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かわいいコックさん企画部屋  作者: 霜水無


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2015年5月10日の活動報告より 今年の母の日は実用品にしたけど大変だー

水の一月、第二日曜日。

いよいよやって来ました、第二回「母の日」!

ドンドン、パフパフー!!




去年は手作りのカーネーションの花束をリィンママとリタママに贈ったんだよなー。

二人とも、それは大事に飾ってくれました。今でも常に綺麗に埃払いをしてお側に置いてくれている。

ママ達のそんな気持ちが逆に嬉しくもあり、自分の拙い出来の花束が恥ずかしくもあり、ちょっぴり申し訳無くもあり。


そんなこんなで、今年は少し実用的な物をお贈りしようと思います!







今年は余裕を持って発行された人気商品をきっちり調査した上で組まれたと言う母の日号の会報のプレゼント特集を参考に、リィンママとリタママがよく使うであろうモノを考えた結果。

リィンママにはエプロン、リタママにはストールを贈ろうかなーと決定。


仕事上がりにカラフさんに突撃してその旨相談してみたら、リィンママの分は素敵な余り布で最近人気構造だと言うエプロンのパーツをパパパッと作ってくれた。

後はチクチクと気長に下処理して縫い合わせます。


リタママのストールは私が買える物で選んで来て、それに刺繍とレースを付ける一工夫はどうかと提案して貰ったのでそれを採用。

早速カラフさんと敢えて二の集落の婦人洋品店に出向き、綺麗な花柄の赤いストールを入手。

更にはリィンママのエプロンにも少しレースと刺繍で飾ろうとその分も合わせて裁縫道具屋さんで刺繍糸とレースを購入。


デザインについては後日改めてという事でその日は解散しました。


そこから、再びの裁縫の日々。

エプロン縫うのも勿論大変だったんだけど…レースの取り付けと、何よりも刺繍が大変。


カラフさんに相談しつつ、出来るだけ簡単なデザインにしたものの何せ刺繍なんてまともにやった事無いです。練習だけでもかなりの時間を食い。

血の汚れなんかプレゼントには付けられない!


お陰で時間ギリギリ。

「子供の日」のチャンバラトーナメントの柏餅を作る時間が取れなくて、アルフ少年にヘルプを出す羽目に。

いや、アルフ少年に今後も作って貰う為って言う狙いも勿論あるにはあったんだけど、当日に全部作るなんて余裕の無い事をするつもりは本当は無かったんです。すみません。


ディルナンさん(オカン)がギリギリ許容できる範囲で睡眠時間を削り、どうにかこうにか「母の日」当日に完成ですよ。

いやー、間に合わないかもしれないって冷汗かいたわ。

お昼時にカラフさんがキレイに梱包する為に出来上がりの物を取りに来てくれた。

プロの目から見たら酷い出来だと思うのに、仕上がりを見て凄く褒めてくれた。

カラフさん、本当に良い人だー(泣)




夕飯時にはカラフさん協力の元無事に梱包されたプレゼントを用意でき、仕事を終えた所でヴィンセントさんが迎えに来てくれた。

この後の予定は先にリタママに渡して、それからリィンママにも渡して、今日はヴィンセントさん宅にお泊りして明日はお休み。


よーし、今回も頑張って渡すぞー!







「いらっしゃいませ」


営業中の「リタの酒場」の扉を開けると、カランコロンと言う涼やかな呼び鈴の音と共に出迎えの文句が響く。

比較的早い時間という事もあって、お客様がいるけど酷い酔っぱらいはいなさそう。


「あら、ユーリちゃん」

「こんばんはー。リタママいましゅか?」

「ママならユーリちゃんをお待ちかねよー」


近くにいたお姉さんに声を掛けられリタママの所在を確認すると、他のお姉さんが丁度リタママを呼んで来てくれた所だった。


「ユーリちゃん」

「リタママ、遅くなってゴメンしゃい」

「ユーリちゃんが顔を見せてくれただけで十分だよ。よく来てくれたね。…今日の保護者はヴィンセント隊長なのかい?」

「あい。今日はお泊りするのー」


入口脇にそっと立つヴィンセントさんを見て言うリタママに、ヴィンセントさんがそっと目礼する。


「ママ、あい、これどーぞ」

「まぁまぁ、今年も素敵なプレゼントを用意してくれたんだね。開けてもいいかしら?」

「あい」


早速プレゼントを開けるリタママに、他のお姉さん達も集まってくる。

そんな光景に、お客さんからも視線ががが。


『まぁ!』

「ストールでしゅ。…んと、お昼にでも使って貰えたら嬉しいですー」


お店で使ってくれなんて口が裂けても言えないけど、私服の時なら使って貰えるかなーと。

そんな事を思っていたら、徐に今肩に掛けていたお高そうなストールを外すリタママ。代わりに掛けちゃった!?


「……どうだい?」

『素敵です!』

「今年も素敵な宝物をありがとう、ユーリちゃん。大切に使わせて貰うよ」


あんぐり口を開いていると、リタママが今年も素敵な笑顔と共に両頬にキスをくれた。

ヤバい。こんな素敵な女性、マジで惚れるわ…。







リタママに無事に渡し終え、ヴィンセントさんと共にお家へ向かう。


「…リィンにも?」

「勿論よー。リィンママにはエプロンを用意しまちた」


楽しそうなヴィンセントさんの問い掛けに胸を張って答えると、ヴィンセントさんが微笑む。


「今日はユーリにリィンを取られそうだな」

「ルーにいしゃまもママにプレゼント準備してるって言ってたの」

「おや。そうなのか?」

「パパもお花用意してるでしょー?? 皆でママのお祝いなの」

「そうだな」


少しずつ近付く家に、ワクワク感が再び増していく。

ルートヴィヒ少年はもう帰ってるのかな?




「母の日」って、やっぱり素敵だ。

他の皆も、素敵な母の日になります様に。

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