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かわいいコックさん企画部屋  作者: 霜水無


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53/66

2015年5月5日の活動報告より 子供の日ってこんなので良いんだっけ?

今年もやって来ました、水の一月(五月)五日。

子供の日でございます!


そんな訳で朝から彼方此方に買い出しに行き、本日開催予定のチャンバラトーナメント参加賞の柏餅を作ってます。


「ユーリ、米粉蒸し終わったぞ」

「あい、ここに入れてくだしゃい」


助手は本日一緒に休みのアルフ少年。

何せ作る量は年々増える一方で、私一人じゃすぐには作れなくなっている。


いや、別の諸事情で時間的にも圧迫されておりまして。

そんなこんなで共同作業で作成しております!


濡らした大きなボールに練って蒸した米粉と砂糖、片栗粉を入れて麺棒で突き混ぜて。

冷めてきたらアルフ少年が頑張って手でまた捏ねる。

生地作りは結構な重労働です。


私はその間に作っておいた餡子を予定数分丸めて、柏の葉の準備。


生地と餡子が揃ったら二人でせっせと包餡して葉っぱを巻き付けていく。


「ユーリは美味いモンの為なら何処まででも突撃してくんだな…」


買い出しの光景を思い出したのか、アルフ少年が遠い目をする。


そうね。私も農作部隊に始まり、乾物屋さんは兎も角、飼料屋さんから製粉所まで、我ながらよく幅広く顔を繋いだもんだと思うの。


しかも皆様揃って超フレンドリー。

私の兄(仮)のアルフ少年という事もあって、最近の販売状況と新製品まで熱く語ってたわ。

それこそアルフ少年が微妙にドン引きする位に。

でも、私の転職勧誘にはビシッとお断りを入れていた。


「これでにーにも作れるねぇ」

「…うん、兄ちゃんに作らせる為に連れ回したな、コノヤロー」

「えへへー」


そんなこんなを話しながら、仕上げ。

微妙に生地だけ残ったので、餡子無しの柏餅もいくつか作ってみたり。


最後に香り付けに一、二分蒸して完成。


「餅だけでも美味いじゃねーか」

「おいちー」

「…くそぅ。また作れば良いんだろ、作れば」

「にーに、だーいしゅき」

「………………」


試食しつつ、何だかんだ言いつつも作ってくれる約束をするアルフ少年。

ソッポ向いても微妙に耳が赤いの丸見えですぜ、兄さんや。




さ、試作品も美味しく食べたし、この後のチャンバラトーナメントも頑張るぞ〜!




***************


すっかりお馴染みとなったチャンバラトーナメントは今年から親衛隊主催で事前登録制となりました。

対戦相手は登録時に引いて貰った籤でランダムに決定しております。


「やーやー、我こそはユーリなりー」

「ぐふぅっ!」


因みに私の一回戦の相手は何と親衛隊長のコーサさんだった。

名乗りを上げて紙の刀片手に突撃して行くと、何もしていないのにコーサさんが鼻を押さえて片膝をつく。


その隙に頭上の兜目掛けてポカスカ叩くと、コーサさんの兜がポロリと落ちた。


「勝ちなのー!」


刀を突き上げて勝利宣言すると、コーサさんが鼻血を噴き上げて倒れる。

何処に鼻血要素があるんだろうか。

解せぬ。


そして、今年も戦闘中(?)ずっと周囲に爆笑され続けていた。

何故だ。




今年一番の注目の一回戦は、何と言ってもアルフ少年対イオ少年。


「やんのか、コラァ」

「アーン?」


対戦前から両者の間で激しく火花を散らし。


「今日の休みはずっと一緒に過ごしたんだぞ、羨ましいかコノヤロー!」

「オレは日々訓練の傷を可愛く丁寧に治療して貰ってらぁ、バーカ!」


いかに兄として私と一緒に過ごしてるかを激しく打合いながら自慢し合い。


…何でそんな兄馬鹿対決なの?

……何でそんなに周囲が楽しそうに二人を煽りまくるの??

………微妙に自分も負けてない自慢で野次ってるのはどうなの???


て言うか実は仲良しだよね、この二人。


そんな少年二人の対決は制限時間内に決着が付かず。

時間内に決着がつかなかった時のルールとしてジャンケンが行われ、結果アルフ少年が二回戦に勝ち上がった。

たかがジャンケンの結果なのに負けて本当に悔しそうにしてるイオ少年を周囲が冷やかしつつも慰め。




そんなこんなで盛り上がったチャンバラトーナメント、第三回大会はヴィンセントさんの優勝で幕を閉じた。


周囲にまで被害を及ぼすえげつない戦闘方法に阿鼻叫喚が起こり、誰もが耳を押さえつつそっと被害者から目を逸らしたヴィンセントさんの最恐伝説は、また機会があれば語られるかもしれない…。

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