2014年2月14日の活動報告より バレンタインはかぶっちゃやーよ
【バレンタイン一週間前】
「むぅ…」
お休みな本日。
私は只今、お部屋にて一人非常に迷っております。
バレンタインも二年目。
出張お菓子屋さんは勿論の事、集落の彼方此方のお菓子屋さんでも沢山のショコル菓子が出揃って参りました。
お菓子屋さん、凄い!
だがしかし。
…義理や自分用はともかく、他の人と似たり寄ったりなお菓子を用意するのは何かヤダ。
これは材料の下見がてら、そこそこ簡単なメニューを絞り出すしかない。
そんな訳でやって来ました、一の集落。
念の為にリュックを背負って、お財布も首から掛けております。
すっかり顔馴染みになった彼方此方を、試食させて貰いながらちょこまか覗いていく。
「おぅ、ユーリちゃん、今日はいいベルチ入ってるぞ!」
「べるち!」
果物屋さんを覗いた瞬間、店のおっちゃんに声を掛けられた。
苺とな。大好きだよ!
「ほれ、コイツだよ。味は勿論、色ツヤ匂いサイズ共に文句無しだ」
「ふわぁー…」
「ユーリちゃんなら特別価格にしちゃうぜ?」
お、おっちゃん!
その台詞、惚れてまうやろー!!
何より真っ赤に熟れた、大粒のツヤツヤ苺ちゃん。
ものすごーくイイ匂いで誘惑してくる。じゅる。
…あ。
そのままとは別に、あのお菓子も食べたい。
そうだよ。『アレ』なら間違いなく誰にも被らないじゃまいか!
そうなると、最低数を考えて……。
「おっちゃん、八箱くだしゃい!」
「よし来た! 毎度っ」
メニューが決まれば話は早い。いざ材料の買い出しへ行かねば。
リュックは自分のお菓子位しか入らないねっ。
バレンタインまでお休みは後二回か。
仕込みの手順と包装の事も考えないとね。
【バレンタイン当日】
「できた!」
運良くお休みの本日、無事に仕上げたお菓子を一つずつキチンと包装し終えた。
用意したのは、いちご大福バレンタインバージョン。
思いっきり和テイストです。
魔大陸には和菓子が殆ど無い。だから、珍しさもあると思うの。
それに何と言っても、いちご大福美味しいよねぇ。
硬くなりやすいのが欠点だけど、亜空間があるから保存が出来て助かっちゃう。
餡は小豆もどきを買って来て炊いてみました。前にうろ覚えだった製法を元にオッジさんが考えて炊いてくれたのをキチンとメモしておいて良かった。
バレンタインなので、作った餡にチョコレートを混ぜてみた。これが意外に合うんだよね。
ヘタの所スレスレでカットして、極力水分が出ない様に下処理した苺をその餡で包み。
花びら餅を作ったのと同じ要領でお餅を作り、砂糖を加えて求肥に加工してから片栗粉を利用しつつ包んでみました。
苺が大粒だったから、小さなこの手で包むのに苦労したよ。
でも苦労の甲斐あって、何とか無事に作成できました。
味見と称して、一番最初に作ったアレコレといじって歪な形になったいちご大福を頂きました。
柔らかい求肥とチョコがほんのり覗く程良い甘さの餡。その中心にある大粒の苺が自然な甘みと香り、微かな酸味を加えて我ながら良い出来だと思います!
これを持って部屋に戻り、作業する机を綺麗に掃除して。
一個ずつ、これまた魔術で綺麗にした適当な大きさの和紙風の格好良い黒い包装紙で包んで、弁柄色の紐で巾着風に仕上げれば私の今年のバレンタインチョコ(一応?)です。
用意が出来た所で配りに行く…その前に、今度は残った苺のみでオヤツー!
美味しい苺を幾つか食べて大満足した所で、夕飯まで小休止。
少しウトウトして、夕飯を食べてから配り歩きに行こうと思います。その頃には渡したい皆様の仕事やバレンタイン行列(笑)も少しは落ち着いていると思うし。
リィンママとマリタばーちゃんにはヴィンセントさんとオッジさんにお願いしようと思っているし、リタママとお姉様方には後日少し遅れてバレンタインをする約束をしているからその時に。
後、一応だけど今回は魔王様の分も用意してみた。コレばっかりはロイスさんの判断次第だけど。
それと、親衛隊の人達。いつも何だかんだでお世話になってるもんね。
皆、喜んでくれるかな。
美味しく食べて貰えるかな。
やっぱりこういうイベントは、ドキドキ、ワクワクするね。
日頃お世話になっている皆様に、感謝と愛を込めてハッピーバレンタイン!




