皆仮面を被ってる
この世界は、仮面出てきている。皆が笑顔の仮面を被り、皆が本当の心を隠して生きている
これは
そんな世界で、仮面をかぶれなかった少年のお話
「おはよう」
いつも通り学校に行って、仮面を被ったみんなと挨拶をする
「「おはよう」」
みんなの声が帰ってきて、僕は今日も心底がっかりする
「今日も素敵な仮面だね。」
そう、誰にも聞こえないように呟いて、席に着く
僕は仮面が被れない
皆が当たり前にするその時にあった顔が、できない
皆が泣いていようと悲しくなければ悲しくない
皆が笑っていようと楽しくないから笑えない
皆には欠陥がある、なんて言われる
欠陥のある人は、大人になったらすぐに殺されるらしい
だから僕は、直さなきゃいけないらしい
「おはよう皆、今日も元気だね…ひとりを除いて」
そう、先生の声が聞こえて頭を上げる、勿論笑顔を取り繕うとするが僕は疲れた表情のままだ
「げ、元気ですよ、僕は」
そう嘘をついてみるけれど、ニコニコと笑ったままの先生はこっちを向いて、いつも通りの一言をかける
「嘘をつくな。欠陥品」
「…ごめんなさい。」
そう謝って終わるのが、毎日のことだ。
―嘘をついてるのは、皆の方なのにね―
この作品については冒頭部分のみ作った作品だったので続くかわかりませんが気になるという方が増えた時には進めていこうかと思っています