかける。

「多分駄目なんじゃないかな?」

正直何なのか理解できない。



今回戦っていた敵(やたらにデカイ石の化け物、ロックマンと命名)も呆然としている様子だ。


暫らくして土煙がおさまると頭から腰の位置まで地面に垂直に埋まっている自称”月の使者”が見える。


「こ……これは、犬神家!!」


そう、その様は「波立つ水面から突き出た足」というイメージにピッタリ。

まさに第一の殺害シーン。

どちらかというと「月を背に岩盤から突き出た足」であるのだが。




しかしこれって普通に即死レベルの衝撃が発生しないとこんなに埋まらないと思うが

「なあマリモ、そう思わないか?」

と質問してみたら、珍しくマリモは少し考えてからこう答えた。

「そうするとマスクはスケキヨとかけてたんじゃないの?」


質問とは違うがマリモにしては捻った事を言ったので

「ふむ、中々に良い回答だな。マリモにしてはやるな。」

褒めてサムズアップしておく。相変らず嫌そうな表情をする。



「褒められても嬉しくないよ。」

マリモはツンデレの素質がある。



と、あほな事をやってると、ようやくロックマンが現状を理解したのか犬神家(自称”月の使者”、最早生きてるとは思わないので第一印象で名づけた)から視線を外し、再度こちらを狙ってきた。こちらというか主にマリモの方。


このロックマンは自らの肉体を弾にして飛ばしてくる技ロックバスター(唯の岩石投げみたいなものだが、折角なので命名)でチクチク攻撃してくるのだ。主にマリモの方に。


さっきから攻撃しても周りの土から体を再生させるので全く進展が無いまま攻撃をかわすだけの戦いが続いている。モチロン、かわし続けてるのはマリモだ。




「だぁ!!もう!!なんでボクばっかり狙ってくるのさ」

必死に敵の攻撃をかわしながら私に話しかけてくる。

その質問に対し、ゆっくりと答えてやる。

「うむ、実はだね。前回のテツオの件で一つ考えてだね。魔法が何でも有りな感じがしたのでだね。少し実験をしてみたのだよ。」

ロックバスターをかわし続けるマリモはあまり話を聞いていないようだ。

「ソレでだね。まず前回は私が攻撃されることが多かったのでこれを改善しようと考えたわけだ。」

ロックバスターの連射を華麗にかわし続けるマリモ。運動性以外に高いな、宙に浮いてる毛玉の癖に。

「なぜ攻撃されるか。これは単純な事だ、敵と認識されているからだ。敵に認識されるとはどういうことか。それは相手に存在を確認されるという事だ。」

ロックバスターの連射はやめて一つ大きな弾を作り始めた。チャージショットですな。

「そういうことで、今私はマリモ以外には全く認識されないステルス迷彩な感じになってます。ちなみにバリアは張っているので岩石如きでは傷一つ付かない状態なので安心してくれ。」

ニコヤカにマリモに話しかける。

「あ、あ、あ安心してくれじゃないよ!!き、き、キミって奴はどこまでヒドイ奴なんだよ、ボクにバリアは張ってくれないの?!」

どうやら怒ってるようだ。心の狭いマリモだ。おお、チャージショットが溜まったようだ。

マリモは私との会話で気付いてないようだけど投げの動作に入ってる。


「私はひどくないよ。だってほらマリモ、敵を見ろよ。」

マリモが敵を見ると、今まさに眼前にはチャージショットが!!

思わず硬直して目を閉じるマリモ。



そして、目の前で砕け散るチャージショット。

「ほら、始めからバリアはマリモにも付いてるから安心したまえ。」

全く無傷な私とマリモ。ただしマリモは地面に落ちて気絶している。そんなマリモをみつつ

「これで魔法の国ではエリートだって言うのだから魔法の国ってのは存外平和なのかね」

と独り言をつぶやく。


ロックマンは周りの土や岩を自分の肉体に変える存在のようだ。岩と言ってもある程度のサイズまで。現にあの犬神家はまだ岩に刺さったままだ。(説明超適当)

そして今、私の周りには土や岩があるが、ロックマンの周りには大きな岩と硬い岩盤しかない状態へとなった事を確認できた私が攻撃しないわけが無い。という事で攻撃した。


魔法少女は”攻撃する”と決めた時には、もうすでに攻撃している。つまり魔法少女には”攻撃した”が正しい。


などとイタリアンなマフィアの名言を思い出しつつロックマンを爆破。

強靭無敵最強。

「粉砕!玉砕!大喝采!!」

思えばあの社長は真性のキチだ。








「戦闘終了後、起きたマリモに怒られましたマル」

「そりゃ、怒るよ。最初からバリアの件を言っておいてくれればいいのに……」

まあ、後で聞いてあげるとしよう。

「愚痴は後で聞くから、もう帰ろうマリモ。私は明日仕事があるのだよ。」



ゆけゆけ魔法少女。頑張れ魔法少女。

世界の平和はキミの手にかかっている。

そして山本真介(元22歳の男性だった魔法少女)は今日も出社する。


「あ!……犬神家(岩に突き刺さった人)忘れてた、まあ放っておいてもいいだろ」

戦闘描写というか状況描写がされてないので一部オカシイ。ちなみにロックマンは再生がうざかった為、足を凍らせて動きを封じた後に、距離をとってチクチクと攻撃と足止めを繰り返して戦ってました。その途中の乱入者の口上から物語が始まってます。ちなみに犬神家さんはステルスな魔法のため主人公が見えてませんでした。マリモは小さくて見えてませんでした。つまり誰も居なくとも口上かまして登場する痛い方です。

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