第8話
まず私が重きを置いてとりかかったのは、魔法の訓練とステータス閲覧のレベル上げ。6歳の誕生日には教会で自分のスキルやギフト、称号を見ることが出来る。私の場合、気を失って測定できなかったため特例で7歳の誕生日の日にもう1度教会で測定をするそう。そしてそこで大事になってくるのが、私のこの異常ともいえるステータス。女神さまが奮発しすぎたせいで恐ろしいことになっていてこれが国にばれたら国を出ることは出来なくなることぐらいは容易に想像できる。
ということで、この1年間頑張ってきた結果がこの私の今のステータス。
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名前:エレナ・ハレス
年齢:6歳
ジョブ:伯爵令嬢(Lv.6)
状態:正常
所持スキル
・火属性魔法(Lv.2)
・水属性魔法(Lv.5)
・風属性魔法(Lv.4)
・土属性魔法(Lv.2)
・光属性魔法(Lv.5)
・闇属性魔法(Lv.1)
・精霊魔法(Lv.2)
・ステータス閲覧(Lv.4)
ギフト
・女神の加護
・ステータス閲覧
・全属性魔法の才能
・精霊魔法の才能
称号
・神の愛し子
・精霊の仲良しの友達
・魔女の器
・令嬢の鑑の器
・鑑定士の卵
・世界をかける少女
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まあまあ満足のいく結果となった。
1年前との比較で、変わったのが、魔法のレベルと、ステータス閲覧がスキルになったこと、称号が増えたこと。
世界をかける少女の称号は、この間、6つめの言語を学んでいるときに得れた称号。
そして、魔法は家にあった魔法書を読んで、お母様や新しくついてもらった魔法の先生に習いつつ、無駄に広いこの家の庭や町の外れにある森に行って練習したらこうなった。レベルに差があるのは単に私の好み。火は恐いし、土はパッとしない、けど、水と風を複合して作る氷の魔法は綺麗で最近の私のお気に入り、という感じ。ちなみに、闇属性魔法は、魔族が得意とする魔法なので人族が使うようではないとされ、魔法書が少なかったため1のまま。
そして最も今必要なステータス閲覧のスキル。1年前にウォルとジルのステータスを見た時にスキルとして出てきたんだと思う。さらに、それがスキルになったと同時に、鑑定士の卵の称号も得たみたい。ステータス閲覧は私だけの特権かと思っていたら、鑑定士というジョブがあるらしく、その修行を積んだ人は称号とスキルを得るらしい。このスキルのレベルはいろんなものを鑑定すると上がっていくし、レベルが上がると、ステータス閲覧のスキル持ちと対峙した時でも情報を隠すことが出来るようになるそう。だから、レベル上げをして、7歳の誕生日には教会の水晶をだまそうと思ってこれまで頑張ってきた。
明日は7歳の誕生日。私の腕の見せ所です。見事水晶をだまして、国をだまして、私は10歳になってこの国を飛び出してみせるわ!
教会で水晶に魔力を注ぐ際、隣に教会の鑑定士も一緒にいます。この鑑定士が才能のある子を協会と国に伝えます。ちなみに、光属性魔法のスキルがある人は、そこで教会にスカウトされ、聖職者の道へ半強制的に進まされます。魔法2属性持ちの人は普通は8歳から通う魔術師学校への特別入学推薦がこの時点でもらえ、3属性持ちは半強制的に入学させられます。といった風に、7歳の誕生日はエレナ的にはその後を左右しかねない危ないイベントなのです。